「インバスケット思考」を読みました。はビジネスマン諸氏は押さえたい事項です。

「究極の判断力を身につける インバスケット思考」は、
勤め先の上司(部長)から読んでみなさい。
と薦められた書籍です。

本書を読むまでは「インバスケット」に関する
知識はありませんでした。
読み終えてみて、この本を発見した部長が意外で、
少し尊敬しました。

さて、「インバスケット」は、
ある想定の人物になり、多種多様に発生する業務やトラブルを、
一定の時間で処理する。というトレーニングツールで、
1950年代アメリカ空軍で生まれました。


よく職場の研修等で、
「○×になったつもりで考えてみてください。」とかいわれ、
隣の人とペアになって研修させられたりしますが、
「○×になったつもりで、」・・がアメリカ(?)式の
レーニング方法なのでしょうか?などと思います。


本書は本(読み物)なので、
実際に誰かと組んでトレーニングする訳ではありませんが、
その代わりに、メール調の課題を読みながら、

「貴方ならどうしますか?」
といった具合で繰り返し質問が飛んできます。


著者である、島原隆史氏は、
会社の管理職試験で初めてインバスケットを知り、
現在はインバスケットを作る仕事をしています。

最初に受験したインバスケットは、
紳士服店の店長の設定で、発生する問題(課題)に対し、
手に汗ができて、頭がフル回転した記憶があるそうです。

そういった感覚は、本書を読んでも同じように味わえます。


本書では、貴方は洋菓子店の店長昇格しました。
というとことから始まります。

学生時代のバイトから正社員を経て、
いきなり店長に抜擢された若い女性の役となるのですが、
実際に発生する問題は、サラリーマンとして上司をやっていれば、
ありそうな事柄ばかりです。
(たとえば、お客様からのクレームの処理や、内部の不正処理
年上の社員がいうことを聞かない。社員の親が子供を止め
させたいと言ってきた。・・・etc.)

本書では、発生する問題に対する店長の行動と、
店長をサポートする本部社員のコメント(つまり答え)
から構成されます。

私の場合、大概の答えは合っていたように思いますが、
職場の上司的立場の人にとっては、
正解していて当たり前すぎる内容ですので、
間違っていたらどうしようかと思うと、読んでいて
ハラハラします。


読み終えた感想は、どこの職場も同じような課題を抱えており、
リーダー(管理職)を行う、行動もまた等しいのではないか?
ということでした。


文体は読みやすいのですが、内容は充実しています。
リーダや管理職になりたてで、どうしたらよいのか悩んでいる
方にお勧めの一冊です。



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