ウエイン・W. ダイアー (著)「「頭のいい人」はシンプルに生きる―「快適生活」の方法」を読みました。

最近ネットニュースを見ていたら、

コンプライアンス

という、日本で公開予定が無い映画の
日本語予告編がYouTubeにアップされている。
といった話題を見つけました。

↓その予告編です。

映画のストーリーは、
2004年にアメリカで起きた事件を題材にしています。
マクドナルドの女性店員が窃盗の容疑をかけられ、
店内で裸にされ取り調べを受けたのです。

↓事件の参照URLです。
マクドナルドで女性が裸にされて身体検査…衝撃の実話が北米で映画化! - ライブドアニュース

私はつい”裸”に反応して
予告編を観てしまうのですが・・・。

警察を名乗る男から、
マクドナルドに電話がかかってきます。

おたくの従業員が客から金を盗んだ。
レジを担当する19歳位の女性だと。

電話に出た店長(と思われる女性)は、
警察を名乗る男が電話で言うがままに、
若い女性店員の服を脱がせるわけです。

詳しいストーリーは解りませんが、
そんな感じでした。


コンプライアンスcompliance)とは、
法令遵守と訳されることが多いのですが、

警察という権力や法律遵守を、
悪人がちらつかせれば、
相当な犯罪を犯すことができることが、
この事件から理解できます。

サブタイトルが
服従の心理」となっておりますが、
取り調べと云われ服を脱がした店長は、
自分の行動がおかしいことに気付きません。


映画の予告編を見るだけでも、
こうした異常心理に基づく行動は、
実は沢山あるのかもしれないと感じます。

ちなみに、
映画は6月29日から新宿シネマカリテ
で公開されるようです。

私も、何かに引っかかってしまったような・・。汗)


・・という訳で本日は、ウエイン・W. ダイアーさん 著

「頭のいい人」はシンプルに生きる―「快適生活」の方法

をご紹介します。

本書を訳しているのが渡部昇一さんということで、
たまたま渡部昇一さんの本を読んでいるときに発見し、

「シンプルに生きる」

というタイトルが良いと思い購入しました。


しかし読んで見たところ、
内容は私の予想と内容は大きく違っていて、
シンプルという言葉の雰囲気、響きが
感じられるものではありませんでした。

本書で書かれる多くの内容は、
他人から色々云われる事に対して、

いちいち気にせず「シンプル」に、
自分の思ったとおりに行動しよう。

・・こんな文脈で「シンプル」が
用いられています。

本書では特に店員さんがくせ者で、
少しクレームを云うと、

「前のお客様もそうでした」
「先週いらっしゃったお客様もそうでした」
「当店の方針でございます」
・・・

などと云われ、
渋々従うことが多いことを例に出します。

それに対して著者は、

「先週来たお客と私は全く関係ない。
 だからどうした」

・・と突っぱねろといいます。

同じように示される、

 「世間は厳しい」とか、
 「近所の何とかさんはどうしてる」とか、

・・・など家族や、親戚のおじさん・おばさんの
お説教が五月蠅いあたりは各国共通です。


本書の言わんとしている意味はわかるのですが、
全体的にこんな調子なので、
少し納得感というか、
本を読んだ満足感がありません。

もちろん良い話しも幾つかあり、

例えば、
どんなときも、楽しいことを考えようとか、
悩みは全て贅肉になるとか、

・・・個人的に身には心に染みてきます。


実は今回の冒頭に映画「コンプライアンス
をご紹介したのは、本書を読んで、

アメリカ人というのは、
案外他人からの言葉から影響を受けやすいのかな。
と感じたのです。

自由奔放で、他人の言うことなど気にしない。
といったイメージがあったのですが、

様々な人に言われ行動を制限したり、
他人と比較して自己嫌悪に陥ったり、
孤独を怖れたり、

そんな「クヨクヨ」している人が
多いのでは無いかと感じました。

つまり、そうした人向けた本だった訳です。


著者のウエイン・W. ダイアーさんは、
==
心理学博士。マズロー自己実現をさらに発展させ、
個人の生き方を重視する意識革命を提唱。世界的に評価されている。
※以上Wikiより抜粋
==
とのことで、

本書は自信を失った日本人にぴったりの本なのですが、

アメリカの人が書いたというのは
ちょっと意外な今日の一冊でした。



追伸)
本書は「どう生きるか、自分の人生!」を
再編集したものということで、
タイトルがイマイチ微妙なのは、
再編集が原因かもしれません。


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