この夏かんじたこと。(靖国問題や従軍慰安婦問題に関する印象に残った記事を読んで)

8月はかつて日本が戦争に負けた月です。

日本では昭和20年8月15日の、
終戦を告げる天皇玉音放送が流れた日を
終戦記念日とするのですが、

国際的には、
翌9月2日の無条件降伏の日を終戦とする
見方もあるそうです。
教科書的にはこちらのほうが正しい気もします。


いずれによ日本の夏は、
戦争や敗戦を考える機会が増えるのですが、

何時の頃からか原爆や戦争といったテーマの他に、
靖国問題慰安婦問題というテーマが加わりました。

私はこれらに関する様々な記事を読むつど、
知らないことばかりで、勉強不足を感じる訳ですが、

夏休みに、この2つの問題に関して、
アメリカ在住の二人の日本人(大学教授、評論家)の
記事を読み、
印象深かったので簡単に紹介したいと思います。


一つ目は、
外国人からみたら、
ヒトラー東条英機も違いがわからないという指摘です。

確かに日本人でもヒトラーにお祈りする。
とか言ったら、最低でも変わった人と思われます。

海外からみたら、
東京裁判とか戦犯の意味など全く分からず、
悪い人をお祈りしているようにしか
見えないということなのです。

そのとおりかも知れないと思いました。


もう一つの指摘は(アメリカでは)、
日本が過去の名誉挽回にこだわる理由が分からない
という指摘です。

多くのアメリカ人は、
今の日本(日本人)に良い印象をもっているそうで、
それでいいじゃないか。という指摘で、
過去よりも今や未来が大切ということです。

確かにこの考え方も分かり易いです。

欧米諸国の過去は、
叩けばぼろが出る国ばかりです。

世界中どこの国でも、
一握りの極悪人がいたりするのですが、

それは避けようのないことであり、
条約や賠償金などで一定の手続きを済ませ、
済んだこと、終わったこととして、
処理しているのです。

そして未来の国益を見据えています。

記事によれば、
そういった背景もあり、
アメリカで例え従軍慰安婦銅像が建っても、

戦時下におきた悲しい出来事以上のものはなく、
これをみて、現在の日本が悪いとか反日感情
繋がるものではなさそうです。

むしろ何十年まえの戦時下という特殊な状況の
なかで起きてしまった問題よりも、
現代の(日本における)男女差別や、
人身売買に感心があるというというのです。

このような記事を読み、
海外との更に感覚の違いを感じ、
勉強になったと思った訳なのです。

いわれてみれば、
過去にさかのぼって、
事件があったとか、どっちが先だ。
とか昔の事を言い合っているのは、
世界中で日中韓の3国だけなのかもしれません。

例えば、日本が領土問題を語るとき、

島を発見したのはどっちが先だ。
とか何とか条約は今でも有効。

といった話しになりがちですが、
どっちが先に見つけたかの熱心に議論を
しているのはこの3国だけで、

国際的には実効支配をしている国のもの。
というのが、
国際的には正しい認識なのかも知れません。

つまり、北方領土の4島返還の議論は、
まったくナンセンスという話になるのですが、

私自身小さい頃から洗脳されているためか、
ナンセンスと言われても納得出来ない気持も
あります。

政府やマスコミ報道がわるいということかも
しれませんし。


そして、
靖国問題にせよ、従軍慰安婦問題にせよ、
領土問題にせよ、問題を複雑化するのは、

やはり文化の違いということになろうかと
思います。

日本はなんだかんだいって、
今でも武士道(というか日本的モラル)
を基準に物事を考えます。

私心をすて、世の中に尽くし、
和を大切にし、ルールを守ります。

そのなかには、
海外と交渉にあたっても
国内の武士道に照らしあわせ、

「一瞬も後ろめくない」

ということが前提です。

諸外国であれば、
そのような理想的な状況はあり得ない。
が大前提と考えるわけですが、

日本では、若干の後ろめたさがあるときに、
強い主張をしたり、
意見統一をすることができません。

これが海外からの攻撃の的になり損をします。

ですから、意見の統一ができない過去の話よりも
現在未来を大切に考えた行動が大切ということです。


そしてこの国を守った英霊に対して、
静かにお祈りを捧げたいものです。


いずれにせよ、
特に欧米諸国から日本の様子をみると、

過去の話を延々繰り返す、
めんどくさい飲み屋の上司のように
見えているのかも知れませんね。


※2013/8/23投稿