広瀬すず主演「ちはやふる(上の句)」は早くも今年最高の一本と想います。早く後編(下の句)が観たいです。

週末の朝は大概ゆっくり寝ているのですが、
たまに早く目が覚めると、
今日はどんな一日を過ごそうかと想います。

そういえば午前中に、
昔のいい映画が上映していました。
確か今週はオードリ・ヘプバーンの映画です。

さすがに映画館でオードリ・ヘプバーンを
見たことが無いので、この機会に観てみようと思い、
朝から映画館に足を運びました。

しかし、
上映していないのです。

おかしいなぁ〜とスケジュールを調べると、
来週からの上映でした。

自分のアホさに凹み、
でもすぐにプランBです。
今から間に合いそうな映画を探します。

ちょうど良い時間に一本あったのですが、
でも、この映画はレイトショーで
じっくり観たいなぁ〜。
と思ったのですが、つい観てしまいました。

・・という訳で本日は、広瀬すずさん主演映画

 「ちはやふる −上の句−」

をご紹介します。

この映画もマンガが原作とのことです。
しかも現在も連載中で、
かれこれ10年近くの歴史を持ちます。

Wikiでしらべたら、小学校編からあり、
そんなに歴史があることを今更知りました。

ご存じの通り、
競技カルタに青春を捧げる少女の物語です。

子供の頃から競技カルタをしている、
主人公、綾瀬千早(広瀬すず)は、
高校入学と同時に競技カルタ部を作ろうと奔走します。

部を作るためには、
最低5人のメンバーを集めなくては行けません。
最初にメンバーに加わるのが、
幼なじみで、子供の頃に主人公とともに
競技カルタをやっていた真島 太一(野村周平)です。

彼はイケメンでお金持ち。
中高一貫の学校に入りながらも、
高校では綾瀬千早と同じ高校に入学します。
密かに主人公が好きで、彼女を追いかけて来たわけです。

そんなイケメン金持ちに好かれる主人公は、
モデルの妹という美形でありながら、
女の子らしからぬ性格でしかも、
カルタ馬鹿という設定です。
しかも真島 太一の気持ちには気付かず、
圧倒的にカルタが強かった小学校の頃の仲間
綿谷 新(真剣佑)の事が今でも好きなのです。

典型的なマンガの登場人物の設定で、
こんな人が居るはずはないのですが、
マンガが原作なので良いかな。と思います。

続いてカルタ部に入部したのが、
呉服屋の娘、大江 奏 (上白石萌音)です。
彼女は実家の和服チラシのモデルを、
綾瀬千早にしてもらう約束で入部します。

お正月のニュースで、
たまに競技カルタの映像が映されます。
皆さん和服なので、
映画のポスターを観たとき全く違和感が
無かったのですが、

半分体育会系の部活なので、
実際はジャージの人達が多く、
彼女達のチームだけが、
和服を着て競技に参加するのです。

しかし、この和服姿がなんとも良く、
広瀬すずさんだけでなく、
男子も女子も皆さん似合っていると思います。

私は実際のカルタ大会を観たことはないのですが、
本当は、ジャージなど動きやすい格好が正しい気がします。

続いて4番目に入部するのが、
西田 優征(矢本悠馬)で彼は、
小さい頃主人公達とカルタをやった仲間経験者です。
彼は主人公達のことをしっているのですが、
主人公の記憶は薄いというキャラクター設定です。

そして最後に入部するのが、
駒野 勉(森永悠希)です。
ガリ勉くんの彼は一人で居るのが好きなのですが、
競技カルタの強豪校はのきなみ進学校であることや
知能プレーを見込まれ、強引に誘われます。

今年17歳の広瀬すずさんから、
今年25歳の矢本悠馬さんまで
なかなか幅の広い高校一年生です。

でも映画で見る限りさほど違和感はありません。

かなりキャラクターの幅が広いのですが、
この5人の中で重要なキャラクター設定と
なっているのが、
最後に登場するガリ勉くんの駒野 勉(森永悠希)です。

彼は友達も居ないのですが、
無理矢理誘われカルタ部に入り、
無理矢理練習を続け、
いつしか、
彼らを本当の仲間と思いそうになりながらも、
信じられない自分が居ます。

映画の最後ではようやく心を開き、
本当の仲間になる。
みたいなサブのストーリーがあります。

メインのストーリーは、
カルタ部を作った主人公が、
苦労して仲間を集め、
練習を重ね、
そして競合と戦い、
苦労しながらも東京都大会に優勝するところで
上の句は終わります。

