「ALWAYS三丁目の夕日'64」は日本人なら分かる映画と思いました。

毎月1日は千円で映画を見ることが出来るのですが、
販促イベントなので、週末は例外かな?
と思っていました。

しかし、本日4月1日(日曜日)も、しっかり千円でした。
ちょっと感心しました。

そんなわけで今日は、(超今頃ですが、)
「ALWAYS三丁目の夕日'64」を見てきました。


自宅近くのシネコンで見たのですが、
上映スケジュールは、朝の9時半開始(これ一回)でした。
(ま、公開からだいぶ日にちが経つので・・。)

いくら千円とはいえ、今頃見る人も少ないに違いない。
という考えは間違いで、ぱっと見た感じ7〜8割方
お客さん入っていました。

朝なのに、なんでこんなに人がいるんだ。
と感心しつつ、自分はどうにか前から2列目で見ることが
できました。(ちょっとスクリーンが近かったです。)
これも、映画の日パワーなのでしょうか?


さて、
ALWAYSは、これで3作目ということですが、
私は見るのが、(テレビやDVD含め)今回が初めてです。
かなり遅れています。(汗)

「今度は3D」とか予告をしていましたが、もちろん2Dです。
※というか、今は2Dしかやっておらず。。音だけ3Dでした。


いつものように何の前情報も無く、
さらに都合悪いことに、前作情報すらありません。
(今回3作目ということを、ただ今、ネットで調べて知った次第です。)

これまでは、この年代をCGとコテコテの演技で行うのはどんなもんか。
と思って、少々馬鹿にして見なかったのですが、
今時の技術は、邦画でも半端ないと思いました。

当時の時代再現をみて驚き、それだけで素晴らしい。と感じました。
(もっとも、Alwaysを見た殆どの人は、一作目で思うのでしょうが。)

映画の出だしは、少し画面が流れて見にくかったように思いました。
演出なのか、もしくは3D映画を2Dで見たためかわかりませんが、
少し気になりました。

しかし、
(これも今頃驚く人も珍しいのでしょうけど、)
セットや小道具の類が、よくぞここまで集めたものだ。
・・とレベルの高さというか、映画に対する気合いに感心します。

ただ当時の物は、棚やポストなど、金属製品が多く、
若干さびが多く古ぼけていた気がしました。
(当時は新しい物もあり、もっと綺麗だったはず。)
それにしても、凄いと思います。

車などは、クラッシックカーを持っている人から借りれば
どうにかなりそうですが、整備工場の中で一部分だけ見える
車が毎回違っていたのは凝っているなぁと感心です。


子供の着ている洋服がちょっと汚かったりして、
戦中戦後の雰囲気を感じましたが、一方で
どこかのアジアの国のようでもあります。
日本もこんな感じだったのかなぁ。?

そんな印象で映画は始まるのですが、
ストーリー的には、前半は入ってこない感じがありました。
小道具を見ながら、何か間違っている物はないかとか、

(オリンピックの開会式で、空の輪を見上げるシーンで、
後ろのひとの持っていたカメラが80年代ぽかった気がします。
なお、ネットで調べたら、一眼レフカメラ
発売されたのが、昭和35年頃だったそうです。)

小雪さんのおなかの大きさ(なのか動作なのか?)
が不自然とか、そんなことが気になります。


映画では、堀北真希さんが、やたらとかわいいのですが、
この映画は、堀北さんを愛でるドラマ?
とそんな印象を持ちながら映画の前半は過ぎていきました。

(もっとも、私的には堀北真希さんで十分満足ですが。)


その映画が良くなって行くのは、その堀北真希さんが、
森山未來さんと付き合うようになる後半からでしょうか。?

舞台は都心のど真ん中、東京タワーのふもとの、
大通りから一歩外れた商店街ですが、
そこには、堀北真希さん演じる六ちゃんを、
暖かくも、お節介にも見守る大人達がいます。

人達の暖かさの中に、時にはうざったい感情も
沢山あるのでしょうけど、
自分だけ良ければいい。というタイプの人間が
この映画には登場しません。


(最近、良く言われる話として、)
昨年の大震災の後、地域の人達で助け合う姿は、
賞賛を集めています。
そこには、自分だけという人は少ないのではないかと
思います。
すなわち、これが日本人のDNAなのだと思います。

出世やお金持ちになることだけが幸せではないのです。
と、三浦友和さん演じるお医者さんが言うのですが、
森山未來さんも医者を続けるのは、お金よりも人々の
笑顔や感謝の気持ちが嬉しいからです。


私は幸せだよ。と小雪さんが吉岡秀隆さんに言います。
薬師丸ひろ子さんも、好きな人と一緒に暮らすのが、
こんなに幸せと思わなかった。といっていますが、)
小雪さんが、奥さんなら、男は誰だって幸せでしょう。
・・・ではなく、
幸せとは、お金や物や、出世や名誉ではなく、
人と人との繋がりの中で生まれる。ということが、
この映画のテーマと成っているのではないかと感じました。


さて、
予告編で見た、堤真一さんがオヤジ系コテコテの演技や、
薬師丸ひろ子さんが「シェー」をするシーンをみて、
てっきりこのお二人が主役かと思っていたのですが、
Alwaysは、吉岡秀隆さんが主役なのですね。
・・とそんなことも今頃知った次第です。

それにしても、あの風貌の旦那に、この嫁ができるのか?
と思うのですが、どうもこちらは前作に出てくる
ということで、どうやら1作目から見直さないといけない
感じです。


作成した山崎貴監督は、監督脚本のほか、VFXを行って
います。専門は、CG系なのですね。
監督の生まれが65年ということですから、昭和40年なので、
この映画の生まれた状況は知らないと思います。

自分の見たい映画を作る。という信念で一作目の公開に
こぎ着けたそうですが、生まれる前の時代をここまで
表現するとは、感心するばかりです。


そんな訳で、今まで一度もAlwaysを見たことが無い貴方も、
「ALWAYS三丁目の夕日'64」だけ見てもどうにかなります。

日本人の人情というか、人の持つぬくもりが感じられる映画で、
独り者には、「うらやましい涙」がでてしまします。

(映画の登場人物は現在70〜80歳より上の世代と思うので、)
40代の私が見ても分からない部分がありますが、
日本人がもつ何かに響く映画であることは間違い有りません。


http://www.always3.jp

追伸)
最後に流れる、BUMP OF CHICKENの「グッドラック」も
良いです。ギターの音色が心に染みわたります。


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