「HAPPIER―幸福も成功も手にするシークレット・メソッド ハーバード大学人気No.1講義 」をよみました。

本日は、タル・ベン・シャハーさん著・坂本貢一さん訳の

「HAPPIER―幸福も成功も手にするシークレット・メソッド ハーバード大学人気No.1講義 」

をご紹介します。

本書は2007年出版の少し古い本で、
当時本屋さんに平積みしていた記憶がありますので、
ベストセラーになった本だと思います。

本書の内容は、

ズバリ、幸せとは何か?

について考えるものです。

「肯定心理学」という2000年頃から本格的に
始まった心理学の新しい研究をもとに、

幸せとは何か、どうしたら幸せになれるのか。
など、私たちが幸せになるための方法を
伝授してくれる内容です。

サブタイトルにもあるとおり、
この授業は(出版当時の)ハーバード大学で、
最も人気のある講義と言うことで、

2002年に8名の学生か向けに初めて開講し、
3年目には、855名の学生が参加するまでに
至ったそうです。

本書の特徴は時折、
●×について思い出してみてください。
といった読者の向けの問いがあることです。

ワーク・ショップを本にしたような形式で、
ワーク・ブックと本書にあります。

これをやってみないと、
本書をよむ効果がありませんと始めにありますが、

私はあまり真剣にやらずに、
スキップしてしまいましたので、
読書後の効果は?かもしれません。


本書では最初に、幸せに関する4つのモデルを定義します。

1,出世競争型
  →出世など未来の成功に価値を求める。
   ※将来の成功のため現在を犠牲にしても良い。

2.快楽型
  →現在が楽しさに価値を求める。
   ※将来の成功は難しいので現在を楽しもう。

3,悲観型
  →未来でも現在にも価値が無いと考える。
   ※過去は良かったなど。
 
4,至福型
  →現在の価値は、未来にも繋がっている。
   ※仕事が楽しく将来も期待できるなど。

この中で、
刹那主義的な2の快楽型や、
未来にも現在にも価値を見いだせない、
3の悲観型はダメなことは分かりますが、

1の出世競争型は良いのは?と考えてしまいます。

著者が幸せについて考えるきっかけになったのは、
16歳の頃に、母国イスラエルの学生スカッシュ大会
での優勝したときに、その喜びが長く続かなかった
ことだそうです。

これは、スポーツに限らず、学生時代のテストや受験、
就職活動や昇給など、・・・あらゆることにいえます。

テストで高得点を取ったり受験に成功したり、
長年の苦労が報われるような、
幸せの瞬間があったとしても、
長くは続かないということなのです。

実に分かりやすい例と思いますが、
本書が面白く感じるのは、
冒頭に示される、この考えに多くの人が賛同する
からと思います。


最も理想的なのは、4の至福型の考え方です。

それはつまり、
現在楽しく活動していれば、将来も安泰。
という環境です。

いったいどうしたらそのような環境が
手に入るのでしょうか。

具体的に示されるのは、”仕事”を通じた幸せです。

仕事を通じて○×に感謝された。○×を育てた。
といった、いわるゆ仕事をする喜びや、

人間は何かに集中し気分が高揚している
フロー状態が、普段の生活よりも仕事中に
多く起きることを示し、

意義がある、好きな(楽しい)で集中できる
仕事をすることの重要性を説きます。

私の簡易的な解釈ですが、

好きな仕事、社会的意義がある仕事につき、
その仕事(職種・企業)に将来性があれば
良いという結論になろうかと思います。

分かりやすいのは、
高度成長期の大企業の社員さんです。

今を頑張れば、
年功序列で役職と給料が徐々に上昇し、
定年まで頑張れば一定の退職金が得られる。

そしてある程度好きな仕事なら、
企業戦士として、モーレツ社員として
頑張れば良いのです。


仕事の次に示される大事な点は、

 幸せは、富者も貧者も選ばない

という考え方で、

つまり物があるとか、お金があるというのは
幸せとは直接関係なく、
幸せは、私たちの心の中にあるという考え方です。

本書の後半では、このように仕事以外に幸せになる
方法について示されています。

例えば、

・忙しすぎ、暇過ぎでなく適度が良い。
・感謝を探す毎日が幸せに繋がる。
・今よりももっと幸せに成れる。
・やらなくても良いことを止めよう。
・シンプルな暮らしをする。

・・などで、
こちはは内容も簡易的で、
他の自己啓発本と同じような印象です。


自分が110歳だったら現在の
自分にどんなアドバイスをしますか?
という問いがあります。

ガンを患い、嫁幾ばくも無いとしると
人間は劇的に変化するそうです。

不要なことを止め、家族や友人とより
心のこもった会話をする。
季節の移り変わりに敏感になり、
美しいものに感動する。

この変化は、
若くても、老人でも変わらないと言います。

つまり歳をとり経験を重ねなくても、
私たちは、「自らが幸せに成る為の答え」
を持っているのではないかと著者は考えたそうです。

つまり私たちのDNAには、
幸せに成る為の多くの方法が書き込まれているが、

学校教育や受験勉強やなどを通じで、
いつしか大切な事を置き去りにして、
別の考え方がインストールされてしまったのです。


幸せのになるための方法を思い出し、

もっと幸せになっても良いんんだ。
もっと幸せになろう。

そんなことを著者が言いたいのではないかと
感じました。

本書は大学の講義と言うこともあり、
学術的な内容をベースにしています。

そろそろ、
最新の成果(内容)も読んで見たいと感じた
今日の1一冊でした。



追伸)

本書の終わりに訳者の坂本貢一さんが、
幸せについて6つにまとめています。
分かりやすいので合わせてご紹介します。

1,自分に人間として、生きる許可を与える。
  ※自分の感情を素直にみとめること。

2.幸せは意義と喜びが交差する場所に横たわっている。
  ※好きな事+社会的意義が大切。

3.幸せは、社会的地位や預金残高などにではなく、
  心の状態に依存している。

4.生活を単純にするーー私たちは忙しすぎます。

5.心と体の密接な結びつきを忘れない。
  ※忙しすぎると身体を壊すだけでなく、
   心も蝕まれるということ。

6.可能な限り頻繁に感謝を表明する。
  ※毎日感謝の記録をノートに取ると良いそうです。


 
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