旧作DVDレビュー「イエスマン」を観ました。映画のように"YES"は人生を変えるキーワードかもしれませんね。

様々な本やメルマガや友人の情報を元に、
未だ観ていない旧作をDVDで観ています。

今回は夏休みということもあり、
数本まとめてみました。

二日目の今日は、

イエスマン “YES”は人生のパスワード」

をご紹介します。

本作はジム・キャリー主演で、
日本公開は2008年の映画です。

簡単にストーリーを紹介すると、

40代半ばで離婚をして、
やる気無く毎日ダラダラした生活を送り、
友達との付き合いすら悪くなっていくなか、

友人の誘いで、あるセミナーに参加します。
セミナーでは「ノー」という言葉が禁句で、
何でも「イエス」と答えなければなりません。

初めて参加したセミナーで、
主宰者に毎日やる気が無い生活をしている事を当てられ、
そしてどんな時も「イエス」というように、
半ば洗脳されてしまいます。

セミナーを終えた後、
1人のホームレスに丘の上の公園まで
連れて行って欲しいとヒッチハイクを求められ、
エスと答え、
携帯電話を貸して欲しいと言われ、
エスと答え、
有り金を全部くれと言われ、
エスと答えます。

ホームレスは車の中でひたすら
携帯電話で話し続け、
主人公は通話料金が気になるのですが、
結局電池が切れてホッとします。

そしてホームレスを公園に送り、
帰ろうとしたところでガス欠となりました。

予備タンクを抱え、
(よく積んであったな。と思いましたが)
ふもとのスタンドに行くのですが、
そこでヒロインの
ズーイー・デシャネル」と出逢います。

彼女の乗るバイクで車まで乗せてもらい、
そして別れにキスをするのです。


ここで「イエス」の絶大な効果を知った主人公は、
怪しげな勧誘に誘われ、
韓国語を習いに誘われ、
・・薦められる物全て「イエス」と答える
生活を続けます。

いつもは断る帰宅途中のライブハウスの勧誘も、
その日は、もちろん「イエス」です。

そしてライブハウスに行くと、
あの日の彼女がバンドのボーカルとして
歌っているではありませんか。
ライブが終わった後、ふたりの関係は
急激に近づいていきます。


「イエス」の効果は抜群で、

主人公の仕事である銀行の融資窓口では、
大勢のお客さんの小口融資に成功し、
ある日副社長がやってきて、
重役にならないかと言われます。

韓国語やギターなどの習い事が、
思わぬ所で効果を発揮し、
自殺しようとした人を救ったりします。

とにかく、
「イエス」の効果は抜群なのです。

ヒロインとの仲も順調です。
しかしあるとき、行き場所を決めないぶらり旅に出た
帰りに、悪者と間違われ逮捕されてしまいます。

取り調べの中で、
主人公は何でも「イエス」という男であることが
ヒロインにバレてしまいます。
2人のこれまでの関係も何でも「イエス」という
だけの関係と勘違いされ、
彼女は怒り、一人でかえってしまい、
その後は無視され続けたあげく、

橋から飛び降りろ、と言われ、
バンジージャンプをするのですが、
それでも、彼女は相手にしてくれません。

そんな中、元の奥さんが帰ってきたり、
話しはどんな方向にすすむのかハラハラします。

事態が途中から思わぬ方向に進み始めた
主人公は、
セミナー主宰者に助けを求めようとして事故に遭います。
そして主催者から「イエス」と言い続けるのは、
前向きになるための、最初のきっかけに
過ぎないことを聞かされます。


・・とストーリーはコレぐらいにしますが、

映画なので、
物語を極端にコミカルに表現していますが、
この映画のストーリーは
中々深いものがあると思います。

私たちは、自分の経験をもとに、
物事のイエス・ノーを判断する訳ですが、

正しい、正しいだろう、好き、嫌い、
・・と判断をした結果が今の自分なのです。

映画の後半でセミナーの主宰者が、
無理矢理「イエス」というのはきっかけである。
主人公に言うのですが、

もし今の自分を本当に変えたいのなら、
主人公のように何でも「イエス」という、
このような方法もありかな。と思います。

「イエス」と言い続ける姿勢は、
つまり自分で判断をしないことです。

自分で判断しなければ、
これまでとは、全く違う新しい世界が開けてくる筈なのです。

もちろん、
へんな勧誘に引っかかってしまうのはダメですがね。


映画の冒頭の主人公ジムキャリーの堕落具合は、
ひどいのですが、しかし一歩間違うと
同じ40代独身男性の私の生活そのものです。

「イエス」と言い続けたからといって、
ズーイー・デシャネルのような可愛い彼女と
知り合いになる訳ではありませんが、

何かしらしないと、
殆どの独身中年男性は、
間違い無く落ちて行くと思いました。


ところで、この映画は
公開当時の40代中盤向けの映画ということで、

私たちの世代には、超ビンゴな
冒頭に流れる「ジャーニー」の
「Separate Waysセパレイトウェイズ」のBGMが
泣かせます。

メチャクチャ気分が盛り上がる曲ですが、
こんなコメディー映画で使うのはどうかと思いつつ、

ラストシーンでも再び使われて、
妙な盛り上がりで笑いをそそります。


本当に良く出来た面白い映画です。
40代前後の独身男性は必見だと思いました。