クリス岡崎著「億万長者専門学校 実践編」を読んで、50年あったらやりたいことについて考えさせられました。

すこし前に、
クリス岡崎さんの「億万長者専門学校」の記事を書きました。

クリス岡崎著「億万長者専門学校」は他のお金持ち本とは少し違った良さがあります。 - つれづれなるまゝに、日ぐらしMacに向かいて・・・

大変面白かったので、
続編も出ていると云うことで、早速読んで見ました。
(早速とは言っても2011年3月の本です。汗)


・・・そんな訳で、本日はクリス岡崎さん著の

「億万長者専門学校 実践編」

をご紹介します。

前作では、億万長者に成る為には、
「強い動機」や「長期的な行動」が大切であることが
示されていました。

人間の脳は、長い狩猟生活の中で、
不確定な明日のご飯よりも、
目の前の、実物のご飯に高い価値を感じるように
プログラミングされています。

(明日の狩りが成功するかどうか分からない狩猟時代では、
今の獲物が大切で、しかも早く食べてしまわないと、
腐ってしまいます。)

しかし、それは狩猟生活の生きる知恵であり、
安定した生活が送れる現代において、
億万長者を目指す為の知恵ではありません。

本書では初めに、

富はすぐには手に入らない。
10年以上行動し続けることで本当の富が手に入る。

と考えるところから始まります。
そして、

50年あったらやりたいことが、
億万長者になってからやりたいこと。
としています。

例えば、
お金は気にせず、
2週間有ったら何がしたいか?と問えば、

 ・ゆっくり温泉で休みたい。
 ・南の島でのんびりしたい。

などと、安心感や快適を求める行動を
求めると云います。

では2ヶ月あったら何がしたいのか?と問えば、

 ・世界中の遺跡を見て回りたい。
 ・オーストラリアをオートバイで旅行したい。

などと、冒険のように変わったことを求めると云います。
更に2年あったら、

 ・専門学校に入って勉強したい。
 ・資格を取りたい。

と、勉強や技術取得を求めると云います。

期間に応じてやりたいことが変わってくる感覚は、
個人的にも、確かに同感です。
では、50年と云われたらどうでしょう?

文化財を保護したい。
・誰もが平等に教育を受けられるようにしたい。

このように、世の中に貢献することを求めると
クリス岡崎さんは云います。

そう云われてみれば、
海外のお金持ちの仕事は、
チャリティーやボランティア、
芸術や文化財の保護だったりします。

先日ご紹介した勝間勝代さんの本に、
佐川美術館の話がありました。

あちらこちらに分散していた美術品を収集し展示する。
ということは、文化(財)を守る大切な使命で、
一般庶民には出来ないことです。

こうして考えると、文化の保護や世の中への貢献は、
億万長者のやりたいことかもしれません。

私の場合、50年あったら何がやりたいか?
と言われれば、
芸術家や、クリーンエネルギー等の仕事をして
みたい気がします。

そして、
今そういった方面に転職できないのは、
技術が無いとこもありますが、
一番の理由はお金が心配だからです。

何億かのお金があれば、
世の中の為になり、かつ自分のやりたい仕事ができる。
これは正しいように思います。


本書では、億万長者への実践編として、
自分の性質や個性を分析することに
重点を置いています。

ある仕事をするにあたり、
成功するための性質があって、
その性質が、自分の性質と合っていないと、
仕事が上手くいかないからです。

例えば人には、

・感性行動型
・論理分析型
・管理計画型
・人間感動型

の4つの軸があります。

成功者の真似をしろ。と成功本に良く書かれていますが、
半分正しく、半分は間違いです。

自分と異なるタイプの人間の真似をしても、
上手くいかないのは当たり前です。

歳を取れば何となく自分のタイプが分かってくるため、
上記のような間違いは防げますが、
若い人だと分かり難いかも知れません。

他にも、億万長者は交渉力が大切という話があります。

例として、
緑の綺麗な公園をつくるにはどうするか。
といった話が紹介されます。

実現手段として、例えば次のような方法があります。

 1.自腹で土地を買い、業者さんに整備させる。
 2.役所に談判(依頼)する。
 3.賛同者を集め、募金や役所の談判に協力してもらう。
 ・・

あくまでも例ですが、
億万長者になるひとは、

1のように、自分のお金を使っていたらダメですし、
2のように、不確定要素が多く何時になったら
出来るのか分からない方法もダメです。

3のように人々を巻き込んで、
かつ出来るだけ早く実現する方法を考えたいものです。

そして、3を行う際に効果を発揮するのは、
公園ができたらどれだけ良いことが得られるか。
そのストーリを作って説得することだと云います。

このように、億万長者というのは、
お金をかけずに公園を作るような、
一つの技術であることが本書から伝わって来ます。


本書では、○×のようにすれば良い。
といった具体的な儲け話は書かれていません。

強いて云えば、
お金持ちは、不動産ビジネスをもっているとか、
最初はレッドオーシャン(つまり良くある商売)から。
といった程度の助言はあります。

しかし、実践編ということで、
私も直球を期待して読んだのですが、
その点は、やや残念な印象を受けました。


公園の例に戻り、
例えば50年あったらやりたいことが、
緑の綺麗な公園を作ることだったとします。

ゼロ円で作る技術を持っていれば、
つまり現金は要らない訳です。

つまり、

50年あったらやりたいことを、
ゼロ円で行う技術
(例えば沢山の人を巻き込み、行動する)
があれば、億万長者と同じ意味があります。

億万長者とは「すごい」という意味だ。
という話が本文にありますが、
「すごい」知恵や交渉力、人を巻き込む力などが
あれば、億万長者と同じなのです。

我々庶民は、ココを目指すしかないかな。
と思ったりした、今日の一冊でした。

しかし、お金(現金)は欲しいですがねぇ〜。




★★★ ツィッターやってます! ★★★

   https://twitter.com/h6takahashi


今日のアクセス:96,945