「筆談ホステス〜母と娘、愛と感動の25年。届け!わたしの心〜」を見ました。

筆談ホステスの、斉藤里恵さんの話は、最初は「本当?」
・・という疑問と驚きから入ると思います。

その後、有名となって、さらにドラマなど化されると、ホントか嘘か
みたいな話に尾ひれが付いて、芸能欄を賑わせます。
私レベルで事実は分かりませんが、ちょっと気にはなる話ではあります。

主演の北川景子さんは、流行の女優さんということで、知っていたのですが、
演技を見るのは初です。
ちょっとイマイチな芸能欄情報があったので、あまり期待してはいなかった
のですが、難しい役を十分立派に演じきっていたように思います。
きっちりした下積みがあったのでは無いかと思いました。(勝手な想像ですが)
この時期(といったも2009年末のドラマで今日は再放送のようですが)、
良い役に当たったのではないかと思いました。
(当然ですが、私の評価も180度良い方に変わりました。)

そのほか、お母さん役の田中好子さんや弟役の福士誠治さん役をはじめ、
井上順さん、手塚里美さんなど周りのキャスト陣もとてもよかったと思います。


ただ、
問題はやはり、主役の職業である「ホステス」をどのように表現するか
だと思います。
TVドラマなので仕方ない面はあったと、大いに想像できますが、
少し綺麗にまとまりすぎているように思いました。

ドラマの最初に、主人公が服屋さんで働くシーンがありますが、
服屋さんの役だったら、この演出・シナリオで良かったと思います。

しかし、「ホステス」です。
男の下心や、お店の人間関係、お金や裏社会・・・
一筋縄ではいかない様々な人間模様や汚い部分が有るはずです。
このドラマからはそんな点は、全くといっていいほど感じられません。
ドラマの主題でないからだと思いますが、
陰の部分も、このドラマにあって良かったのでは無いでしょうか。

ただ、もうひとつ深読みすると、
お母さんが、ホステスに反対するシーンがあります。
ホステスの仕事場での汚いシーンが無い分、ドラマ後半の、
お母さんの気持ちが大きくクローズアップされ、田中好子さんとのやりとり
が心に響いた気がします。
そういう演出のためだったのでしょうか。


さて、「ホステス」さんは、今時の若者がなりたい仕事ランキングに
入るそうです。ドラマをみた子供達はどうおもうのでしょう。
きっとすばらしい職業だと思うに違い有りません。
私は職業に貴賎は無いという考え方ですが、TVが表現した情報としては、
かなり、片手落ちになってしまったように思います。

笹野高史さんのような、良いお客さんばかりではありません。
そんなことを十分知った上で、このドラマは見る必要があります。
(ま、どんな仕事でも裏はあると思いますが。。)

途中いろいろ書きましたが、
いずれにせよ、「ホステス」いう一般人には特殊な環境の演出以外は、
質の良いドラマであったと思います。

世の中の嘘や人間不信心で、心が汚れまくった大人が、心得て見るには、
こんなドラマもいいもんだ。と思いました。
やはり成人指定のドラマだと思います。