「コクリコ坂」を見ました。
(私に限った話ではないと思いますが、)
ですから、
いくら宮崎駿氏の息子さんが監督だったとしても
おいそれと簡単に期待できるものではありません。
親子代々というのは、
伝統を重んじる芸事や職人の世界において、
小さい頃から修行を重ね、
親から口承にも近い形でDNAを受け継ぐのだと思います。
また、そういった背景が周知されて初めて、お客様にも
認められます。
この親子はあまりにも有名なので、よくも悪くも、
どういった背景があるのか、(ファンに限らず、)
沢山の人が知っています。
その点ちょっと不幸かもしれません。
今回私がこの映画を見たのは、
予告編をみたら、挿入歌※がやたら印象的だったことと、
そして、
宮崎駿氏が描いたという、
映画のパンフレットに釘付けになったためです。
さらにパンフレットを見たら、(前回の「ゲド戦記」と違い、)
宮崎駿氏(つまりパパ)が企画脚本を作っている。
とあるではありませんか。
しかも、監督よりも目立ったところに名前があるし・・
宮崎パパが力を入れている映画ということが伝わってきました。
そして、ようやく、”見たい。”と思うように成りました。
映画を見た人の感想もちらほら入って、
私と同世代の方は、「思わず泣いた。」等コメントしていました。
いったいどんな映画なんだろう。たいした期待もせずに、
帰省の合間を縫って、”家族”3人※で見てきました。
※私とアニメ好きの妹と、アニメは嫌だと言っていた母、
見終わった感想としては、
・出だしのストーリーが少し緩い。飽きそう。
・動画がヘタクソな気がする。
↑顔や指などの動きのあるところは特に違和感あり。
絵が雑だとストーリーに集中できない。!!
・しかし、後半特に新橋や横浜の背景画はスゴい迫力のある絵。
・最初どこかの瀬戸内海と思ったが、横浜が舞台で驚いた。
(山下〜磯子の辺だとすると、今では超高級住宅街か?)
・自転車で駆け下りる印象的なシーンがある(いつもジブリなら、
何かしら飛んでいる)が、動きはまあ良いが、100点ではない。残念!
・高校生活の雰囲気は、ちょっと分からない。大学時代はあんな
感じだったが・・、高校の時はテストの予想とかなかったなぁ。?
等々です。
ストーリは、主人公の若い女の子があれこれ悩みながら、
問題を解決し、何かに気付いて成長する。
という宮崎駿氏の古典的ともいえる鉄板※ストーリです。
※最近は鉄板を”堅い”、”確実”という意味で使うらしい。
主人公が(確か)「それでも好き」というセリフを言うのですが、
そのあと、どんな重いストーリー展開になるのかと思ったのですが、
あっさり終わってしまいました。
ちなみに、同伴した母は途中で寝る事も無く、案外面白かった
ようで、妹は絵がヘタクソとコメントしていました。
私は自分の高校生時代を思い出しながら、映画を見ましたが、
彼氏がプール(貯水池?)に落ちてくるなんて、
昔見たアニメの懐かしいドタバタ感がしました。
と思いました。
・・さて、
同じ映画をみても、スゴい人は、スゴいレポートを書くと思いました。
たまにご紹介する”冷泉章彦”さんの記事です。
参考URL
『コクリコ坂から』に見る「60年代回帰願望」、日米の違いとは? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
日米で垣間見る事が出来る「60年代への回帰現象」の”善し悪し”を、
上手いレベル感でストーリ化することに成功ている。
とまとめています。(こちらもご参考にどうぞ。)
少し金の匂いのする(興行収入という意味です)作り方のようにも
思いましたが、ジブリファンからすれば、合格点を取れる映画だった
と思いました。
何度見ても良さそうな印象の映画と感じましたが、
そのためか、公開から日が経っている割には、ランキング上位に位置しています。
また、今回の映画は案外ネットの口コミ効果も大きかったのではないかと
思います。
(最初はやはり、私同様に、見る気がなかった人も多かったのではないかと思います。)
追伸)
宮崎アニメは、主人公が”そうじ”をするシーンが沢山登場しますが、
今回はお掃除アニメの決定版、究極の「断捨離」映画という評を読みましたが、
多いに同感です。(笑)
参考URL(コクリコ坂)
映画『コクリコ坂から』公式サイト