「朝まで生テレビ 3/28放送」を見ました。(論点・コメント編 2回目)

番組議事編(2回目)の主な論点と私のコメントをご紹介します。

■主な論点(2回目)

→過去に同レベルの津波が発生しているが、なぜ前例にならなかったか?(田原)
 高いレベルの防災システムは構築可能だが、コストとの兼ね合い。(池田)
 対応マニュアルはあったが、発動などのオペレーションに問題が有った。(勝間)

ハイパーレスキューが行こうとしたが断られ、実際に出動し、事態を収拾
 するのに、一週間ロスした。危機管理本部が6つも有る事が問題。(猪瀬)

原発の避難範囲が3キロから徐々に拡大したのは、いかがなものか?(田原)
 はじめから30キロなど大きく決めて、安全ならしぼるべき。(片山、宋)
 災害は最小であって欲しいとの考えが反映される。(大塚)

→爆発した建家が分からないとか、発表するまで何時間もかかっていることが
 問題。(池田)

浄水場からも放射性物質の汚染が見つかったが、安全かどうか分からない。(田原)
 一年間飲んでも害は出ないが、世界基準を参考に、暫定基準で公表した。(大塚) 
 乳児がダメなら大人もダメだと思う。(荻原)
 国際基準に乳児に対する基準があり、隠す訳にはいかず公表した。(大塚) 

→政府の言う事を信頼していない。(田原)
 リスクはゼロじゃないだろ。といって揚げ足を取るような報道をマスコミはする。
 多くのものには、リスクがあり、利便性とのバーターとなるが、ちょっとでも
 危ないと叩かれる。(池田)
 マスコミにも問題がある、(ゼロかイチで)正確に報道出来ない。(堀江)

放射性物質とは今後何年も付き合わなくては行けない。
 細かな事を言い出すと、国内に飲む水が無くなる。(大塚)
 自然界の中でもかなりの放射線があることを知らない人が多い。
 今回は、少し増える程度のことだ。(勝間)
 日本は自然放射線のレベルが低い。海外の放射線の多い地域において、
 ガンが多いといったデータはない。(松本)

→20〜30キロのエリアは安全か、出て行けなのかどうか分からない。(田原)
 賞味期限が少し増えた位でも食べれるが、公には言えない。
 これと同じで、絶対大丈夫とは言えない。(堀江)
 個々を細かく詰めて行くと、全体適正を欠く結果となりかねない。(猪瀬)

→問題はアメリカが80キロ以内を避難区域としたことだ。
 80キロのアメリカを信用するか、30キロの日本を信用するか。(田原)
 問題は、どちらの数字にしても納得していない事だ。(宋)
 かなりのセーフティーマージンと覚えやすい数字ということで、
 80キロ(50マイル)を設定している。(松本)
 日本とアメリカは基準が違うというが、同じ人間だ。(田原)


■コメント(2回目)
 原発事故が発生したとき、なぜハイパーレスキューが出動しないか
 疑問でしたが、猪瀬氏の発言を聞いて驚きました。

 判断の現場に専門家が居なかったのか、国のメンツを重視したのか、
 この例のように、なぜ外部の専門家が出動しないか。ということに
 対して、様々なところで問題点として指摘されています。

 2回目で個人的に特に注目したのが、大塚氏の次の発言です。
 「今後放射性物質放射線)とは何年も付き合って行かなくてはならない。」
 番組中で何度か繰り返しています。
 国民の多くは、火事と同じで消えれば(原子炉の温度が下がれば)
 大丈夫と思ってるのではないでしょうか。
 この点、もっと国民に周知すべきだと思います。
 また、細かい事を言い出すと飲み水が無くなってしまう。
 は、厚生労働省副大臣の発言としては適切ではないような気がします。
 (上記発言は大塚氏の正直な人柄から出ている物かもしれませんが。)

 さらに、ここでも勝間氏をはじめとして、放射性物質は(現在のレベルでは)
 問題ないという議論が続きます。
 猪瀬氏は、汚染された水でも、割れば半分になる。
 と、それ自体は正しいですが、”汚染されていない水の確保”の問題をスキップ
 しています。
 放射性物質の影響の問題は、いくら討論番組とはいえ、
 もっと慎重にしたほうが良いのでは無いかと感じました。


2回目 以上です。