桜井章一著「恐れない技術」を読み、誰にでも怖れはあり、どのように克服するかが大切だと感じました。

年末に部屋を掃除したら、
2年ほど前にアマゾンで注文し、
・・・そのまま箱に入っていた本達が出てきました。(汗)

今日はその第二弾として、桜井章一さん著

 「恐れない技術」

をご紹介します。

著者の桜井章一さんは、
1960年代から麻雀のプロ中のプロ、
代打ちとして20年間不敗を誇った人物です。

この業界の事はよく知らないのですが、
プロとして20年間不敗というだけで、
私は凄いと思い、度々本を買っては読んでいました。

実は今回ブログで紹介すると言うことで、
初めてWiki桜井章一さんのページを見ました。

Wikiでは、2012年までの著書が紹介されており、
ざっと数えると65冊程の著書があります。
その後も20冊ほど出版されておりますので、
現在は80冊を越える著書があります。

これだけの本を書いていれば、
今は麻雀のプロ(現在は指導者)というより、
プロの作家という感じではないかと思います。

Wikiを読んでいくと、
20年間不敗というのはガセネタである。
・・といった話しもあるのですが、
それはそうだと思います。

凄いのは、代打ちという、
いかにも危なそうな世界※で20年も生きて、
そして勝ち残ってきたということです。

そして、そんな男が語る”恐れない”技術は、
どんな話しなのか、是非とも聞いてみたいと思うのです。

※本書によれば、日本刀を突き立てられたことや、
 半分埋められたこともあったそうで、
 映画の一番面のようだ。とありますが、
 凄い世界です。

そして本書は、
「恐れない」ためにはどうすれば良いのか。
筆者が主催する麻雀道場の道場生に伝えたい
内容を書き下ろしたということです。


そんな本書「恐れない技術」を読み進めていくと、
所々に凄い経験談が紹介されます。

ゴルフをして、くぼみに足を落とし骨折した
にも関わらず、これも自分のせいと考え、
ゴルフを続けた話など特に印象深いのですが、

足を引きづりながら筆者はゴルフをしているのに、
一緒に行った医者は全く気づかなかったそうです。

それも自分のせいと、
割とあっけらかんと本書には書かれています。

それよりも、
沢山の修羅場をくぐり抜けてきた著者にとって、
一番怖かったのは、奥さんが病気になったこと
なのだそうで、私的には意外でした。

「命がけで妻を守れないなら、雀鬼じゃない」

という著者のセリフもありますが、
当時20人のガールフレンドの中から奥さんを
選んだそうでが、とても愛妻家の一面も伺えます。
(20人と付き合うというのも凄いですが、)


本書の後書きに、
暇なときに空港にいってみるといい。
という話しがあります。

今将に、飛び立ち上昇する飛行機や、
地上でバスや荷物を運ぶトラックなど、
様々な仕事をしている人たちがいます。

その中で一番恐怖を感じているのはパイロットです。
彼らはどんなフライトでも「墜落」の
不安や恐怖を感じているが、
地上のバスの運転手は「墜落」の不安や恐怖を
感じていないと言います。

つまり、人は行動を起こし上昇しようとするときに、
不安や恐怖を感じるという例え話しなのですが、
つまり「出世したい」「勝ちたい」と思うときに、
人は恐怖を感じるのです。

そしてその後、
「君はどっちの人生を歩きたいのか?」
・・と問います。

人は高みを目指すときには必ず、
不安や恐怖を味わうと言うのです。
それは桜井章一さんも同じです。

桜井章一さんが怖れを知らないという事ではないのです。

道場主である今は、不安や恐怖はないが、
かつて自分がいた勝負の場では、
幾度となく不安や恐怖を感じた。
と述べられています。

つまり、不安や恐怖は感じない。のではなく、
どのようにして克服するか。
が大事なのだと思います。


他にも面白い話しとして、
「結婚に幸せを求めていないか」では、
今時の結婚はお互いの「欲」で結ばれており、
お互い相手から自分の欲しいものを手に入れるため
結婚する。

・・とあります。
多くの人は幸せを求めて結婚するのですが、
桜井章一さんに言われると、
幸せは求めるものでは無く加えるものなのです。

男という機関車に、女そして子供という車両を連結していく。
それが幸せの姿であり、家族の姿というのです。

考えさせられる話しと思います。


他にも興味深い話しは沢山あるのですが、
「恐れない技術」を端的に要約すると
以下のようになるのではないかと思います。

「恐れない技術」のためには、

・自分出責任を持つ
・将来を考えすぎない(今を大切にする)
・余計な期待を持たない
・失う事を恐れない


本書を最初に読んだときは、
「恐れない技術」よりも、
桜井章一さんの武勇伝の印象が強すぎで、
親父の自慢話的な本。と感じてしまいました。

しかし、ブログを書くに当たり読み直したところ、
桜井章一さんの言いたかった事が、
はじめて伝わって来たように思います。

私が最後にまとめた、エッセンスだけを
読むと、なんてことはないのですが、
これをどうやって実践していくか。
今後の人生の課題と思った今日の一冊です。

追伸)
もし本書を購入されたら、二回は読んでください。



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