プレジデント社編集/大前研一・ほか著「時間と無駄の科学」を読みました。

結局のところ、
生きると云うことは、
時間をどのように使うのか?
ということであります。

思えば、
若い頃の時間の使い方というのは
本当にもったいないものでした。

40歳を過ぎて様々な焦りがあり、
これを取り戻そうと、
懸命に本を読んだり、勉強会に行ったり、
ブログを書いたりしてみるのですが、

はて、この先とりもどせるものか?
疑問です。


・・という訳で本日は、

プレジデント社編集/大前研一・ほか著

「時間と無駄の科学」

をご紹介します。

2005年8月発行と少し古い本ですが、
大前研一さんの名前に加え、
「時間の無駄」、「科学」という言葉に
魅力を感じて購入しました。

本書は2004〜2005年のプレジデント紙の
時間管理に関する記事をまとめたもので、
冒頭の、後藤花王会長(当時)と柳井ユニクロ会長(当時)
の対談に始まり、
著名な経済人のインタビューで前半をまとめ、

中盤以降に、ドラッカー大前研一さん
などの時間管理術を紹介する構成となっています。

特に前半はインタビューや有名社長・会長の
時間の使い方が紹介されるのですが、
出版が多少古いこともあり、
既に見聞きした内容も多々あります。

凄い人の話しすぎて、
途中で読むのを止めようかと思ったりしたのですが、
中盤の大前研一さんの

 人生密度を二倍にする「時間リストラ法」

あたりから急に面白くなります。

40代にもなれば多くの業務は部下や外注に
アウトソースできるため、

自分が仕事をしている時間で、
本当に価値のあるのは全体の15%程しか無いと言います。

そして「時間リストラ」により得られた余剰時間を活用し、
次の4つのスケジュール管理をすることを薦めています。

1.仕事を中心としたスケジュール
2.これからのスキルを身に付けるスケジュール
3.家族とのスケジュール
4.老後の備えたスケジュール

現在の仕事の他にも、仕事の後半戦の生き方や、
特に老後に向けた取り組みも大切ということなのですが、
似たような話は、藤原和博さんの「坂の上の坂」にもあります。

坂の上の坂

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大前研一さんの話は、
一番最初に自分の手帳みて、

どんな仕事にどれだけ時間をかけたのか?
もっとも効果があった仕事はなんだったのか?

ココを分析することから時間管理がはじまります。
時間を分析する話しは他の方にもあります。

例えば、

 高村富士徳さん
 「緊急中毒」から脱する「優先順位思考」のススメ

では、
緊急対応で1日が終わってしまわずに、
長期的視点で重要なことにも時間を使う必要
があると説きます。

 山崎将志さん
  500人調査で判明!あなたのムダ時間汚染度
 
では、
ある販売店では新入社員と、
入社10年超の店舗代理の時間の使い方が殆ど同じだった
事例を紹介し、
人が育たないのは、時間の使い方が新人と変わらないから。
と説きます。

本書の後半は特に勉強になる話題が多い訳ですが、

やはり大前研一さんの話が秀逸です。
特に心に残ったのは、

 人間が変わる方法は三つしかない。
 一つは時間配分を変える。
 二番目は住む場所を変える、
 三番目は付き合う人を変える。

です。

様々なところで出てくる話しですが、
大前研一さんの文章が面白いのは、このあと

 最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。

と続くことです。
時間の使い方という「行動」を変えることの重要性を
力説しています。

また「恋愛時代を思い出せ」として、
人生でもっともクリエイティブだったのは、
好きな女性とするデートの企画を考える事ではないか?
と読者に問います。

そして、
再び「構想力」を発揮し、新たな仕事を作りだそう。
ということなのですが、大前研一さんをして「恋愛」
にこんな感情があったとは驚きました。
(大前さんも男子なんだなと。。)

そして最後に限界まで追い込めば時間はできる。
と言い切ります。

大前研一さんが今に至るのは、
自分を限界に追い込んだ結果なのです。

生まれながらの凄い能力だけでなく、
こういったマインドや環境が大前研一さんを
作ったのかと思うと、少し救われます。


昨日までお金の話しが続きました。
本日、時間管理の本を読んで感じたのは、

お金の使い方と時間の使い方は、
良く似ているのでは無いか?
と言うことです。

仕事の時間(お金)、将来のための時間(お金)
家族のための時間(お金)、遊ぶ時間(お金)
・・・

時間もお金も限られたリソースであり、
油断していると、川の水のごとく流れていきます。

時間もお金も使い方に偏りがでると不幸で、
適切なバランスで使う事が大切です。

本書では、
経営者が何にどれくらい時間を使っているのか
という感覚と、実測値に大きな隔たりがあること
も紹介しています。

つまり、時間もお金も、
どのように使ったのか計測し見える化することで、
人生がより豊かになるのです。

今頃こんな事に気付く私もイマイチなのですが、
それでも、今気付いて良かったと思う
今日の一冊です。


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