宮崎あおい主演「ソラニン」をみました。

小学生の頃、ジャガイモの芽には毒があるから、料理の時には、
包丁の角で取って使うように習いました。

そのジャガイモの芽の毒の成分を「ソラニン」というらしいのです。

TVで見た映画「ソラニン」の説明によると、
嫌な事をやり続けると、人間に毒がたまってしまう。
この様子をタイトルで表現したということでした。

映画「ソラニン」は、「宮崎あおい」さんの”へたうま”な歌が
話題となっていますが、
実はへたくそな演技をしているのではないかとか、
賛否両論あるようです。

マイレージ、マイライフ」と比べてどっちにしようかと考えて、
結局、Yahooのコメントをみて、「ソラニン」を見る事にしました。
※今日もYahoo映画の「ソラニン」のコメントは盛り上がっているようです。

最初は、なんとなくダラダラ続く日常が描かれており、
日本映画の衰退期にあったような、日本人の心に訴えるような
タイプの映画だと感じました。

そんな時に思うのは、つまらぬ粗探しです。

主人公が住むアパートの、あの外見で、
あのワンルームのフローリングの内装は無いと思う。

とか、

宮崎あおいさんの勤める)今時あんな会社あるかね。

とか、

ギターケースが新しいすぎる。

とか、

ドラムと(特に)ベースの人が上手すぎる。

とか、

さらに宮崎あおいさんが可愛く映ってない。

とか、そんなことで、

逆に、二人のラブシーンがリアルに感じられ、
ちょっと嫌な印象を受けました。

思わず、途中で時計を見てしまいましたが、まだ結構時間が残っています。


話に引き込まれるのは、宮崎あおいさんの相手役(高良健吾さん)が
死んでしまうシーンの前後からです。
ものすごく”見え見え”のシナリオで死んで行く訳ですが、
どうも、その後から本当のドラマが始るようです。

前半は、不安定な仕事(生活)と嫌な仕事から、
どのように次のステップに進んで行くのかといった
悶々とした話でしたが、

彼氏が死んでからは、
仕事+恋人の死をどう乗り切って、次に進んで行くのか。
と、”次に進む”に対する重みが増しています。

ストーリーの最後に主人公は、
自分の周りの親友たちとの(楽しい)交友が続く事が大切。
と気づくのですが

それは宮崎さんの相手役が、死ぬ前に悟った、
音楽よりも大事にしたいことと同じでした。

ほんとかな。ちょっと物足りないな。
と感じてしまったのが、私(40歳)の印象でした。

というのは、大学時代の楽しい友人関係も30代をすぎるとだんだん、
消滅してしまうものです。
(代わりに家族が大切になったりするのでしょうが。)

この深さを追求しきれないのは、
原作やシナリオを担当しているスタッフが
ちょっと若すぎるのではないか。?
などと勘ぐってしまいました。

ところで主役の宮崎さんは、引っ越しをしてどこに向かうのか、
その先が気になりましたが、そこは描かれていません。

というのが、私の感想です。