おち まさと著「その働き方ムダですよ~コスパを高める仕事術~」を読みました。

最近(ですか?)世間では、
「コストパフォーマンス」の事を、
コスパ」と略することも多いようですね。

このことば(コスパ)を最初に聞いたとき、
何の略かはすぐに分かったのですが、
未だに耳慣れず、違和感を感じます。

確かに、
「コストパフォーマンス」は、
話し言葉としては長く、

コスパ」で意味が通じるなら、
会話の「コスパ」は高いのかもしれません。
(↑ホントか?)

しかし言葉本来の意味である、
「費用対効果」とか「価格性能比」を考えるときに、
簡単に省略して良いものかと感じます。

言葉の意味合いとしてより重要なのは、
「コスト」ではなく「パフォーマンス」だと思うのです。

コスパ」と略してしまうと、
「パフォーマンス」よりも「コスト」、
もっといえば、単に安いとか、
「チープ」なニュアンスが強調されて
しまうように思います。

ところで、
「コストパフォーマンス」は和製英語で、
英語圏では「cost-benefit」というそうです。

どうせなら、「cost performance」略して
「CP」位に略せば良いのではないかと思いますが・・。


という訳で、
前置きをグダグダ書いてしまいましたが、、(^^;)
本日はおち まさとさん著

「その働き方ムダですよ~コスパを高める仕事術~」

をご紹介します。

副題にコスパという単語が使われていますが、
著者のおちまさとさんは、
究極のコストパフォーマンスの高い仕事を
志向されている方なので、

そういった方が、
コスパ」と略して使うのは納得がいきます。

おちまさとさんの本は
度々ココでもご紹介してきました。

ぱっと読んだ印象では、
当たり前と言えば、当たり前ですが、
他の著書と内容が似ているような所も多いと
感じました。


本書で印象に残った点をいくつかご紹介すると、

冒頭の、

 これからは1つの企業で1つの仕事をするだけでは
 稼げなくなる。

「1人で名刺2枚」の波は確実にやってくる。

という話しが心に刺さります。

仕事用の名刺の他、
個人用の名刺を持っている人は多いかも知れませんが、

本書では、異なる2つ(以上の)仕事を持ち、
それそれに名刺を使い分ける時代が近々日本でも
当たり前になるといいます。

読みながら、
ごく普通のサラリーマン以外の副業など考えられない、
私的に非常なる危機感を感じるのですが、

しかし、
どうすればよいのか、全く分かりません。
これは大きな課題です。


副業の話しを出しつつも一方では、

 時代を追いかけることは遠回りなのです。

としてイチローを例に出します。

彼は一つのこと(野球)しかやっておらず、
一つの事を極めています。

なんとなく、
流行に乗りいろんなことをするのが、
お得で「コスパ」の良い生き方かと
思ったりするのですが、

 「当たるビジネスは何だ!?」と必死においかけて
 ようやく追いついたように見えても、
 ブームはすでに去り、もはや別の流れに変わりつつある。

なのです。
サラリーマンというか、
会社でありがちな失敗のように思います。


また、
夢を持つことの大切さが語られるなかで、

 「いつまでも言っているだけ」なら、それはムダ。

といい、
コスパ」をあげる仕事術の本にして
 
 ムダをそぎ落とす以上に大切な事は?
 それは、あえて「苦しいこと」を選ぶということです。

と本書の一番最後にまとめています。


他にも、
カッコ悪いことを表現することも
効果的な「自己プロデュース」といい、

「ムダを単なるムダで終わらせない」発想が大事。

と説いています。

たとえば、
財布をなくしてもそれを何かしらのネタにするのです。
おいしい話し、鉄板ネタにするのです。
そして、究極はビジネスに結びつけるのです。


このように、
本書を読んで全般的に感じるのは、
おちまさとさんの、一般人とは逆の思考回路です。

失敗を失敗と思わず、
貴重な経験と感じる気持ち。
失敗でもなにか元をとってやろうというガッツ。

そういったことを本書から感じました。


失敗はおいしい。
苦労はおいしい。

私も、
心の底からそのように感じる人間を目指したい。
そのように感じた今日の一冊でした。





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