「ライフ・オブ・パイ」は、トラが大迫力なだけではなく、トラは最後までトラだったことが印象的です。

先ほど「ライフ・オブ・パイ
を見てきましたので簡単にコメントします。

レイトショーでも深夜帯で見てきたのですが、
連休の中日ということもあってか、
結構人が入っていました。

副題の、

ートラと漂流した227日ー

の通りのストーリーで、

主人公の家族と動物たちが乗る貨物船(何故か日本船)が
太平洋上で難破し、

主人公とトラだけが、
227日間の漂流生活を経てメキシコにたどり着く。
というものです。


いつもなら、
映画の予告編を見て期待することが多いのですが、

この映画に関しては予告編を見ずして、
どんな凄いストーリーかと期待してしまいました。

実際に凄いストーリだったのですが、

映画を見た後ネットで調べたところ、
フィクション(つまりファンタジー小説)ということで、
実際にあった話という訳ではありませんでした。

この点は少しガッカリですが、
それでも映画の評価が下がることは無いと思います。

※映画は本当に遭難し、漂流記を出した人が監修を
 しており、シイラ(魚)を食べたりする
 漂流中の詳細は実際にあったことを参考にして
 いるそうです。


私の事前予想と違っていたのは、
遭難時に一緒にボートに乗るのが、
主人公とトラだけでなく、

シマウマ、ハイエナ、オラウータンと、
主人公に加え4匹の動物たちがいるということです。

猛獣が乗っている点が厄介なのですが、
漂流の途中、
シマウマとオラウータンがハイエナに殺され、
ハイエナはトラにやられてしまします。

極限での、生存競争に残ったのが、
やはりトラということなのですが、

この映画の良いところはあくまでファンタジーなので、
あまり残虐なシーンは出てこないところです。

動物でもバラバラに、食べられてしまうとなると
ちょっとですからね。

そういった意味では、
家族連れでも、心臓の弱い人でも
見ることができると思います。


映画の設定は、
主人公(パイ)がライター(小説家)に向けて
自分の漂流の様子を語る形式で作られています。

船が沈没するシーンもあり、
映画「タイタニック」彷彿させました。


映画の後半で、
主人公がメキシコにたどり着き漂流が終わります。

これで映画も終わるのか。

・・と思いながらも映画は続きます。

損害保険会社の社員(日本人)が、
遭難の様子を主人公に聞き取りにくるのです。

最初主人公ははじめに、
動物と遭難したストーリを語りますが、
信じてもらえず、
ちゃんと本当の事を話して欲しいと云われ、

ボートに乗ったのが、全員人間だった場合の
(嘘の)ストーリーを語ります。

ボートには、
怪我をした船員(シマウマ)、コック(ハイエナ)、
母親(オラウータン)と主人公(トラ)が
最初乗り込みます。

怪我をした船員は助からず、
コックと母親は常に口論が絶えず、
コックに母親は殺されます。

そして最後は、主人公がコックを殺し、
自分一人だけが助かるというものです。

そして、
最後に主人公がライターに聞くわけです。

人間の話が良いのか、
動物の話が良いのかと。。

ライターは動物の話を選ぶのですが、
映画ではつまり、あなたの想像に任せる。

という形で閉じています。

人間の場合のストーリは、
動物と漂流するストーリーよりも、
在りそうで、映画や小説にもなったり
していると思います。

どっちを信じますか?と聞くのは
上手い映画の閉め方と思いました。


そしてもう一つ予想と違った点は、
パートナーと成るトラが、
最後までどう猛な生き物だったことです。

長い漂流生活を通して、
主人公とトラと心が通じるお話、そして感動。
みたいな展開を予測していましたが、

結局のところ、トラはあくまでトラで、
そして最後まで、
野性味溢れる生き物として描かれていました。

このトラの映像が、
すさまじい迫力なのですが、
ナルニア国物語」の視覚効果スタッフが作った
CGが中心ということでした。

見た感じ、全くCGには見えないのですが、

ただ、トラも漂流が長引くにつれ、
だんだん痩せてくるの感じは、
生では表現出来ないだろうと
思いながら映画を見ました。


そんな訳で、
リアル感とファンタジーの世界観が上手く融合して、

トラのどう猛さや、
特に夜の幻想的な素晴らしい映像美が心に残ります。

私は3D版を見ましたが、
3Dが効果的に使われる映画と感じました。


メキシコに漂着したときに、
最後にトラは見向きもせずに森に消えて行く
のですが、

 主人公は一目振り返って欲しかった。

というセリフがあります。
そして旅を振り返り、

 人生とは失っていくことだ。
 別れを言えないことが、最も辛い。

というセリフがあるのですが、、
人生その通りだなぁ〜。

としみじみ感じました。


一人でも家族でも楽しめる映画です。
とても良いファンタジー映画だと思います。


映画「ライフ・オブ・パイ」オフィシャルサイト 2013年6月5日ブルーレイ&DVD ON SALE!
↑ホームページの絵をみても、素晴らしい綺麗な画像が伝わって
 来ると思います。


 
★★★ ツィッターやってます! ★★★

 https://twitter.com/h6takahashi



今日のアクセス:134,787