クリント・イーストウッド主演「人生の特等席」には、人生の色々な気づきが得られる作品と思いました。

「映画を見る男はモテる」
そんな話を小耳に挟みました。

私は、映画を見ているほうだと思うのですが、
この話はピンときません。

流行の映画ぐらい見ないと、
デートの時の話のネタに困るとか、
文化や芸術的な物に理解がないと
女性にバカにされるとか・・etc.

その程度の話かと思っていました。

ところがです。

「映画を見る男はモテる」
を理解する日がきました。


映画の中の恋愛ストーリーは、
次のような順番で進みます。

1,男性が自分よりレベルの高い女性と出会い
  一目惚れする。
2,猛烈にアタックしてデートに誘おうとするも
  ことごとく撃沈する。
3.とか云っている内に事件が起き、
  偶然キスしたりする。
4.その後は急接近。そして女性が心を開き結ばれる。


言われてみれば、
多少の違いはあるにしても、

トップガンでは、相手は教官で、
タイタニックでは、相手は貴族で、
アルマゲドンでは、相手は上司で、

のように、
男性よりもレベルの高い女性に惚れて、
次第に恋に落ちていきます。

一見、映画の主役達がカッコ良すぎる
からと思いがちですが、
それは本質ではありません。

映画の中に登場する、
男らしくて、女性慣れしていて、
そして自分(女性)に一途な主人公の男性に
ヒロインが惚れるのです。

「映画を見る男はモテる」

とは、

映画を見ている本人が知らず知らずの内に、
主人公の男達から、恋愛テクニック
を学んでいるということだったのです。

確かにこれは、、、
私の大好きな邦画(時代劇とか人情系)では
勉強できそうにありません。。


・・という訳で、本日はクリント・イーストウッド主演

「人生の特等席」

をご紹介します。

映画を見る前の予想は、
きっと親子間のハートフルな、ちょっと退屈系な
映画かなぁ〜。と思っていました。
みたい邦画もあるので、

映画を見る順番は下の方だったのですが、
上映時間の都合でさっき、見てきました。

でも、こうした偶然も出逢いの一つ。
大切だと思います。


映画「人生の特等席」は、予告編等のとおり、

歳を取り目を煩って、
思うように仕事が出来なくなってしまう、
クリント・イーストウッドさん演ずる、
老齢の野球のスカウトマンの物語です。

彼には、若くして弁護士事務所で頭角を現す、
自慢の娘(エイミー・アダムス)がいるのですが、

彼女が幼い頃母を亡くし、

その後は学生寮で離れて暮らすことが多く、
二人の関係はぎくしゃくしています。

しかし、
小さい頃から父の隣で野球を見て育った娘は、
最も信頼できる助手として成長しました。

そんな娘に助けられ、年老いたスカウトマンは
自らの仕事を完遂するのです。


映画は一見このような父娘のハートフルストーリー
に思えますが、この映画を娘の視点で見ると、
典型的なラブストーリーとなって見えます。

彼女には同じようにエリート弁護士をする彼が
いるのですが、次の一歩が踏み出せずにいます。

そんな中、父と過ごす野球場でかつて父がスカウト
した元プロ野球選手と出逢い恋に落ちて行きます。

その様子は、映画を見ながら、

もてる男はココか!

・・と幾つかのシーンを見ながら、
!マークが頭に点灯します。


例えば、
酒場で踊るシーン等は、
まるでタイタニックの船底で
アイリッシュダンスを踊るシーンに重なって見えましたが、

つまり外人さんにとって恋愛の中での踊りは、
基本のキということなのです。

ほかにも、
飲み屋で絡まれたところを助けたり、
突然二人で湖に入ったり、

この映画では、
恋愛ドラマで定番のパターン化されるシーンが
いくつも登場します。


恋愛について長々と書いてしまいましたが、

この映画はアメリカの様々な生活が見える
作品としても面白いと思いました。

もっとも興味深いのは、高校野球のシーンです。

マウンテンシリーズ(?)と呼ばれる地方選を
舞台にしていましたが、

日本の甲子園のように、
一つの球場でアメリカ一を決める雰囲気ではありません。

対戦する高校がある町の、
地元の小さな球場を転戦しながら
トーナメント方式で優勝を決めていく様子でした。

(当たり前と云えば当たり前ですが、
大リーグのやり方と同じ気がしました。)

もっとも違いを感じるのは選手や観客の雰囲気です。
応援団のような組織化されたものも無ければ、
高校野球独特の、手に汗握る感もありません。

映画と云うことでかなり脚色している筈ですが、
それでも、日本の高校野球に比べると
全体的にかなり適当な雰囲気を感じがしました。

日本の高校野球関係者が見たら、
驚きの映像ではないかと思います。


映画を見た後、いつものように
ホームページを読んで映画を調べてみたのですが、
今回は一つ、大きな驚きがありました。

原題が、(映画のURLをみても分かりますが、)

Trouble with the Curve

となっていることです。

直訳すると”カーブに関するトラブル”ですが、
映画の終盤で鍵となる高校生が、カーブを
苦手として打てない事だと思います。

言われてみれば、映画の終盤で、
クリント・イーストウッドの影が薄くなり、
代わりに娘役のエイミー・アダムスや、
野球選手、球団関係者の色が濃くなって
行きます。

もしかしたらアメリカ公開版は全く違う
ストーリ展開かも知れません。


邦題の由来となったやり取りは、

エリート弁護士を捨てて、
父と同じ野球のスカウトマンになりたい
という娘に対し、

こんな田舎を歩き回るスカウトマンは、
三等席の人生だ。
娘には、特等席(エリート弁護士)の
道を歩ませたい。

父が言うところにあります。

映画中では、特等席の単語を聞き取れず、
後からネットで調べてみたら、
翻訳サービスによって沢山の単語が出てきました。
※例を文末に載せます。

結局、適切な単語が分からなかったのですが、
三等席のことは、cheap seatと発音して
いたのが聞き取れました。


映画「人生の特等席」は

アメリカ映画ならではのダメさ加減が出ており、
今時、よくこんなストーリーが通ったなぁ〜。
というぐらいの感もありました。

ですから、映画に対して、
悪いコメントを言う人もあると思います。

私も最初、緩い感じのストーリー展開に
暇だなぁ〜等と感じたのですが、

中盤からは案外面白く、終わってみれば、
時間を感じさせない印象を持ちました。


ブログに書いたように、
私的には沢山の見所がありました。

ブログには書けませんでしたが、
人生における仕事の選択のテーマや、
アメリカの地方の居酒屋の様子、
エイミー・アダムスさんの洋服など
まだまだ書き足りない感じです。


こうして考えてみると、
この映画は、ある程度の悪い点を
差し引いて映画をみることができる、

どちらかというと、
玄人向けの映画かもしれないと感じました。


参考URL
【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|人生の特等席


※翻訳例

エキサイト翻訳 Nifty翻訳 
 特等席 Special seat
 三等席 Third grade seat

Google翻訳
 特等席 Dress circle
 三等席 Three Toseki

Yahoo 翻訳
 特等席 Ringside
 三等席 Third-class seat


 
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