大津秀一著「死ぬときに人はどうなる 10の質問」はとても良い本ですので、是非ご一読ください。

最近も幾人かの著名人が亡くなられてました。

テレビでおなじみの人だったり、
若い人だったりすると結構凹むものです。

なかでもテレビでもおなじみの経済評論家の
金子哲雄さんは、
私と同世代で、私と同じような”ふくよか”な
体型をしていることもあり、
勝手に親近感も覚えたりしていました。

金子哲雄さん著「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」
※アマゾンへリンクします。

遺作となったこちらの著書もいずれご紹介
したいと思いますが、

本日は、期せずして同じ表紙の色の本であります、

大津秀一さん著

−あなたは考えたことがありますか?−
「死ぬときに人はどうなる 10の質問」

をご紹介します。

どちらも人の死に関する本に、
あえて、
明るいオレンジ色を選んだのだと思いました。


本書はベストセラーと成った

「死ぬときに後悔すること25」
※アマゾンにリンクします。

の続編にあたる内容とおもいます。

「死ぬときに人はどうなる 10の質問」には、
「死ぬときに後悔すること25」の出版後に得られた、
感想や著者の考えなども盛り込まれていますので、

「死ぬときに後悔すること25」を読んだ後に、
「死ぬときに人はどうなる 10の質問」を
読むことをお勧めします。

(もちろん、どちらも一冊読んでも十分理解できます。)



「死ぬときに後悔すること25」を読んだときには、
25項目※は、普通に生活していても後悔するような、
一見普通の事と感じ、少し拍子抜けしました。

※ネットに紹介されています。

その時に本書も気になったので
取り寄せてみたのですが、
内容が内容なので、
少し気後れし積ん読になっていました。

本書を読んで見ると、
「死ぬときに後悔すること25」に比較して、
内容がかなり厚くなっているように感じます。

後半の質問は、戦争など少し一般的な事が
含まれるためか、緩んでいる印象を持ちますが、
それでも著者の筆力が数段上がったような印象です。
(私が言うのも失礼ですが、、、)

本書の内容で大切な事は、

・人の死は特別なことではなく、
 誰にも訪れる、極めて普遍的な事である。
 ということ。

・末期ガンなどで死を迎える過程の説明から、
 死とは、我々が考える以上に穏やかな物
 であること。

・事故や病気など、現代日本においても、
 死と隣り合わせの生活であること。

など、

本書では、末期医療を支える医師としての
専門的知見だけでなく、統計データや、
死にまつわる話、歴史など・・・
極めて濃厚で良質な内容となって
いる印象を持ちました。

個人的に心に残ったのは、

・死に対する感情(死生観)は、国によって違う。
 例えば、欧米では死は敗北を意味し、
 日本では家族やコミュニティーとの決別を意味する。

・死を意識することで、人間は本当の生をみつける。
 「武士道といふは、死ぬ事と見つけたり。」
 という武士道の話ではありませんが、
 死が近いことを認識することで、
 人生の目的を見つけたり、精神的に成長する。

 ※武士道に関してはこちらが参考になります。
 「葉隠」 武士道といふは、死ぬことと見つけたり - 多聞 きもの手帳 <男の着物日記>

・いくら健康に注意していても死ぬときは死ぬ。
 健康とかサプリとかは、寿命と直接関係
 無いのではないか。というプロのドライというか、
 達観した見識は新鮮でした。

といった事です。

死や末期医療などというデリケートな問題は、
あまり語られることはありませんが、
子供から大人まで誰にでも訪れる身近な話である
ことであることを改めて再認識しました。

死を考えることは、人生にとって大切な問題です。
全ての方にお勧めしたい今日の一冊です。


追伸)
でも、気分が重くなってしまうかもしれませんので、
読むタイミングは著と選んでくださいませ。


 
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