番外編「勝間本3冊を読んでみて(勝間勝代さんの話を聞いてきました。)」

勝間勝代さんの著書を3冊続けてご紹介しました。

同じ著者の本を続けて読むことは多いのですが、
続けてブログに紹介するのは、
面白みが欠けるため避けてきました。

今回、例外的に3冊を連続してご紹介したのは、
この3冊の執筆意図が似ており、流れに感じながら
読むと勝間さんの思考がより理解できると考えたからです。


実は、これらの本を読んだのは半年ぐらい前のことでした。

あるセミナーで勝間さんの話を聞く機会があり、
勉強のため、当時の直近である数冊を読みました。

そして、今回紹介するにあたり改めて読み直した次第です。
3冊について、個人的な印象を一言で述べますと

「高学歴でも失敗する人、学歴無しでも成功する人」
 → 自分で調べ行動し、自分自信で考えよう。

「まじめの罠」
 → 過度に品質を追究せず適正な品質とすることで、
   仕事の生産性を上げることができる。

「ズルい仕事術」
 → 勉強し知識を増やせば、
   仕事の生産性を上げることができる。


といった感じです。

特に、

「高学歴でも失敗する人、学歴無しでも成功する人」は、
「まじめの罠」に至る、勝間さんの思考を示した内容となっており、

「まじめの罠」と「ズルい仕事術」はセットで読むべき内容と感じました。


これらの本を読んで、素朴な疑問に感じたのは、

何故タイトルに、刺激的な言葉を用いるのか?

ということでした。

本文を読んでみれば、
例えば「ズルい・・」とタイトルが付いていても、
「ズルい」と云われて一般的に感じる、
「ズル賢い」やり方を述べているわけではなく、

どちらかというと、初心者の方に向けて、
生産性を上げるためのナレッジを伝える内容となっています。
(多少刺激的なことも書かれていますが・・。)

私は前から述べているように、
どちらかと云えば、勝間さんの親派なので、
この点をとても疑問に感じました。


<中略>
そしてセミナーで勝間勝代さん拝見するに至りました。

一人一つ質問ができる場が儲けられました。
私は聞きたいことが2つありました。

一つは、ネットの活用について。
一つは、この3冊の刺激的な本のタイトルについて。

でした。

初めて見た勝間勝代さんは、
精巧に出来た、人間型ロボットのようでした。

おそらく、勝間さん自身も多少の緊張を持って
会場に望んだのだと思いました。

会場からの質問に対し、
正確に回答をしていきます。

私にも質問の順番が回ってきました。
私は迷って、次の質問をしました。


「最近の著書は、世の中に物を言う。
 そんなタイトルが多いのですが、どうしてですか?」

とても緊張し、
自分出も何を言っているのか分かりませんでしたが、
勝間さんからは、次のような答えが返って来ました。

ナッシュ均衡をご存じですか?」

私は一瞬頭が真っ白になり、
「知りません」と答えました。
※ちなみに録音を聞いて初めて「ナッシュ均衡」と
 聞き取った位です。

何名か知り合いもいる大勢の中で、
「知らない」と答えるのはなんとも恥ずかしく、
きっと勝間さんが多くの男性に嫌われる点は、
ココのような点にもあるのではないかと感じました。

それは、余談ですが、

ナッシュ均衡委とは、
後で調べてみると「囚人のジレンマ」で、
用いられる理論だったのです。

専門家では無いので正確には説明できませんが、
簡単に述べると、

ある集団は、後に自分が不利とならないように、
他人と同じ行動(均一化する)をする。

というもので、
即ち勝間さんは何が言いたかったのかというと、

日本全体が、まじめの「ナッシュ均衡」に陥りつつあり、
このまま行くと日本はどんどん沈没していく。
そんな意図の答えでした。

囚人のジレンマ」の例でも分かるとおり、
この均衡を打ち破るのは、

リスクを負って勝負に出る。
チャレンジする。

ということです。
しかし、現在の日本は、

著書にあるように優秀な人達の安定や身の保身のため、
新しいことが出来にくい環境にあります。

その結果、生産性は低下し、
海外勢に負けています。

iPhoneの例を出すまでもなく、
部品は日本製だが、儲かるのはアメリカ。
そんな構図になっています。

セミナーで勝間勝代さんは、
自らのモバイル端末などのガジェットが、
軒並みApple製品になってしまった例を
嘆いていました。


刺激的なタイトルの本を出すことで
あえて世の中に波風を立て、

その本が注目され、売れることで、
自分の考えが広まれば、
今の日本の状況を少しでも改善できる。

そのように考えているようでした。


本が売れればさぞかし儲かるに違いない。
と考えているのは、素人の考えで、

実際の本作りというのは、
持ち出しも多く、少し広告を出せば
利益が一気に飛んでしまう世界なのだそうです。

私は出版系の勉強会にも参加したことがあり、
有名作家の話を聞いたことがありますが、
まったく同じ事を云っていたので、
この点は、間違い無いと思います。


なお、当日のセミナーでは「ズルい仕事術」
に書かれた話が多く、
嘘を言わないとか、アマゾンの書評対決の
話などが語られていました。
最近はテレビに出ない話や、ダイエットの
話もありましたので、
最近出版された、「やせる」はあのときの話かな。
などと思っています。


勝間勝代さんは、
一度生で見てみたかったのですが、
印象は先にも書いたように、精巧なロボットのようで、
ちょっとイメージとは違っていました。

しかし、実物にお会いしてみると、
その後読む本の印象が違ってきて、
本人が語っているかのように感じられます。

そういった意味で、
私は、本屋さんのイベントやセミナーなど、
なるべく機会を見つけて、
気になる著者の方にはお会いするのをお勧めします。



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