鈴木京香主演「セカンドバージン」を見ました。

当ブログで最近最も人気があるコンテンツは、
9/2に投稿した、小説「セカンドバージン」です。

トップページを1とすると、だいたい1/3位のアクセスがあります。

2011-09-02 - つれづれなるまゝに、日ぐらしMacに向かいて・・・
↑です。

Google検索で、 

小説 セカンドバージン 

を入力すると、
トップページもしくは、2ページ目位に表示されるのですが、
なんともスゴい事と思います。

こんなに沢山のアクセスがあるのですから、
映画を見た感想を書かない訳にもいきません。

週末の都合の良い上映スケジュールが無くて、
女性割引の水曜日、夜の部で見てきました。

館内は40〜50歳前後と思われる女性が沢山入っていました。
いつもの映画館とはちょっと違う雰囲気です。


映画「セカンドバージン」は、
長谷川博己さん演じる、鈴木行の病室で始まります。

テレビ版は見ていませんが、小説を読んでいますので、
すぐに話の意味が分かりました。
(小説の)最後の部分から始まるシナリオのようです。

※なおシナリオは、大石静さんで変わらずです。


映画はこの病室のシーンを中心に、
過去のシーンを織り交ぜてストーリーを組み立てて行きます。

テレビ版を見た人をターゲットに映画を作っているためと
思ったのですが、
シナリオを組み立てる回想シーンが少し短く、
初めて映画を見る人にとって、分かりにくいのではないか?
と感じました。


小説を読んだ私の印象と、ちょっと違ったのは、
深田恭子さん演じる鈴木万里江は、
小説の、特に後半では悪い印象だけの女性ですが、
映画では、鈴木行との新婚時代を思い出しながら、
病院を出て一人泣きながら歩くシーンなども折り込み、
少し良い感じの女性に変わっていました。

ただ、5年も前に不倫して出て行った男の事を思い出して
泣くものか?
・・などと余計な想像が頭を巡ります。


また、少し細かい話ですが、
鈴木京香さん演じる中村るいが勤める会社で、
比較的新しい出版社のハズですが、
オフィスや机の具合からは、
かなり年季の入った会社といった印象を受けました。


とはいえ、全体的には小説を読んだ印象に、
かなり忠実な映像表現で、好感を持ちました。

なおレタスちゃん(猫)は、
小説を読んだ想像以上にかわいかったです。


小説に無かった部分として、現地の看護婦さんとの交流や、
鈴木行が住んでいた部屋を訪ねるシーンなどがあります。
※小説では鈴木行は、長く入院せずに死んでしまいます。

映画版の味付けとして挿入しているのだと思いますが、
無くても良かったかもしれません。

もっとも、一番不要と思ったのは、
二人が愛し合う系のシーンです。
イヤらしい感じの演技は上手かったと思いますが、
少し中途半端だと感じました。

テレビではあんなだったから、映画ではもっと期待した。
というようなコメントも多数有るようですが、
男性視点ではそのとおりだと感じました。(笑)

もっと大胆でも良いのではないかと感じます。
少し、物足りません!

・・とこんな事を書いていたら、
鈴木京香さんと長谷川博己さんは、
このドラマから恋愛に発展した。という報道がありました。
鈴木京香さんのあの演技をみたら、男だったら・・・ですね。


さて、
映画は最後まで病室のシーンが続きます。
最初はこんな演出もあり。と思ったのですが、
1本の映画を押し切るほどの”何か”は無く、
後半は演出(シナリオ)が辛くなってきたように感じました。

映画で鈴木行は最後まで死なず、
余命幾ばくもないと、お医者さんに宣言されているにもかかわらず、
だんだん元気になっているようでした。
そして、もう一度、「るいさんとしたい。」とか言い出します。
このちぐはぐ感は、少しよろしくありません。

実は、このまま、回復する新しいストーリーかとも思いましたが、
そこで、終わってしまいました。


娯楽映画ということもあってか、
これといったメッセージ性もなく、
強いて言うと、映画の最後に、
貴方を忘れないことが、死に対する勝利。

みたいなセリフがあり、何かを感じなくもないですが、
無理矢理詰め込んだセリフと云った印象もあります。

そして、エンディングソングとして、
倖田來未さんの歌が流れますが、
この歌も、なんか唐突な印象を持ちました。
もうすこし、落ち着いた歌が良かったのでは無いかと思います。
※もちろん倖田來未さんの歌が悪い訳ではありませんよ。


・・とこのような具合で、40代の独身男性の私には、
評価が難しく、なかなかコメントしにくい映画でした。


絵的には、独特な雰囲気を醸し出していて、
少し暗めでノイズの少し気になる独特の画質です。
最近、立て続けにみた絵の綺麗な日本映画とは明らかに違います。
(どちらかというと、フィルムっぽい感じです。)

映画の舞台であるマレーシアの熱帯の空気感をだすためでしょうか?
この質感は好きです。良かったと思います。

しかし、全体的には、テレビ版を見た方を対象にした娯楽映画
といった印象はぬぐえないと感じました。


追伸)
 映画の中で中村るいが口ずさみ、鈴木行が誰の歌か分からない。
 というシーンがあり、同じ歌が3回位出てくるのですが、
 毎回誰の歌かと、ずっと気になっていました。

 最後のクレジットをみたら、来生たかおさんの「はぐれそうな天使」
 と出ていて驚いたのですが、私は、来生たかおさんが大好きだったに
 も関わらず、全く分かりませんでした。

 この件は、私と同じように、誰か、歌が分かった人いますか?
 などとネットでも投稿されていました。
 もっと分かりやすく歌って欲しかった気もしました。


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(2015/04/22修正)