ティナ・シーリグ著「20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義」は最高の一冊です。

おととい久瑠あさ美さんの、
潜在能力の本を紹介しました。

著者の久瑠あさ美さんは、
とても美形な方で、
有名雑誌のモデルさんや
テレビのCMにも出ていたそうです。

このように書くと
美人は良いよな。
・・位にしか思わないのですが、

話しは単純ではありませんでした。

大学進学を目指していた高校時代に
お父さんの会社が倒産し、
経済的な支えが無くなってしまう
ところから話しがはじまるのです。

その時、彼女が取った行動は、

いきなり東京に行き、
公衆電話ボックスに入り、

電話帳を頼りに、
モデル事務所に電話をかけ、

今日合ってくれませんか。
とアポ取りをすることでした。

モデルさんに限らず、
普通は履歴書など書き、
面接を待つわけですが、

たまたま、
会ってくれる事務所があったそうです。

それから、
時に非常識な方法で、
彼女は道を切り開いていくわけです。

このとき発揮した力を潜在能力と、
久瑠あさ美さんは呼んでいます。

そういえば、
私も大学に入るとき、
ひとりで上京してきましたが、

親と一緒に不動産めぐりをしている
ような人も多く、
たいそう心細かった記憶があります。

この違いですかね。
成功する人というのは、


・・という訳で本日は、ティナ・シーリグさん著

「20歳のときに知っておきたかったこと
  スタンフォード大学集中講義」

をご紹介します。

著者のティナ・シーリグさん本は、
以前にも紹介したことがあります。
http://d.hatena.ne.jp/h6takahashi/20121210/1355193963

↑この本です。アマゾンにリンクします。

難しい本なのかとおもったのですが、
かなり面白く読めたので、
もう一冊出ている、
本書を取り寄せて読んで見ました。

訳本なので中身が詰まっているという問題(?)は
ありましたが、期待通りのおもしろさでした。

私が購入した本は初版第17冊で、
本の帯には池上彰さんが、

 20歳のときに知っておきたかったことーそれは、
 ルールを破るという
 「冒険する心」でした!
 池上彰さん推薦!

と書かれています。

さすが池上彰さん!良いこと云います。
というか、本書に書かれる事は、

ルールを破る。

これに全てが要約されると感じます。

本書の最後にこのようにあります。

 わたしが伝えたかったのは、
 常識を疑う許可、
 世の中を新鮮な目で見る許可、
 実験する許可、
 失敗する許可、
 自分自身で進路を得る許可、
 そして自分の限界を試す許可を、
 あなた自身に与えてください、
 ということなのですから。

 じつはこれこそ、
 わたしが20歳のとき、
 あるいは30、
 40歳のときに知っていたかったことであり、
 50歳の今も、
 絶えず思い出さなくてはいけないことなのです。


とあります。 <p206より引用>

本書では一番最初に、
手持ちの5ドルを2時間でどれだけ増やすことが出来るか。
というテーマで学生に課題を出します。

多くのケースでは、
宝くじを買うとか、ラスベガス行くとか、
そんな答えが返って来ます。

定番は、レモネードを作って売ることですが、

学生は驚くべき方法で、
5ドルを、最高650ドルにすることが出来ました。
この話しはアマゾンに動画で紹介されております。

↑ここにある動画です。

私は本書を読んだ後、
このブログを書く直前にみたのですが、
本の内容と全く同じ事を話しているのに驚きました。
※650ドルの種明かしもあります。

これをみて、
本書は、本当に授業の様子を本にしているんだ。
と感心しました。

他も様々な面白い事例を紹介します。

例えば、
昔のサーカスの映像を学生に見せ
その特徴を挙げます。

 動物の芸、けたたましい音楽、
 ピエロ、ポップコーン、
 肉体自慢の男・・・

これは全てサーカスの売り物です。

そして、
これらの特徴を全く逆にしたサーカスが
1980年代に登場した「シルク・ドゥ・ソレイユ」です。

こういった感じで、
本書に書かれる内容は、
常識を疑い、
自分の限界を超えていくことの大切さが
多くのページを割いて書かれています。

池上彰さん流に云えば、
ルールを破り冒険する。
という事なのです。

ルールを破ることに対して、
本書の最後に、三ツ松新さんが解説を加えております。

遺伝子的に、
新奇探索傾向の強い日本人が7%であるのに対し、
アメリカ人は40%
損害回避傾向の強いアメリカ人が40%であるのに対し、
日本人は97%と云います。

様々なデータや様々な経験をもとに、
どんなにMBA流を学んでも、
アメリカ人と同じ土俵で戦うのは無理という話しです。
面白い分析と思います。


本書は著者の息子が、あと2〜3年で大学に入るとき、
こうすれば良かった。
・・と伝えたいことを
メモ書きしたところから始まったそうです。

ですから、
著者の専門である起業家育成以外の話しもあります。

例えば、
身体にハンディキャップを持ちながらも、
大学を卒業し懸命に働く、
もとベトナム難民の女性です。

彼女は常に期待以上の仕事をするという話しですが、
それ以上に感心したのは、
彼女が唯一失敗と思ったのは、
もっとリスクをとれば良かった。
という言葉です。

彼女の他にも、
お金もツテも全く無いところから有名になった
人達の物語が紹介されます。

冒頭に久瑠あさ美さんの話しを紹介し、
池上彰さんのルールを破り冒険する
話しを紹介しました。

本書では、正規の受験をせずに
大学院に入った話しも紹介されますが、

つまり、
履歴書を提出し面接を待たずに
仕事を見つけるような、
非常識的な方法は世の中に必ずあり、
それを見つけることが成功の一つの
方法ということです。

本書で最も重要な事だと思います。

私個人的に痛かった話しは、
たいしてカッコ良くも無いのに
モテる男の話です。

不思議に思って、
友人(笑)が聴いてみたそうです。
答えは、
「魅力的な女性がいたら、
 片っ端からデートに誘ってるんだ。
 中にはYesと言ってくれる娘もいるからね」。

とい返事が返ってきたそうです。
著者はここから次の一般的な教訓がいえると
していますが、

 外に出て多くの物事に挑戦する人の方が、
 電話がかかってくるのをじっと待っている人よりも
 成功する確率が高い、ということです。

こんな本で恋愛に関する
耳が痛い話しが出てくるとは驚きました。


・・という訳で他にも良い話しが
沢山紹介される本です。

ハーバード大学の起業家コースの授業ということですが、
ここに示される話しのいくつかは、
成功本にも書かれる内容と一致します。

特に意識しているような印象は持ちませんが、
結局、成功とはそうゆうことなんだろう。
という感じがしました。

私的には、
20歳のときに知っておきたかったことーそれは、

スタンフォード大学(というか世の中には)
こんな事を教えている授業がある。
ということを知りたかった、今日の一冊です。 

国語算数理科社会だけが勉強じゃないんだなと。

私が20歳の時に知っていれば、
最低でも英語を勉強して、留学しよう!
・・位の気持にはなっていたと思います。

(あの頃は、宴会ばっかりしてたなぁ〜。)



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