千田琢哉著「出世の教科書」を読みました。サラリーマン諸氏は定期的にチェックしたい内容です。

高度成長期など、
若者が次々と採用された時代は、

先に入社した先輩社員達は、
どんどんと上に押し上げられていきました。

まるでエスカレータに乗っているがごとく、
昇級つまり出世します。
(したそうです。・・伝聞調)

もちろん、
全員が社長や取締役になれる訳ではありませんが、
部長ぐらいにはなれる。

私が学生の頃は、
確かにそういった感覚がありました。
実際私の親などは、未だそういった感覚です。

しかし現代において、
組織はフラット化し、
管理職がどんどん不要となる時代です。

それは、私の属する
比較的成長産業といわれたIT業界でも同じ
というか、むしろ健著です。

このような時代に管理職になる為には、
たいへんな競争を勝ち抜かねばなりません。

さて、
ビジネス本などを読むと、
 
 「サラリーマンを続けるなら、出世するしかない」

といった言葉がしばし見受けられます。

出世するためには、頑張るしかないのですが、
最近は、自ら率先してサービス残業を行う、
「ブラック社員」などという言葉もあるようです。

そういった人達のことを、
人は少し前は「モーレツ社員」と呼んでいました。
(最近では社畜というそうですが、、)

つまり昔から、
そういった人達がいるということなのですが、

どんなに頑張っても出世できるかどうかは、
神のみぞ知る世界です。


・・という訳で本日は、千田琢哉さん著

「出世の教科書」

をご紹介します。


最近は「出世」という言葉も流行らない気がしますが、
できるものなら出世したほうが良い。
というのが、出世をした人の意見です。

・・というのは、
出世をすれば収入が劇的に増えるだけでなく、
雑多な仕事は部下に任せ、

自分はより自分のやりたい仕事、
得意な仕事に専念できるというのです。

好きな仕事に熱中できるわけですから、
さらに好循環がうまれます。

そうなった頃には、
仕事が楽しく、お給料など二の次。

といった気分になるそうです。

いずれにせよ、
サラリーマンになったからには、
一定の頂を目指す事を目標とする、
価値はあると思います。


本書のテーマは出世です。
読んで見ると、
がむしゃらに仕事をして・・
といったトーンではなく、

あたりまえの仕事術、職場での
コミュニケーション術のようなものが
記されています。

若者向けの内容ですが、
サラリーマン歴20年の私がよんでも、

これは出来ないなぁ〜。
・・と思う物が多く、
付箋を貼りながら読み進めました。

せっかくなので今日は特別に、
私が付箋を張ったところを、
全て書き留めてみたいと思います。

それでは早速、、


★出世する人は、
 仕事は「手の抜きどころ探し」と考える。No.3

一歩間違うと、
サボりになってしまうので、
これはある意味、劇薬ですね。 


★出世する人は、
 いかなることがあっても
 上司にはキレない。No.14

私はというと、
・・・キレるころがあります。(汗)


★出世する人は、
 経理部からの評価が高い。No.19

経理部署の評価も人事評価に繋がるということです。
目先の仕事だけでない怖さがありますね。


★出世する人は、
 いつも自分が少し負けることを考える。No.30

これができれば、大人です。
男の世界で負けるということは、
能力が無いと認めることに繋がるので、
本当に力があり、精神面で大人の人しか
出来ない気がします。

女性なら案外簡単にできるのでしょうか?


★出世する人は、
 楽しい結論になるように導く。No.40

この後で、
窓際の人は、正しい結論になるように導く。
と続いているのですが、
これもなかなか高等なテクニックです。

結局、みんな人の子なので、
正しいことではなく、
楽しいことに人は集まり、やりたがります。
そこを上手く活用しろと云うわけですね。


★出世する人は、
 安い仕事に含まれる授業料を洞察する。No.48

安い仕事・どうでも良い雑用を真剣に行うことで、
信頼を得て次の仕事に繋がるのですが、
いったいどれ位の人が理解しているのか。
ということです。


★出世する人は、
 相手の話に「。」が出るまで話さない。No.56

とくに相手が若者だったりすると、
話を遮りがちです。
相手はさぞかし不快なのでしょう。(反省)


★出世する人は、
 恥をかきながら
 NGワードを身体で覚える。No.57

結局、人間はどんなに勉強をしても
失敗して恥をかかねば人間成長できないのですが、

問題は、これが理解できるまで、
時間がかかるということです。
歳を取ってしまうのです。


★出世する人は、
 一日に決断した数が、
 年収に比例することを知っている。No.67

私が毎日愛読しているメルマガの方も
時折同じ事を書いています。

自分で決める、
それが人生をコントロールすることなのですね。


そして最後です。 

★出世する人は、
 サラリーマンで成功するか独立で
 成功するかを決断する。No.69

 窓際の人は、
 独立準備中で40年が過ぎてしまう。

私もサラリーマン生活の折り返し地点です。
このまま進むと40年が過ぎてしまいそうです。


そして本書の最後には、

 現状に不満があるなら、
 方法は2つしかない。

 今いる場所で
 出世すること。 

 今いる場所から飛び出して、
 大出世すること。


・・・と記され本書は閉じられます。


本書は千田琢哉さんの他の著書と同様、
とても読みやすいと思います。

そして出世というか、
社会人としての仕事のやりかた、
考え方に絞った内容が良く、
時に耳が痛いです。

本書は若者向きの本だとは思いますが、
おじさんの私も、時折読み返して、
自己点検してみるようと感じた今日の一冊です。



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