「アナと雪の女王」を観てきました。映像美と素晴らしい音楽に感動しました。

暫く続いた繁忙期から
ようやく解放されつつあります。
そんな週末の金曜日、
久々に映画館に足を運びました。

週末のレイトショーなので、
多少は混んでいるだろうと思っていたのですが、
予想に反して劇込みです。

久々なので、難しい映画は観る気にはなれず、
アニメぐらいがちょうど良いと思いました。

ちょうどディズニーアニメ
アナと雪の女王
が封切られていました。

とはいえ、正直ディズニーアニメは、
大概キャラクターの絵(顔)があまり好きになれません。
それでも、アカデミーショー、長編アニメ部門の
受賞作品なので一応観るつもりでした。

その程度の期待感なのに、
チケットを購入しようと発券機を操作すると、
あろうことか、ほぼ満席です。

おそらく横浜で一番大きい劇場です。
こんなことは未だ経験あり得ません。

これがアカデミー効果か。と驚きつつ、
この日は映画を諦めることにしました。
(後で気付いたのですが、公開初日でした。)

そして2日後の日曜日にリベンジを果たしました。
さすがに日曜夜なので、
満席では無かったのですが、大入り間違い無く、
私の両脇にはカップルがいちゃついています。

両隣にカップが座っているなんて
あぁ〜、あり得ない。

・・等と思いながら、前座上映のミッキーマウス
短編映画が始まります。

ミッキーマウスの映画の知識は何も無いのですが、
昔の映画のリメイクでは無いかと思いました。

後でネットで調べてみたところ、
「ミッキーのミニー救出大作戦」という映画でした。

おまけの映画なので、
たいしたことないだろうと思いつつ映画を観ていると、

これが途中から”立体”つまり、”3D”に見える訳です。

3Dメガネはしていなので、
2Dに違いないと思うのですが、
見れば観るほど立体しか見えません。

3D映画ほど物体は飛び出して来ないのですが、
でも3D映画であることは間違いなさそうです。

メガネがいらないので、3Dはこれで十分ではないか。!
・・と、技術の進歩に驚きました。

これを観ただけで、今日は十分モトを取った。
・・と思ったところで本編が始まりました。


オープニングタイトルには、
「Frozen」と大きな文字で表示されます。

「フローズン」!!??
アナと雪の女王」じゃなかったんだ。

・・と驚きます。

オリジナルタイトルである「Frozen」と、
邦題の「アナと雪の女王」は全く印象が違います。

「フローズン」は確かに寒く凍った感じが
伝わってくるのですが、
このタイトルの映画は観ないなぁ〜。と思います。

寒い。!それだけの印象です。


タイトルの後から始まる映像は、
雪山の氷結した湖から氷を切り出し街に運ぶ様子です。
まさにフローズンな感じです。

予告編でみた、氷のお城のイメージがあるので、
あ〜この氷で、後に氷のお城を造るんだ。

・・・と思ったりするのですが、
全く違っていました。(汗)


アナと雪の女王」はディズニー初の、
ダブルヒロイン映画と宣伝にあります。
主役は二人の王女姉妹です。

姉のエルサは、何故か、幼い頃から、
雪や氷を作り出す魔法を使う事が出来ます。

しかし仲良しの妹と遊ぶため雪の魔法を使い、
間違って妹を傷つけてしまいます。

国王である父(優しそうなのです)は娘を案じ、
魔法を自分でコントロール出来るようになるまでの間はと、
一人部屋に閉じこもる生活をエルサに命じます。

さらにエルサの魔法の秘密が張れないように、
お城の門や全ての窓を閉じ、召使いも減らしました。

不思議なのは、
国王夫妻と二人の姉妹のなかで何故か、
長女エルサだけが魔法を使えるのです。
しかし映画ではその点には触れず、
当たり前のようにストーリーが流れます。

大好きだった姉妹と会えない生活がはじまり、
その後更に、船で出かけた国王夫妻が遭難し、
二人だけが取り残されます。

それから数年たち、
長女エルサ二十歳になり、
王位を継ぐ戴冠式が訪れます。

何年かぶりにお城の門が開き窓という窓が開きます。

戴冠式へむかう緊張の姉と、
何年ぶりに窓が開いたお城の中を走り回る妹。
そして淡い恋の期待に胸をふくらませます。

そんな二人の感情を「生まれて初めて」という曲で表現します。

そうなんです。
この映画はミュージカルアニメだったのです。

昔はミュージカル系も苦手だったのですが、
最近慣れました。(笑)

