失敗の本質を読み終えました。(その4)

ようやく読み終えました。
最後に記されいる部分が、この本の重要なメッセージと
思いました。
以下私なりに噛み砕きました。

戦後、様々な組織のトップマネジメントが公職追放され、
若い年代がマネジメント層となり戦後の成長を築きます。
そのとき、日本軍の特性を利用し組織を作り上げたとき、
日本軍の様々な特性を引き継ぐのです。
日本軍の特性は、例えば帰納的で日々の改良を得意とします。
このアプローチは、世界の先端に立った、今の日本の停滞を
招いているのではないだろうか。

また、戦後は若かったマネジメント層も、その後長く第一線に
とどまる様子は、
戦時中に年齢の高い将官が第一線指揮していた様子に良く似ている。
これでは、(いつまでも日露戦争の勝利を忘れられないように)
過去の成功経験からの脱却し、イノベーションを行うのが難しい。

・・と閉めています。
まさに、現代の日本の社会です。

さて、最初に感じた通り、
専門的な内容も多いこの本は、読みにくく、
戦史に興味が無い人ははたして、ここまで読破できたのでしょうか。
もしくは、エッセンスだけ読んだのでしょうか。
エッセンスだけ読んでも、この本の重みは伝わらないと思いました。
これから読む人は、
途中途中に表現される、悲しい日本軍の負け戦の様子を感じたあとに、
二章三章を読んでほしいと思いました。