中村芳子著「お金が貯まる人 貯まらない人」を読み、こんなFPもいるんだと感心しました。

本日は、中村芳子さん著

「お金が貯まる人 貯まらない人」

をご紹介します。

お金関連の本は、
これまで何冊も読んでいるので、
(株や投資などの専門的な内容を除く、)
一般的なレベルであれば、

大概の内容は押さえている。

・・・つもりでした。

本書も同様で、
読む前に1〜2ページ眺めて、

簡単な内容だな。

・・そんな印象を持って読み始めたのですが、
最後まで読み終えて感じたのは、

自分の勉強不足であり、
まだまだ・・だな。

という自己反省です。汗)


著者の中村芳子さんは、
ファイナンシャルプランナー(FP)を本業としています。

お金のプロとして、普段はクライアントの
投資や保険見直しなど、お金にまつわる
相談に乗っているのだと思います。

FPと云えば、雑誌やネットの記事で、
FPさんが書かれた記事を目にする機会は多いです。

そのとき、大概の記事は、

 生活費の無駄を極力なくし、
 若い頃から貯金や投資を始める。

といった考え方が最初にあり、
続いて様々な節約や投資テクニックを
紹介するものが多いと感じます。


それに対して本書の中村芳子さんは、

 20代のうちに
 老後のために貯金する人は、
 絶対「お金が貯まらない人」!

という帯にもあるように、

 若い頃から貯金や投資を始める。

という一般の(FPさんの)常識に反する
視点が入っていることが特徴です。


本書によれば、
20代のうちはお金を銀行に預けないで、

遊びでも旅行でも良いので、
自分のためにお金を使った方が、
将来の人生がより豊かになる。

老後の貯金を始めるのは、
例えば40代になってからでも間に合う。
とあります。

もちろん、退職後の生活に向けて、
20代から貯金を始め準備するのと、
40代から貯金を始めるのでは、

月々の積立金額が倍ぐらい違う点を指摘して
いますが、

20代は友達と遊んだり、
海外に行ったりして見聞を広める人の方が、
将来的には収入も伸び、お金が貯まる。

と書かれています。

恐らくFPとして長年様々な人を見てきた
結果と思いますが、こうした考え方は、
先日紹介した、

中谷彰宏さんの「なぜあのひとはお金持ちなのか」
[ http://hatena.gwbg.ws/idha :title]

等と似ているように感じます。


他にも印象に残るのは、

若い頃に住居費を節約しようとして、
実家に住んでいる人は、お金がたまらない。

という話です。

一人暮らしをするとその時は生活が厳しいのですが、
少ない金額で生活する智恵を身に付けることができ、
これが一生のスキルと成る点や、

もっと豊かに暮らすため、
どうやったら給料が上がるか等を真剣に考えるため、
将来の収入も変わってくると云います。

類似する話題で、
お金が貯まる人は、投資やビジネスでリスクをとる。
などの、リスクの取り方にも多くのページを割いています。

著者のお子様はアメリカの小学校に入ったそうです。
そのとき感動したのは壁に、

「RISK TAKERS」
(失敗を恐れず、リスクを取る人になりなさい)

と書かれていたことだそうです。

お金の貯まる人は、
リスクを取り様々な投資にチャレンジして、

最初は失敗しても、
失敗を生かしどんどん勝率を上げていく
ことが出来る人と云います。


良く年配の方が何とか詐欺にあって、
財産を失う話がニュースとなります。

被害に遭うのは、
得てして大会社や公務員など、
沢山の退職金をもらった人達です。

本書では、若い頃からリスクを取って
勉強した人は騙されず、
リスクを避けてきた人達が詐欺に遭う。
とありました。

この手のニュースを知るたび、
どんな人が被害に遭うのか疑問だったのですが、
本書を読んで納得した次第です。


失敗を極力嫌い、定期収入で生きている
日本のサラリーマンや公務員は、
リスクを取るという生き方と正反対です。

一人暮らしをすることや、引っ越しをすること、
旅行をすること、自己投資をすること、
投資をすること・・・

これら全てにおいて、
その時にお金を失うという点ではリスクですが、
逆にそうしたチャレンジをしない人生では、

将来が先細りになり、
お金が貯まらないということなのです。

この点は、
自分自身も大いに反省する必要を感じました。


お金の本ですので、

ローンや金利複利、口座の使い分け、
ATM手数料、カード、・・・・・etc.

など、一般のFPの人が雑誌に書くような話が
本書の大きなウェイトを占めていることも
事実ですが、本書では特に、

・若い世代のお金の使い方
・投資でリスクを取る
・常に勉強する

こういった考え方のベースの
上に書かれていることが大切です。


投資で失敗しても、
世の中の動きを勉強したと考える。

この勉強は未来に必ず生きると云います。

投資とは縁がない私ですが、
そろそろ投資なども考えてみたいと感じた
今日の一冊です。



追伸)
本書にも、(他の本と同様)
コンビニに行く人はお金が
貯まらないとあります。

今日の仕事の帰りがけに、
おにぎり一つ買うつもりで、
諸々700円ほどコンビニで買い物を
したのですが、

確かにその通りだと感じました。


 
★★★ ツィッターやってます! ★★★

 https://twitter.com/h6takahashi



今日のアクセス:127,491