ラッセル・クロウ「ノア 約束の舟」を観ました。スケールの大きい映画でした。

映画好きの知り合いがおりまして、
時おり話を聴くのですが、

彼の語る映画のストーリーは、
何故か超が付くほど面白い、というか、
興味をそそるのです。

まるで実際の映画を観ているようなのですが、
困った事は、彼の頭の中の作り話が混じって
いるので、話しを聞いて映画をみると、

あれ、これで終わり?
・・・みたいなことがあります。(汗)

先日その知り合いに会いましたら、
「ノア」の映画を観たよ。と言うわけです。

なんでも、
アダムとイブから始まる壮大な物語らしいのです。

・・アダムとイブから、何世代か立つと、
だんだん悪い人々がはびこる世の中になります。

一人、神の怒りに気付き、洪水で世の中が
生き物が全て無くなると知った主人公「ノア」は
レ・ミゼラブルラッセルクロウさんです)、
巨大な箱船を造り、動物のつがいを、
舟に乗せ、洪水から動物たちを助けるのです。

・・とここまでは誰でも知っている
話しなのですが、

ノアの使命は、動物だけを残し、
自分の家族も含め、
人間は全て消えてしまうことだったのです。

即ち、ノアの子供が最後の人間とすることが、
彼の使命でした。

舟の中にいる唯一の若い女性は、
幼い頃、悪い人間に両親を殺され、
自らはお腹に深い傷を負い、
妊娠できない身体でした。

しかし、
息子の子を宿してしまいます。

男の子だったら許すが、
女の子だったら、命はない。

そう心に誓い、
そして家族にも伝えます。

日に日に出産が近づき、
度重なる家族からの説得にも
ノアは応じません。

やむを得ず、息子と嫁はイカダを造り、
密かに逃げだそうとするのですが、
ノアに見つかり失敗します。

まだ陸地は見あたらず、
逃げても死んでしまうだけなのです。


そして、子供が生まれました。
あろうことか双子の女の子です。

ノアは、新たに生まれた自分の
孫までも殺そうとするのですが、

母親(娘の嫁)が、
子供が泣き止むまで殺すのを待って!

泣き叫び、一度刀をおろすノアでしたが、
子供が泣き止んだとき、

二人の赤ん坊(孫)を手にかけようとするのです。

・・でも、
・・出来きません。

その時です。
それが正しい人の心だ。
とノアは許され、そして陸地が近い事を
知らせる、鳩が戻ってきました。
(本当は陸があれば戻ってこないらしい。)

・・と、こんなストーリーを、
延々、映画好きの知人は語るわけです。

神話の世界観を映画にする。
という類はあまり好きでは無いので、
彼の話を聴かなければ、
観る予定はありませんでしたが、
ここまで語るということは、
面白いかも?・・と映画館に足を運びました。


映画の原作は、もちろん旧約聖書
ノアの方舟」です。
子供の頃、アニメか絵本で観た記憶があります。

悪いことをすると洪水で死んでしまうよ。

・・そんな事が脳裏にインプットされました。

この映画は、
キリスト教圏の人なら常識かも知れない、
アダムとイブから始まる旧約聖書の知識があれば、
もっと楽しめたかも知れません。
これから観る人は、少し予習して言った方が
良いと思います。

私はこの映画を見終えてネットで調べて、
ノアの背景を知りました。

アダムとイブ世代を1とすると、
10世代目がノアに当たります。


日本の神話も似たような物ですが、
この時代は、人間が半分神様の時代です。
いろんな魔法を使えたり、
普通に魔物が住んでいたりします。

ネットで調べたら、箱船を造ったときの
ノアの年齢はなんと600歳でした。
その後950歳で無くなったそうです。
(半分神様なので、こんな具合です。)

映画の最後の方で、
洪水が引いて使命もなくなり、
いかにも堕落たようなノアが、
葡萄酒を飲んでよっぱらって裸で倒れている
シーンがあります。

ラッセルクロウのお尻をみても、
全く嬉しくないのですが、
というか、ノアほど立派な人物の、
このシーンは無いだろう。と思ったのですが、

しかし、Wikiでノアを調べたら、
このシーンの記述がありました。
割と忠実に作られた映画と感じました。

ちょっと違うのは、Wikiによると、
ノアの3人の子供と、その嫁を乗せたと
あるのですが、

映画では、長男だけ連れがおり、
弟には連れがおらず、
最後まで寂しい感じで、
映画の最後には、一人で旅立って行きました。

独身の私としては、
彼に大いに同情してしまいました。


ところで、
息子の嫁役の「エマ・ワトソン」という
ひとがやたら美人なのですが、
ハリーポッター出演で、2000年代で
世界でもっとも稼いでいる女優さんといわれて
いるそうですね。

ハリーポッター」を観たことが無いので(汗)
知りませんでした。。
この人を知ったのは良かったかも。


超がつくほど、壮大なスケールの映画で、
私的には体験したことの無いような、
世界観と映像の作品でした。

若干ストーリーの背景が難しい所や、
神話の世界の表現の好みがあったりして、
超お勧めという訳ではありませんが、

映画の達人が話題にするような、
見応えのある一本と思いました。


noah-movie.jp