「はやぶさ 遙かなる帰還」を見ました。

先ほどレイトショーを見てきました。
月曜日のレイトショーはガラガラで貸し切り状態、
久々の映画ということもあり、実に気持ち良かったです。


本日ご紹介する映画「はやぶさ 遙かなる帰還」ですが、
昨年、竹内結子さん主演の「HAYABUSA/はやぶさ」をみましたので、
「HAYABUSA/はやぶさ」をみました。 - つれづれなるまゝに、日ぐらしMacに向かいて・・・

正直、2作目は止めておこうかな。・・と思っていました。

それは、たとえ映画の出来が良かったとしても、
話の中心となる探査機”はやぶさ”のストーリーは変わらないわけで、
後から見る作品は、不利だと思うわけです。

しかし映画館に着いた時間帯の都合で選択してしまったという訳です。


映画を見た感想は、(竹内結子さんのへんな役をはじめ、)
娯楽という意味では前作「HAYABUSA/はやぶさ」のほうが面白かったかな。
という印象です。

作品の方向性の違いと言うこともあると思いますが、
今回の映画「はやぶさ 遙かなる帰還」は、
真面目な作品で、ドキュメンタリーを見ているようでもありました。


前作では、打ち上がる前に色々なストーリーがあったのにくらべ、
本作のオープニングは、いきなりロケットが打ち上がってしまい、
そのあとオープニングのテロップが出ました。

前作はどちらかというと、竹内結子さんを全面に出し(”はやぶさ君”の声まで)
人間的ストーリーが中心だったように思います。
対する今回も、ヒロインとして夏川結衣さんが登場するのですが、
前作の竹内さんほどは全面にでていません。

映画では、なにより女優さんを見る私的にはちょっと残念です。

※なお、仕事上では竹内結子さんに相当する役を、今回は中村ゆりさんが
 演じています。

はやぶさ 遙かなる帰還」の映画の一番のポイントは、
男のドラマ。ということです。
もちろんその中心は、主役である渡辺謙さんです。

渡辺謙さんの主演映画は、「沈まぬ太陽」以来ですが、
今回の役もあまりに完璧で感心せずにはいられません。


そのほか、江口洋介さんと、吉岡秀隆さんのイオンエンジンを巡っての
友情やぶつかりあう場面も熱いです。

夏川結衣さんの父役で登場する、山崎努さんは更に渋みが増していて、
男のドラマに厚みをくわえています。
そのほかに、石橋蓮司さんや、藤竜也さんなど、渋い系俳優さんが沢山
登場しておりまして、最近見た映画では珍しいです。


「絶対にあきらめない」日本人の技術力・人間力が世界を変える。
が副題として映画のホームページに出ていますが、本当に真面目な作品で、
内容的にも質的にも、学校の教材にでもできそうなレベルだと思いました。


映画では、渡辺謙さん演ずる山口教授を中心にストーリーが進みます。
山口教授は、プロジェクトマネージャーという役職です。
私の会社でも(沢山の現場で)プロジェクトマネージャーという人が
おり、(得てしてPMと略されます。)ある案件の全責任を負い、
仕事を仕切っています。

(PMは、従来の組織構造である、部や課を超えて、
様々な人を集めて案件を推進する組織を作る際にトップに立つ役職です。)

映画でも見られるとおり、
実際はその上に責任者やお金を確保する人がいる訳で、
一番偉い人という訳でも無いのですが、
しかしこれからは、山口教授のようなPM像が、社会で目標とされる
人物になるのかもしれません。

なお実際テレビで山口教授のモデルとなる川口教授を見たことがありますが、
ご参考
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20110324.html

今回演じた渡辺謙さんよりももう少し線の細い方でした。
いかにも人柄の良い学者といった感じです。

TVでは”はやぶさ”の通信が途絶えたときなどは、周囲から人が去っていく
様子が語られていましたが、
今回の映画でも、渡辺謙さん演じる山口教授が、
いつお客さんがやってきてもいいように、お茶用のお湯を絶やさない。
といったシーンがありました。

また、部下ができない。という物に対して、
「どうしてできないのですか?」と、ロジカルに答えを引き出す方法
は川口教授が実際に使った言葉なのだそうです。

↓こちらの本に詳しく書かれているそうです。(Amazonのリンクです。)


世の人たちの切なさが感じられるエピソードですが、
このような知識を持って映画をみると、取材レベルや作り込みなど、
別のおもしろさを発見することも出来ます。
少し勉強してから見るのもお勧めです。


この映画をみて少しきになったのは、
山口教授の部屋のシーンが少しノイズが多かった(デジタルっぽい)のと、
前回はなかった、NEC(吉岡さん演じるエンジニアが勤める会社)と、
朝日新聞(夏川さん演じる新聞記者の会社)が実名で出てきます。
NECさんの場合は、JAXAと同じぐらいの固有名詞ですが、新聞社は
不要だったのではないかと思いました。

ま、でも気になったのはこれぐらいです。
(つまり、良い映画ということです。)

何度も見ているとはいえ、”はやぶさ君”が最後に燃え尽きるシーンは、
涙が出てきます。(涙)


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