竹内正浩著「30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人」を読みました。

(少し前のネタですが、)
ある女性芸能人が結婚相手に求める年収を、
三千万とか四千万とか豪語して話題に成りました。

一般人にとって、
年収数千万という金額は、

どうやって稼ぐのか想像も付かず、

怒りを覚えて、
あきれて、
それがネタになる程遠い世界です。

特にサラリーマンをしながら
その年収を稼ぐためには、

大企業の部長クラスでは難しく、
最低でも「役員」呼ばれる、
経営者層にならなければなりません。

誰もが努力して到達する話ではありませんし、
(日本の企業で、)
30代で重役はちょっと非現実的と感じます。


という訳で、本日は竹内正浩さん著

「30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人」

をご紹介します。
(タイトルが長いですね。)

本書は、1年ほど前に流行った本ですが、
タイトルが直球なので、
企画っぽい臭いがプンプンし、
内容は如何かものかと感じ、
少し敬遠していました。

しかし、
本書を読んでみると、
私の感じたタイトルの企画っぽいイメージは無く、
逆にタイトル通りの内容は真面目な物でした。

著者個人が一年半仕事を辞め、
無職状態になりながらも淡々と、

 30代で年収3000万円を実現した300人

に調査を行い、結果をまとめた物です。

ですから、
一般的なビジネス本とは趣が少し違っていて、
調査会社がまとめた報告書のような淡々とした
テイストも感じられます。


読み終えた感想も予想外で、

これをやれば、
こうすれば、

30代で年収3000万円が実現できる。
といった、
なにかしらの特徴や、
規則性のような物は感じられず、

例えば、

 ・睡眠時間は短めの傾向にあるものの、
  朝早起きの人も居れば、夜型の人も居る

 ・本を全く読まない人も居れば、
  多読の人もおり、両極端である
 
 ・目標を立てている人もいれば、
  立てていない人も居る。
 
  ・・etc.

といった具合で、
強いて言えば、テレビを見る時間は少ない。
といった程度でした。

本書によると、
30代という若くして高年収を得る代表的な方法は、

・企業する(企業メンバーになるなども含む)
・専門職となる
 →医者や弁護士などの士業など
 →MBAなどを取得し外資系の金融機関に入る
 →保険のフルコミッション営業で成功

などで、
逆にこういった職種でないと、
年収3000万の達成は難しいと感じました。

特に本書では、
30代で年収3000万円を実現したといっても、
特殊な人達ではなく、
至って普通の人であるといいます。

朝1番から働いて、夜や週末は自己投資の勉強をする。
こんな事を何年間か繰り返せば、
普通に過ごす人と違いが出るのは当たり前だと言います。

この小さな蓄積の差が、いつしか年収として現れる
ということなのです。

著者の竹内正浩さんは、小さい頃お父さんを亡くし
その後はお母さんが必死ではたらいで家族を支えた
のだそうです。

そういった経験から、学生の頃は遊びの誘惑を断ち切り
株や企業などをしてお金を稼ぐようになったそうです。

世の中には、「稼げる人」と「稼げない人」の二種類
があると言います。
著者のお母さんもまた「稼げない人」だったため
コツコツと働くしか有りませんでした。

そんな経験を振り返り、運や育ちに頼らず
どんな人でも成功できる法則を探したい。

そう思ったそうです。
30代で年収3000万をターゲットにしたのは、

何十年も仕事をして年収が上がった人は比較的多いが、
就職から10年程度という短期間で成功することに
意味がある。という点と、父親が40代で若くして
亡くなってしまったことによると言います。

金額に関しては、〜2000万であれば、
大企業に入ってそこそこの年齢に達すれば
到達しやすい金額であるが、
サラリーマンで3000万の年収を得ることは殆ど
不可能であるという点から選ばれたそうです。

ターゲットと成るのは、
労働人口の0.3%といい、殆どが紹介により
インタビューを行いました。

300人を越すインタビューを経て、
分かったことは、若くして成功した彼らも
普通の人間であるということです。

ただ普通の人と違っているのは、

1.変われること
2.本気で働くこと
3.成功への手順をふむこと

この3つができたことです。

多くの人は、現在の成功は想像出来なかった
ということですし、
成功本にあるような、明確な目標を立て
居ない人も多いようです。

最も強いメッセージを感じた点は、

「本気で働く」というところで、

「本気で働く」と言うことは
次のような働きぶりを指します。<p99>

 1.人の役に立つ・貢献する
 2.目線・基準を高く持つ(相手の期待を越える)
 3.目標に対し、合理性をもつ
 4.長時間労働する
 5.自己投資をする

特に長時間労働の効果は絶大で、
本気で働くと言っても、
サラリーマンの多くは土日は仕事のことなど
考えていない。・・と指摘します。


本書を読み終えた後には、
なんとなく、
分かったような分からなかったような
漠とした気分が残りますが、

逆にこれが成功者の姿なのだと思いました。
(成功本にあるような、
好きな仕事で、目標を立てて、早起きで・・
といったものではなさそう。)

これから就職する学生さんで、
年収3000万円を稼ぎたい方はご一読あれ。



 
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