大村大次朗著「あらゆる領収書を経費で落とす! - 「金持ち社長」に学ぶ禁断の蓄財術」を読みました。

先ほど「起業は割に合わない」という
ネット記事を読みました。

どうやら「起業は割に合わない」は本当らしい?9割の普通の人が富裕層になる唯一の方法 | ビジネスジャーナル

要約すると、
中小企業の経営者は,
儲かっているときもあるが、
20年程度の長いサイクルでみれば、
苦労しているときのほうが多いのではないか。
かねてから、そんな疑問を持っていた著者
鈴木貴博氏:コンサルタント業)の感覚は、
最近流行の21世紀の資本にある「r>g」理論で
説明出来る。
・・ということが書いています。

つまり長い目で見れば、
自ら苦労して事業を立ち上げる人よりも、
銀行家や投資家といった人のほうが儲かる。
ということで、世の中的には都合の悪い話しです。

自らリスクを取って苦労して起業する人よりも、
何も生産せずに、持っているお金を右から左に
動かす人が儲かるというのは、
そもそも資本主義経済の破綻では無いか
という気もしますが、
一方で真の”資本”主義の本質は、
ここに有るのかも知れない。
と、そんな事も感じます。
(経済学の知識が無いものでなんとも・・)

起業が儲からないとすれば、
投資のお金を持たない私たち一般層は、
いったいどうやって成功を目指せばよいのでしょう。

紹介したネットの記事では、
・大企業に入社して、出世し経営者になること。
・それでも起業して、成功を収めること。
この2つしかないのではないかと言います。

前者は椅子撮りゲームで、
後者は椅子無限大ゲームなどとも言いますが、
どちらにしても、一部の限られた人だけしか、
その成功の椅子に座ることができないという、
確率の低いゲームに参加するしかないという訳です。


・・という訳で本日は、大村大次朗さん著

 「あらゆる領収書を経費で落とす!
 「金持ち社長」に学ぶ禁断の蓄財術」

をご紹介します。

本書をひと言で要約すると、

 起業して会社を作り社長になれば、
 驚くほど節税ができる。

ということを沢山の具体例を挙げて、
紹介する本です。

たまたま私は昨日コンサートに出掛けたのですが、
コンサート代は福利厚生費でまかなえる。
・・とか、なんと代は、なにかでまかなえる。
そんな事例が数限りなく上がっています。

大きな物だと、車、パソコンの購入費、もちろん住居も。
日常的な物だと、携帯、保険、食事、英会話・・・

それら全て何らかの費用で落とし、
それとは別にお給料をもらいます。

起業社長のそういった、
経費で落とす姿は、薄々知ってはいるものの、
こうして事細かな実態を知ると驚きを隠せません。

ですから同じお給料でも、
サラリーマンと経営者(社長)では
その意味は全く違ってくるのです。


お金系の名著である、ロバートキヨサキさんの
「金持ち父さん貧乏父さん 」に示される最も大切な点は、

税金を沢山支払う勤め人は
いつまで経っても豊かになれない。

ということだったと記憶しています。
本書を読んで、税というものを
改めて痛感します。


冒頭、起業しても儲からない。
という話しも書きましたが、
コレぐらいの優遇が無ければ、
きっと、誰もリスクを背負って
起業家になろうとせず、
そうすれば、ますます日本は、
衰退の道を加速させるだけです。

ですから、起業社長にとって、
このような節税方法があるのは、
(というか、起業家にとっての正しい納税)
は悪いことではないと思います。

ただ、問題があるとすれば、
一般の多くの人が知らないと言うところで、
その多くの人はサラリーマンとなり、
綺麗に税金を払わされるわけです。

こういった税金の仕組みは、
もっと広く知られるべき知識だと思います。

私もいつかは会社を作ってみたいと
思っているのですが、
改めて勉強になり、
そして刺激になった今日の一冊でした。


追伸)
本書はアマゾンの節税対策本の
ランキング一位です。

私はてっきり本書を読めば、
サラリーマン的に役に立つ節税の話題、
成功した大金持ち社長が知る節税の話題、
・・・何か一つでも、役に立つ実用的な
内容を期待して購入したのですが、

サラリーマン的には適用できる部分が無く、
(サラリーマンでも社内起業を目指せ。
といった話しも書かれますが、一般的に
適用できる物では無いでしょう。)

一方、起業社長にしてみれば、
恐らく当たり前の話しばかりで、
「禁断」というよりも、
「常識」といった内容かも知れません。

ですので「節税本」ということで、
サラリーマン諸氏が、
具体的な何か期待をして購入すると間違う
可能性があるので、確認後購入されることを
お勧めします。



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