「アンナ・カレーニナ」を観て、トルストイの普及の名作を知りました。是非ご覧あれ!!

昨日は仕事を早く切り上げ
映画「アンナ・カレーニナ」を観てきました。

映画の予告編を観て、

主演の女優さんがあまりにも美人というか
好みというか・・・

そこから興味をもったのですが、
ほかにも、

1870年代という、
日本で云えば明治初期のロシアの物語であり、
重厚な歴史を感じる絵画的な美しさに
興味を持ちました。

先日観た「オズ はじまりの戦い」も
映像が綺麗だったのですが、
こちらはひと味違う、渋い大人の色合いです。

映画の舞台はサンクトペテルブルク社交界です。
主人公のアンナは兄夫婦の居るモスクワに出かけ、

お金持ち貴族であり、妹の婚約者でもある
ヴロンスキーから一目惚れされます。

不倫であり妹の婚約者であるヴロンスキーに、

「私の事は忘れて」

とアンナは云うのですが、
それでも一方的にヴロンスキーに言い寄られ、
そして恋に落ちていきます。


映画の冒頭に、アンナの乗る列車モスクワに
付くシーンがあります。

極寒のロシアでは、
列車の外側まで激しく氷結しています。
蒸気機関車のボイラーにも、
氷がびっしりついて、それはへんだろう。

・・と、去年初めて乗った
蒸気機関車の暑さを思い出したのですが、

そのとき、列車が少し動き、
点検をしていた機関士が列車の下敷きに
なって亡くなってしまいます。

列車事故の悲惨な遺体の様子が一瞬写り、
映画で唯一痛いシーンです。
あれ、こんな映画?と思うのですが、

事故を知ったアンナは、
「家族もいるだろうしかわいそう」

と云い近くにいたヴロンスキーが、
すぐさま、家族に渡して欲しいと
駅員にお金をあげます。

つまり、なんていい人なんだろう。
みたいな光景が映し出される訳です。

色男ぶりを演出するだけなら、
死体の演出はいらないのではないか。

・・と妙な印象が残ったのですが、
しかし、後の大きな複線になるわけです。

映画の主役「アンナ・カレーニナ」を演じるのは、
キーラ・ナイトレイさん28歳です。

あまりにもお美しいのですが、
残念ながら、映画のパンフレットなどの写真では
その美貌を表現できていないように思います。

googleで写真検索してもコレという一枚は
見つけられませんでした。

あの美しさは、
スクリーン映像の中でしか表現できないのかも
しれません。映画の見所のひとつです。

そしていつものように、
映画を見たときは全く気付かなかったのですが、汗)

キーラ・ナイトレイさんは、
昨年観た映画「危険なメソッド」でも
主演をしています。

http://d.hatena.ne.jp/h6takahashi/20121028/1351441416

今回も相手の男性とのエッチなシーンが
少しあるのですが、
今回はお胸は出ておりませんでした。


映画は「レ・ミゼラブル」のスタッフが制作に携わり、
アカデミーショーでは衣装賞を取っています。

レ・ミゼラブル」よりも更に重厚で美しい映像美や、
この衣装というか、このダイヤモンドはお幾ら?
という宝石に眼を奪われます。

ちなみに、キーラ・ナイトレイさんが舞踏会の
黒いドレスの合わせていたダイヤのジュエリーは
シャネルから貸し出された1億8千万のものだそうです。

そんな感じで、
重厚な歴史を感じる絵画的な美しさを観たい。

と最初に書いたのですが、
かなり満足です。

映画の演出は、
社交界のシーンを中心に、
舞台で物語を観ているようなカット割りを
取り入れています。

なんでこうなの?
・・と、時にストーリー展開が分かりにくく、
活字で読まないといけないな。
・・・とパンフレットを買ってみた物の、
正直よく分かりませんでした。


<中略>
映画は不倫の恋に落ちていく
二人を中心に描かれますが、
後半はだんだと夫の場面が増えていきます。

不倫の関係を知りアンナから離婚を求められるも、
アンナが子供と会えなくなることや、
女性としての地位を失うことを考えて、
離婚を止まり、
我慢を重ねる夫の姿が映し出されます。

それでも離婚を求めるアンナは、
ついにはヴロンスキーの子供を身ごもります。

ようやく離婚が認められたアンナは
ヴロンスキーと共に暮らし始めるのですが、

ヴロンスキーは、母親が仕向けた花嫁候補と
次第に仲良くなっていきます。

最後にアンナは麻薬であるモルヒネ中毒となり
心を病んで、列車へ投身自殺をします。

ここで、冒頭の機関士が列車にひかれ亡くなる
シーンの複線が効いてきます。

最後はアンナの綺麗な顔に、
少しだけ血が映し出されたのですが、
観ている我々観客の脳裏には、
冒頭の機関士の悲惨な遺体が、
アンナの遺体の様子と見えるわけです。

つまり、
あくまで綺麗な死に顔を演出するために、
冒頭の事故の伏線があったわけです。


さて、
映画に登場する俳優さんは、
登場シーンが印象的で、
個性的な方ばかりと思いました。

沢山ご紹介したいのですが、
一人あげるとすれば、
キーラ・ナイトレイさんの旦那役をしていた、
ジュード・ロウさんです。

前髪が半分位薄くなっていて、
50代位に見えるのですが、
実際は私よりも若い40歳ということで、驚きです。

更に驚いたのは、
今回の演技で大臣という役柄の雰囲気を
出すために、前髪を剃ったということでした。

Googleでみる写真はなんとも若々しい、
良いお兄さんという感じで、
「シャーロックホームズ」ではワトソンを演じ、
ヒューゴの不思議な発明」ではお父さん役を
演じているということで、ギャップに驚き、
役者さんというのは凄いと感心です。

彼はシーンの後半で、
全てを許す。というようなことを云い、
アンナを中心にヴロンスキーと3人で手を握り合う
ようなシーンが映し出されます。

罪を許す。

なんとも宗教的な印象を持ちました。

あまりにもイマイチなことに、
映画を見終えてから知ったのですが、
原作「アンナ・カレーニナ」は、
ロシアの文豪トルストイの「戦争と平和
に並ぶ代表作だったのです。

ちなみに、私はトルストイも「戦争と平和」も
名前ぐらいは知っていますが、
アンナ・カレーニナ」がトルストイの代表作
だったとは知りませんでした。汗)

執筆時から今まで様々なところで絶賛され、
映画やテレビでも度々創られているという
ことなのですが、是非原作を読んでみたい
ものです。

ところが少し調べてみると、
新潮文庫版では、上中下と三巻セットで
1600ページもあるということで、

※参照URL
580夜『アンナ・カレーニナ』レフ・トルストイ|松岡正剛の千夜千冊

現在の一日一冊のペースでは
中々難しいな。・・と感じます。
とはいえいずれ読みたいと思い、
当面は諦めることにしました。


・・と、このような訳で、
面白いとという訳ではありませんが、
たいへん良い映画でして、
時間があればもう一度観てみたいと感じた
今日の1本です。

http://anna.gaga.ne.jp/


★★★ ツィッターやってます! ★★★
   https://twitter.com/h6takahashi


今日のアクセス:154,225