高校野球やサッカー、バスケットボールなどの
スポ根ドラマをカルタに置き換えただけの
ストーリといえば、そうなのですが、
男女混成チームにして、
主人公が広瀬すず

アイドル映画にして、
可愛く写っているシーンが殆ど無いところが良いです。
唯一可愛かったのは、着物モデルの写真ですね。。

そしてもう一つのサブストーリーは、
主人公綾瀬千早(広瀬すず)を巡る恋の行方です。

主人公は、小学校の頃離ればなれになった、
綿谷 新(真剣佑)が今でも好きなのです。
全国大会にいけば、綿谷 新(真剣佑)に会えると信じています。

一方綿谷 新(真剣佑)も主人公が好きなのです。
カルタ名人の祖父をもつ綿谷 新(真剣佑)は
小学校の頃から抜群の腕を持っていました。
そんなところに、主人公は惚れてしまったわけです。
しかし、親の都合で北陸は金沢に引っ越してしまいました。
それからだいたい5年位たっても二人はお互いを意識しているのです。

一方、いつも主人公の近くにいるのが真島 太一(野村周平)です。
主人公を助けつつも、自分の気持ちを表に出さずに過ごしています。

そしてお決まりのように綿谷 新(真剣佑)と真島 太一(野村周平)は
小さい頃からのライバルです。
しかし、カルタ名人の血を受け継ぐ綿谷 新(真剣佑)には叶いません。

まるで往年のマンガ「タッチ」の世界です。(笑)

どんなに頑張っても、綿谷 新(真剣佑)には勝てないことを
悟っている真島 太一(野村周平)の印象的なセリフが、

「青春全てをかけたって、俺はあいつに勝てないって」

です。それに応えるのが、
國村隼さん演じる、カルタの先生の返しのセリフ

「全部かけてからいいなさい」

が、シンプルで良いのですが、

私も歳をとったからわかる部分も多いのですが、

カルタでも野球でも女の子でも何でも良いから、
青春全部かけてから考えればいいのですね。

そうなんです。
この映画の魅力は、高校性を主人公にしたマンガと
見せかけておいて、
大人がみても感動するセリフが仕込まれています。

私が観たときは、週末の午前と云うこともあり、
家族連れの小学生っぽい子供も大勢いましたが、
彼らの視点では、競技カルタの凄いマニアックな世界と、
純粋な恋の世界という両方が見えるのだと思いました。

私はこのシーンは何処で取っているのかな?
とか思っているわけですが・・。


映画「ちはやふる」は、
上の句、下の句と上下続きものなのですが、

おそらく、
第二の主人公は、真島 太一(野村周平)であり、
ライバル綿谷 新(真剣佑)に真っ向から立ち向かう
姿が描き出されるでしょう。

自分を信じられず、努力もしない男が成長して、
全力をかけ、青春をかけて彼女を取りに行く
姿に変わるはずです。

個人的に、この映画で一番良かったのが、
綿谷 新(真剣佑)の方言ぽい朴訥とした感じだったのですが、
彼が負けてしまうのはちょっと可愛そうだなぁ。。
と後編、下の句を観ても居ない今から思っています。

ところで、綿谷 新さんは、
千葉真一さんのご子息で、
ロサンゼルス生まれなのだそうです。
それだけで、ほーっと、ため息が出てくるのですが、

ハリウッドでは歳を取らないと良い役が
回ってこないので日本にきたのだとか。
画面で見てイケメンですし、
なんというか育ちの良さを感じるのですね。


映画の見所は多々あるのですが、
広瀬すずさんのアイドル映画にして、
たいして可愛くない演出が良いと思います。
また、実際の主人公と年齢がほどんど同じ所も良いですね。

海街Diaryのときは、
宮沢りえさんに似ているように感じたのですが、
今回は伊東美咲さんにも似ているのでは
ないかと想ってしまいました。

まあ彼女を観ているだけで
十分満足を感じられる映画でもあります。


映画の舞台は東京都府中市です。
主人公と真島 太一(野村周平)が京王線で帰ったり、
夜道をおんぶして帰ったりするシーンがあるのですが、
およそ高校性が活動している時間帯に想えません。
ほぼ終電だろうし、夜中の撮影だったことが
容易に想像出来ました。

こういった細部の詰めが良ければ、
もっと良い映画になったのではないかと感じます。


そんな訳で、
時間の都合で偶然観た映画がなんとも大当たりしてしまい、
少なくとも今年観た映画で一番面白いと感じています。

上下続き物ということで、
次回作−下の句−が待ち遠しい今日の一本です。


映画『ちはやふる』公式サイト


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