リチャード・ワイズマン著「その科学が成功を決める」は成功法則を知る上で理解したい内容と感じました。

私は時折、東京駅前にある丸善さんに行き、
売れ筋の本を物色し、その中から気になった本を
数冊仕込んできます。

入り口付近の一番目立つ平積みコーナーを中心に
見て回るのですが、

気になる、買いたい、といった本が無いときもあれば、
是非読みたい。といった本が沢山ある場合もあります。

特に後者の場合は大変で、
財布の中身のほか、帰りの電車に持って帰れる重さまで、
購入する本を選ばないと行けません。

本日ご紹介する本も、
沢山のライバル本の中から厳選して購入した本です。

ところが、
その後、約2年間も積ん読になっておりました。

それはなぜでしょうか?


・・という訳で本日は、リチャード・ワイズマンさん著

「その科学が成功を決める」

をご紹介します。

本書は成功本やセミナーなどで良く示される
成功法と呼ばれる考え方や行動に関して、

心理学や行動学などの科学的な観点や実験の
研究結果から考察したものです。


例えば、第一章は、

 「自己啓発」はあなたを不幸にする。

という見出しに以下の3つのテーマが紹介されています。

 ・マイナス思考を抑制しようとすると、
  人はかえってその考えにとり憑かれてしまう。

 ・宝くじに当たった人は、幸せではなかった。

 ・人間の幸福感のおよそ50%は遺伝子で決まっていて、
  変えることができない。


マイナス思考を抑制する考え方は、
一般にはポジティブシンキングと呼ばれるもので、
多くの成功本/自己啓発本に書かれている有名な内容です。

しかし、心理学の実験では、
マイナス思考を抑制しようとすると、
益々マイナスの考えが思い出される。
とった結果を得ています。

また、幸福感の50%は遺伝子出決まっている。
・・と云い研究結果も出ており、このような点は
個人の努力だけではどうにもできません。

しかし本書では、
幸せに成る為に効果的な行動についても
紹介されています。

例えば、少し背を伸ばして笑顔で歩き、
寝る前には、その日成功したことや、
感謝した出来事を思い出して、
日記をつける方法が良いとのことです。

また第二章は、
「就職マニュアル」は役に立たなかった。
というテーマで、就職面接では最初に失敗談などを
話をしたほうが好感度が高くなり、結果がでることが
多いといい、
マニュアル通りの完璧な受け答えは結果が伴わない。
と指摘します。

他にも、

仕事のミスは本人が気にするほど、周りの人は気にしていない。
メールなどで不特定多数にお願いしても誰も動いてくれない。
・・etc.

このような事が書かれており、
個人的には全部紹介したいぐらい、
よくよく厳選されたテーマと感じました。

今後、時間が許せば、本書の内容は
詳しくご紹介していきたいと考えています。

本の雰囲気としては、
先日ご紹介した「スタンフォード大学 集中講義」
に似ているのですが、300ページにも及ぶ
みっちりとした翻訳本です。

本書は章立てが、
よりテーマ毎に独立していて、
そのまま大学の授業で教科書として使えそうです。

この点が耐えられる人でなければ、
本書を読み進めるのは難しいのではないかと感じます。

しかし、
頑張りながら読み進めたとしても、
本書からは、大きなものが得られると感じます。
手強いですが、お勧めの一冊です。



 
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