南雲吉則著「50歳を超えても30代に見える生き方」は、確かに一読の価値はあると思いました。

サラリーマンにとって週末の夜は、
得てして、飲み屋でつまらぬ会社の悪口を
言ったりするわけですが、

そんないつかの宴会にて、
勤め先の部長が「南雲吉則」ってしってるか?
と訊ねるわけです。

半分酔っぱらいということもあり、
「知らないです」と答えると、
最近「若返る本が流行っているんだ」
なんでも「ゴボウ茶」を飲むと若くなるんだ。

・・等と話を始めました。


あの「20歳若く見える、黄色い表紙の本」だな。
途中から分かりました。

本日ご紹介する(黄色い表紙の)本、

「50歳を超えても30代に見える生き方」

は、本屋さんの他、
コンビニでも販売されている位の本なので、
幾度か思って手に取ったことはあったのですが、
また新しい健康ブームの人がでてきたな。
位に思い、これまで購入をしていませんでした。

ただ、この若く見える人(南雲氏)は、
正直、凄いと思いました。


でも、部長が読んだということで、
私も読まねばならない気がしてきました。

そして、部長も南雲氏と同じ年代、
若く見られたいんだ。
・・と男の、切なさを少し感じました。


本書を取り寄せ読んでみると、
予想を裏切り、至極まっとうというか、
理屈を踏まえた、健康の本でした。

言われてみればあたりまえ、南雲氏は
ガンを専門とするお医者様なのです。

本書の内容を、「超」要約すると、
ガンや糖尿病など、生活習慣病と呼ばれる
病気の殆どは、人間が環境に適用するための
「進化」として発生する。ということです。

例えば糖尿病は、脂肪が十分溜まりすぎた
体に対して、インシュリンを分泌し、脂肪に
する働きを止めることで起きます。

例えばガンは、喫煙や暴飲暴食などにより、
臓器などが組織が傷つき、修復する過程で
間違った細胞分裂により増えていきます。

本書を読んで初めて知ったのは、
心臓にはガンが無いと言うことで、
言われてみれば確かに聴いたことは亡いのですが、
理由は心臓の細胞は分裂をしないためです。
つまり心臓の細胞は修復機能が無く、
破壊されたときは、心筋梗塞などの重い病と成るのです。


本書では、至る所で食べ過ぎや甘い物の
取りすぎの害を説いています。

人間が甘い物が好きなのは、脳に至る唯一
の栄養は糖分だからですが、
穀物なども体内で糖分に分解される
わけですから、特に取る必要はありません。

糖分は脳が快感を得るための麻薬のような
もので、これだけ言っても甘い物が
止められないとするならば、病気としか
いいようがありません。
とは、南雲氏の言葉です。

私はと言うと、
本書を読んだ後、余裕で甘い缶コーヒーを飲み、
アイスを食べて(今日は暑かったですし)
しまったわけですが、余裕で甘い物病のようです。


本書を読み終え会社の机の上においていたら、
裏返しというのに、「オレもその本読んだ」
と、隣の部長が声をかけてくるではありませんか。

若返りは、女性だけの願いではなく、
世の中沢山の「おじさん」の願いでも有る訳です。

先にも書きましたが、本書は男性向けの、
健康本(ポイントは若返り)です。

内容は男性が読んで大いに納得するようにという
工夫なのか、論理的で、しかも分かりやすい文体です。

「ゴボウ茶」以外目新しい知識は得られなかった。
等といった評価もネットなどでは見られますが、
その意見には、異を唱えたいと思います。


最後に、南雲氏がこれだけは思い出して欲しい
と書かれていた内容を記します。

・夜の10時頃には寝て、早寝早起きする。
・一汁一菜の腹6分目の食事
・あまり厚着をしない。
・「ゴボウ茶」をのむ。
・沢山あるく。電車では座らない。
・スキンシップや感謝の気持ちを大事にする。


とっくの昔に読んだ人も多いと思いますが、
まだ読んでいない中年男性の方は必読の書と思いました。



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