そして、
ここから映画の主役は妹アナです。
街で偶然であった、王子と戴冠式の舞踏会で恋に落ちます。

そのシーンがいかにもアメリカ、
いかにもディズニーという感じで魅せつけます。
(でも後でガッカリします。)

その出逢ったその日の恋に落ち、
王子と結婚すると姉に告げます。

絶対に結婚を認められない姉は、
この姉妹のちょっとしたいざこざで、
最も恐れていた魔力のコントロール
できなくなってしまいました。

エルサは化け物と呼ばれ、
一人雪山に消えて行くのです。

そして、雪山の頂に立ち、
自らの魔法で氷のお城を建てます。

こんな展開だったのか。
・・とはじめて予告編の流れを理解します。
このとき、公開前から既に名曲となっている
「Let It Go」が流れます。

YouTubeでは色々なバージョンがあるのですが、
私が解説するよりも、そのまま観て頂くのがよいと思います。

(し映画館で観るこのシーンは、
素晴らしい映像美で圧倒されます。
YouTubeで観た印象はまったく別物なので、
映画を見た気になってはいけないと思います。)

魔法で作った氷の橋を駆け上り、
地面に足を踏むと、大きな氷の結晶が光って、
お城ができて、巨大なシャンデリアができあがります。

この画像をデザインしたアーティストは
素晴らしい想像力と思います。

「Let It Go」と、この映像が表現するのは、
魔法を封印することを止めるということです。

魔法とはつまり、誰もが持っている、
常識とはちょっと違った、
つまり人それぞれの個性をさしています。

常識を重んじ、自分の気持や感情を押さえ、
生きてきた自分に別れを告げて、
新しい自分に正直に生きることを宣言する。
そんな様子です。

ある種の成長ストーリですが、
ちょっと引っかかる点は、
自分の気持に正直に生きていくということが、
一人ぼっちで氷の城に生きていくということに
繋がるとすれば、引きこもりと同じで、
大きいな代償となります。

しかし,映画のストーリーは、
この引きこもりの姉の気持も、
氷の世界から溶かしていきます。

映画の殆ど妹「アナ」が主役です。
普通の兄弟なら、あれだけ無視されれば、
仲は最悪となるように思いますが、

彼女はひたすら姉をしたい、
どんな時も姉を信用しています。

そして最後は、
その身体をなげうって姉を助けます。

この予想外の展開は是非映画館で
観て欲しいと思います。


アナと雪の女王」は、ディズニー90周年の
アニメーションとのことで、
美女と野獣」スタッフが参加しているそうです。

キャラクターは、目玉が大きく、
特に子供の頃のシーンは、
妖怪映画のキャラクターにも見えるのですが、
だんだん慣れてくるあたりは不思議です。

そんな妖怪っぽいキャラクターに、
美しい衣装や肌表現などを組み合わせ、
圧倒的な質感と映像美で表現すると共に、

ミュージカルアニメということで、
抜群の歌唱力を持った歌で構成されます。

私は英語の字幕版で観ましたが、
日本語版は姉エルサを松たか子さんが、
妹アナを神田沙也加さんが演じています。

YouTubeでお二人の歌も聴きましたが、
素晴らしいです。

私個人的には神田沙也加さんの声が、
本当に良いです。

結局この映画の主題は、
魔法というハンディキャップを持ち、
心を閉じた雪の女王エルサの成長に、
私たち人間の心の成長を重ねます。

彼女は、
自分を押さえ込んだりする必要は無いし、
誰かの理想どおりに生きる必要もないし、
自分の好きなように生きていけばいいんだ。
という事に気付くのですが、

しかしそれは、少し間違うと、
社会への非適合となり、引きこもりになって
しまうような現実があることを、
美しい氷の城で表現します。

そんな一人の理想の世界である、氷の城
にも兵隊が押し寄せ、一人で生きていける
世界など何処にもないことを表現します。

そんなエルサが困難を乗り越えることができたのは、
自分の弱さやハンディキャップを正直に表現し、
大切な家族である、妹アナに助けてもらうことでした。

つまり映画「アナと雪の女王は」
圧倒的な映像美と素晴らしい音楽を用いて、
個人の成長の階段と、家族や社会が愛し合い
支え合っていくすばらしさを伝えているわけです。

さすがディズニー!と思わずには居られません。

ちなみに私は3D上映があることを知らず、
2Dで観てしまったので、
機会をみつけて3D版もみてみたいと思います。

絶対にお勧めの今日の1本です。!


http://ugc.disney.co.jp/blog/movie/category/anayuki


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