池田貴将著「動きたくて眠れなくなる」を読みました。

月曜日になりました。
今週も暑くなりそうです。

うだるような夏の暑さの中、
多くの社会人にとっては、
再び激務の一週間の幕開けです。

やる気に満ちて、早く仕事がしたい。
と考えている方もいれば、

また仕事か。・・とため息をついている方も
いらっしゃると思います。

私の場合、どちらかというと後者なのですが、
その時々によって、
やる気が出たり、ため息が出たり。
・・・気分に波があります。

しかし、他の多くの方も、
同じような気持ちなのではないでしょうか。


本日ご紹介する「動きたくて眠れなくなる」は、
私のように、気分が凹みがちだったり、
波がある方に是非ともお勧めしたい一冊です。


著者である、池田貴将さんは、
世界ナンバーワンコーチと言われる、
アンソニー・ロビンス氏に師事した方です。

アンソニー・ロビンス氏に関して詳しく語れないのですが、
NLP※を、さらに発展させた方ということです。

神経言語プログラミングという、
心理療法、カウンセリングなどをベースに
人間の主観的な行動を、学問として体系化したもの。


本書は、様々なテーマに関して、
アンソニー・ロビンス流NLPをベースにした
物の考え方、見方を示す内容となっています。

簡単な例を挙げると、

 ×:売り上げをUPしたい。
 ○:売り上げが100万円欲しい。
  (欲しい物を具体的に数字や文字にする。)

 ×:感情や思考から体を動かす。
 ○:体を動かしてから、思考する。
  (頭より、体から入った方がよい。)

 ×:疲れた。
 ○:心地よい疲労感。
  (前向きな言葉を用いた方が良い。)

などです。

もちろん似たような話は、
様々な成功本(自己啓発本)に記されていますが、
本書の特徴は、それらを読み物・エッセイ的にまとめて
いるのではなく、どちらかというと、
一覧性をもって、教科書的にまとめられている点にあります。

文章的には、かみ砕いた文体と成っているので読みやすい
のですが、個人的にはイマイチ頭にはいってこないというか、
すらすら読めない感がありました。


本書で重要な点は、
人生は質問の積み重ねである。という思考法です。

良い質問をすれば、脳は良い答えを返しますし、
悪い質問をすれば、脳は悪い答えを返します。

頭の善し悪しとか、気持ちや経験を抜きにして、
脳は質問に対して、常に適切な答えを返す。

この考え方が重要です。

人間の感情はおおざっぱには、
”快感”と”痛み”の二種類しか無く、
朝起きてから、夜寝るまでの間、常に脳に”質問”をし
得られた”回答”によって人は生きています。

たとえば、昼食のメニューを選ぶとき、
感情では、おいしそうな物、今日食べたいもの。
を選びますが、これは”脳”が”快感”を欲しているからです。

”快感”だけで食事を選べば、お肉や油っぽい物を
選びがちですが、ヘルシーというキーワードを
”脳”にインプットすることで、お魚や野菜を
選ぶように脳はできている訳です。

自分を上手く動かすというのは、”脳”に”適切な質問”を
し続けることであり、(繰り返しになりますが、)
先天的なものではなく、後から覚える技術に過ぎない
ということです。

NLPは比較的新しい学問でしょうから、
あと何年かすれば、基礎教育にも取り入れられる
と思います。得てして日本の場合は、やる気に関して、
根性論が主流ですから、はやく実現して欲しいです。


本書の後書きに記された、著者の池田貴将さんの
文章がとても良いと思います。

「もし今日が人生最後の日だとわかっていたら
どんな風に一日を送るのだろうか?」

この質問に対し、自分が何をしたいのか、
答えを出せなかったところから、池田貴将さん
の人生が変わっていったと言います。

同じようなことは、故スティーブ・ジョブス
も言っていますね。

「今日死んでも悔いがない」

そんな人生を送ることが大切ということですが、
本書の指し示す考え方、技術は、

「悔いのない人生」

を送るためにある。と記されています。

人生をもっとダイナミックに変化させてみたい方に
お勧めの一冊です。



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