森健「勤めないという生き方」を読みました。

私の父はサラリーマンでした。

親の仕事がサラリーマン(お勤め)だと、
その子供は、必然的にサラリーマンになってしまいます。

同じように、お医者さん、芸能人、農家や漁師さん、
お店の経営・・・
子供は親と同じ仕事を選ぶ事が多いと思います。

何故かというと、
他の職業で生きる事の、具体的イメージが出来ないからです。


大学を卒業する時点で、職業として(飯が食える仕事)
イメージ出来たのは、
サラリーマン(企業やお役所など、何らかのお勤め)と
学校の先生や役場のおじさん(公務員)、
つまり、”お勤め”だけでした。

(親戚や友達のお父さんなど、農家や商売をしている方が
幾人かおり、接する機会も多々あったのですが、
生活の実態はというと、・・・イメージできませんでした。)

そして私の場合、
親が子供(私)に勧めた職業が公務員でした。
親もまた”お勤め”以外で生活するということの、
イメージが出来なかったのです。(汗)


それから、10年も20年も経ち、
世の中には沢山の仕事があり、その実態が
少しイメージ出来るようになりました。

何故かというと、

サラリーマン(お勤め人生)で良いのだろうか。?
という疑問は、就職してから常に頭の中につきまとって
居いました。

そのため、本書のような本を読んだりして、
知識として蓄えられたことや、仕事で実績を積んだり、
ビジネス視点で物を見る事ができるようになったため
だと思います。


さて前置きは、コレ位にして本書の話です。
この本は、Amazoneの”お薦め”にまんまとハマって(笑)
購入してしまいました。

本のタイトルや装丁から、仕事を辞めて、地方で農家
やってます。年収は少ないけど楽しいです。
といった系の軽い本だと想像しました。

読んでみると、想像とは120度位違っており、
確かに、地方で農家やってます。の話も有るのですが、
そこに至までの人生や現在の生活を丁寧に追っており、
リアルで細かい内容となっていました。


最後のまとめの内容が良いので、少しご紹介します。
勤めない生き方(つまり会社や役所を辞めるとき)とは、

「どうしてもしたい事」もしくは「どうしてもしたくない事」
が臨界点に達したときに起きる。

ということで、
これはつまり、、
飯が食えるか(お金)どうかは、関係ないということです。


ある人は、会社(の人間関係や将来)が嫌になり、
退職して、自宅でゴロゴロするところからはじめました。
ある人は、学生時代に、どうしても解決したい問題と出会い、
アルバイトをしながら活動をしています。

個人的には、
20代後半〜30代前半で独立していて、
多くのケースで親が支援など、何かしら関係している。
という点が目に止まりました。

いずれにせよ、
登場人物に共通しているのは、
自分がやりたい事や軸が明確で、それに対して行動
しているということです。

「勤めない生き方」とは、
お勤めを超えて、やりたい事/やりたくない事が明確な
場合にのみ起きうる。ということのようです。

学生さんや、独立を考えているお勤めの方に
お勧めしたい一冊と思いました。
参考に成ると思います。