「フツーのサラリーマンが週末副業を始めてみた」を読みました。

私もかれこれ、
何年もの間、お給料が上がっていません。

「40歳を過ぎてあとは下り坂。
これが我が人生最大の年収額か・・・」

・・とするならば、思うところは多々あります。


「金持ち喧嘩せず」などと言いますが、
私も貧乏育ちにて、親はいつもお金で喧嘩を
していたような気もします。

子供の頃は、貧乏で親が喧嘩をするのは、
ウチと近所の一部人達かと思っていたのですが、
これが、世の中ごく一般的な話と知ったのは、
割と最近のことです。

日本人は得てしてお金の話をしたがらないので、
こういった話が話題になることもないためかも
しれません。

そういえば、職場の人達と酒飲みに行っても、
仕事の愚痴は沢山耳にしますが、
お金が無くて、お嫁さんと喧嘩した話は
あまり聞きませんね。
(男のプライドという奴でしょうか。)


本書でも、著者の細田明佑氏はお金の問題で、
奥様と喧嘩したエピソードが書かれています。

細田氏に限らず多くの職場では、
中年サラリーマンが座るポジションは既に無く、
万年平社員である現実があります。

更に悪いことに、間違って管理職になった日には、
残業代カットが現実だったりします。

そんな我々万年平社員はどうすれば良いか。
このテーマを考えるにあたって、
本書で示す細田氏の考え方は大変参考になります。


細田氏は、趣味であるレコードの販売を副業に
しています。

もともと安いレコードを仕入れるため、
個人でイギリスなどから仕入れるといった、
ノウハウがありました。

もちろんレコード仕入れに関して、様々な失敗も
あったと思います。
特に、外国に比較して日本のユーザはうるさく、
レコードで重要な傷などの問題や、
貴重版を仕入れる目利きなど難しいノウハウなど、
趣味を仕事にするために乗り越えなければならない
壁は沢山あったと思います。

しかし、沢山の失敗を経験したうえでも、
サラリーマンとして安定収入を得て、
さらに趣味と実益を兼ねて、レコードの輸入販売
をするというのは、ひとつの理想型であると思います。


細田氏は、趣味をビジネスにする過程において、
収入を得ることのほか、節税などの知識も得ました。

その節税の知識を利用し、次に車を買い変えるときには、
ベンツやBMWといった高級外車を考えているということです。
それもまた、うらやましい限りです。


成功者というと、このように実収入や高級外車などの、
結果や物に目が行きがちですが、

本書を読むと、結果よりも、それに至るプロセスが大切で、
昔お金のことで奥様と喧嘩した話から綴られており、
ごくごく普通の自分でも、なにか出来るのでは無いかと
思わせてくれます。

プロの作家や、ネットで売れている人が、宣伝のために
書いた本という訳ではないので、
地味な内容であるとには違いないのですが、
(表紙も緑茶色のイラストなどを用いていて地味な感じです。)
週末起業に興味がある人には、読んでも損は無い一冊と思いました。


目新しい話は無いのですが、週末起業コンサルタント
のようなそれを、商売にしている人の本にくらべて、
地面に足が着いているように感じます。

例えば、細田氏は週末起業を会社に言って正々堂々とした
ほうがよい。と述べています。

得てして週末起業コンサルタントの人は、
確定申告でこう書けばバレない。とか言いますが、
私も細田氏の意見に同調したい気がします。



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