小笹芳央著「「持っている人」が持っている共通点」を読みました。

長嶋茂雄さんと言えば、、
私はそのプレイを生で見たことはありません。

私に限らず、
ある年代から下の人達にとっては、
長島選手というより、長島監督のイメージが強く、
テレビで拝見すると、なにか面白い感じの人。

そんな印象が強いと思います。

本書にもありますが、
長嶋茂雄さんは現役時代、
天皇陛下の観覧試合で、陛下が帰られる
ギリギリの時間にホームランを打ちました。

この伝説のように語り継がれれる話ですが、
一方で長嶋茂雄さんがいかに凄いかという、
ことを肌感覚として理解することができるのは、
有る世代以上の人(しかも男子)にしか分から
ないと思います。

私にとって、長嶋茂雄さんは、
感じが良く、面白いおじさんの一人なのです。


野球を全く語れない私が、何故長島さんの話を
書くのかといいますと、
その後で、茂雄さんがいかに偉大か。
を疑似体験する出来事があったのです。

それは、皆さんも良くご存じの、
前回(2009年)のWBCの決勝戦(韓国戦)です。

イチローの”あのホームラン”を見たときです。

解説するまでもなく、
初回(2006年)のWBCに比べ、
イチロー選手は前半不調でした。

しかし、彼は現代の「持っている」男の代表です。
あの大場面でイチロー選手に打席が回ってくる
あたりが、ドラマであり、奇跡なのですが、
その奇跡を超える成果を出してしまうのが、
イチローという男だったのです。

一流のスポーツ選手がどれだけ、
人(私)を興奮させるのか。
勇気を与えてくれるのか。
日本を元気にしてくれるのか。
・・・
こんな事を肌感覚として理解しました。

そして、HIROというのは、イチロー選手の事を
言うのだと思いました。


長嶋茂雄選手が現役で活躍した昭和40年代は、
(おそらく)日本のプロ野球WBC
劣らない位の人気だったと想像すると、

イチロー選手の活躍をみて感動した後に、
文字としての長嶋茂雄さんの活躍を読み、

その偉大さを間接的に理解することができた。
そんな次第です。


さて、本日ご紹介する、小笹芳央氏の

「「持っている人」が持っている共通」

でも「持っている人の」一人目として
長嶋茂雄さんが紹介されています。

二人目は、同じくプロ野球江夏豊(投手)さん
三人目は、スキージャンプの原田雅彦(選手)さん
です。

個人的には、やはり長野オリンピック
原田選手の活躍は忘れられません。

本書にもありますが、原田選手は、
ジャンプの選手としては安定した成績を
出しておりませんが、「原田のジャンプ」と
いわれる、ここ一番に勝負強さを発揮します。
彼もまた、ドラマを作る男なのです。


本書では、
プロ野球イチロー選手や、齋藤投手
引退した新庄選手、サッカーの本田選手など
野球を中心に様々なプロ選手の話を
交えて、「持っている」とは何かを語っています。

例えば、一流のプロのスポーツ選手は、
過去(勝負の勝ち負け)にこだわらない。
過去を忘れ、今に集中しないと、マインドの面で
負けてしまう。

そういったスポーツ選手の言葉に、
いわるゆ成功本(自己啓発本)のエッセンスを絡め、
(少々無理矢理)「持っている」につなげた
ような内容となっています。

ですから「持っている人」が何か、
その答えは良く分からないもやっとした感じです。

一ついえるのは、本書全体を通して、
「持っている」とは、
一流のプロスポーツの選手のように、
常に正しい練習という努力をし続けた結果に過ぎない。
という著者の小笹さんのメッセージです。

どんな奇跡でもおこす
”準備が出来ている状態”の人を「持っている人」
としているように感じました。


本書を読んで一番心に残ったメッセージは、

過去の事実は変えられなくても、意味を変えることができる。

というもので、
大きな失敗や挫折を経験したとして、
失敗や挫折を引きずったままであれば、「事実」だけがのこり、

失敗や挫折の後、それを糧にして、何らかの成長や
成功をすれば、過去の「意味」が変わります。

人間は、その人生において、進歩(進化)するために
生まれてくる。

などといいますから、
過去の忌々しい失敗や挫折は、全て糧にして、
よりよい人生を送って行きたいものだと感じます。



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