大石静著 小説「セカンドバージン」を読みました。

40歳を過ぎた大人の女性が、
どのようにして恋に落ちるのか、あなたは解りますか?
仕事ができて、20代の子供が居るキャリアウーマンの彼女は、
別れた旦那と同じ、長い指の男に心が乱されます。

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・・って、今回も夏休みの読書感想文です。(笑)

普段はビジネス系の書籍を中心に読んでいますので、
小説を読む事はほとんどありません。

夏休みという事で、小説も読んでみる事にしました。
へんなコンサルタントやビジネスマンの書いた本ばかりだと、
文章力というか、国語力というか、
おかしく成ってしまう気もする訳です。

私の場合特に、もともと日本語がおかしいので、
なおさら変になるのは・・・困ります。


さて、
本書はワインレッドのグラデーションに、
タイトルと著書名だけのシンプルな表紙。
黄色い帯に「鈴木京香」さんの写真と、
セカンドバージン」小説版
欲しいのは、死のような快楽ーーー。

と記されています。
とても、印象に残る良い表紙です。

そして「セカンドバージン」という言葉の響きと、
鈴木京香さんの組み合わせは、
独身男性の興味をそそるには十分です。


セカンドバージン」は、
ご存知、NHKの夜のドラマ枠(昔の深夜ドラマ枠)で
放映されたドラマです。

Wikiによると、初回の視聴率は5.5%ですが、
回を重ねる毎に少しずつ上昇し、
最終回には11.5%と約二倍になっています。

この時間帯のNHKドラマ枠としては
なかなかの数字なのだと思います。


巷で大人気のドラマという事ですが、
私にはこの手の話をする友人(きっとこの場合、
同世代〜やや上の女性。ということになろうかと
思うのですが)が全くおらず、面白いのかどうか、
流行っているのかどうか分かりません。
(テレビも、予告編しか見た事無いですから、、)

そんな中、あるメルマガ(著者は40代中頃の女性)
で本書を絶賛しているのを見つけました。

同年代の女性が薦めるなら間違いない。
・・と思い、帰省の新幹線の車中で読み始めました。
(ちょっと気恥ずかしい気もしましたが・・。)

読み始めた第一印象は、
なんか、説明分が多いなぁ〜。
本当に小説家の書いた文章かな?
でした。

いわゆるプロの小説家の文章では無いと感じました。
(読み終えた後Wikiで調べると、著書の大石静さんは、
脚本がメインのようです。)
小説の原作から、ドラマや映画化することが多いと思う
のですが、本書は脚本から小説をリバースしたようです。
(これもビジネスか?残り3話位のところで小説が
発売になっていますね。。)


主人公が惚れたのは、
年下で賢く、エリートでイケメン・・・
という、ハイスペック男のような気がするのですが、
(それ以外は、指が長いという、、それだけか?)
年下のイケメン君が主人公を好きになる理由は描かれていません。
一方的に求愛されるなか、恋に落ちて行くという話ですが、

”女性はいくつになっても、いい男から求愛されたい。”
と、それだけの事なのかも知れません。

ただ、
不満を思いながらも読み進めて行くと、
途中からストーリ展開の上手さに吸い込まれます。
もともとがテレビ脚本ということで、
ストーリー展開は面白さのほかに、
独特な上手さがあると思いました。


若かりし頃読んだ小説とはひと味違った印象でしたが、
読み終えてみると、結構面白く、印象に残るストーリでした。

最後にイケメン君は死んでしまうのですが、
それでも、主人公(40代半ばのエリートビジネスマン)
は前向きに行きて行くという、

なんとも、女は強いというか、男が可哀想なストーリです。
そんな訳で、男性の方は、途中でくじけずに、最後まで読んで
みる事をお勧めします。


追伸)
全く同じキャストで映画化されるという事ですが、
得てして映画化される場合、
キャストが変わって、がっかりする事も多い訳ですが、
同じキャストで映画化するというあたり、気合いを感じます。