「ゴースト ニューヨークの幻」を20年ぶりに観て思うのは、やっぱりデミ・ムーアが最高!ということです。

私の場合、
映画を夜に観て、
そのまま余韻を味わいながら眠りたい派です。

映画館から外に出て太陽の光を浴びると、
一気に余韻が覚め、
夢の映画の世界を忘れてしまう気がするのです。

ですから、
午前中に映画を観るというのは、
よほどの事情があります。

たとえば先週末は、
アナと雪の女王」を朝一で見に行きました。
スクリーン公開最終週で駆け込みだったのです。

そして今週も午前中に映画を見に行きました。!

行きつけのシネコンでは、
「午前10時の映画祭」と称して旧作を上映しており、
今月は「ゴースト」だったのです。

この映画は、どうしても劇場でみたいと思いました。


そんな私が初めて「ゴースト」を観たのは、
今から20年以上も前の大学生の時です。

その日は、貧乏学生の仲間が
友人宅のアパートに集まり
鍋パーティをしていました。

この映画凄く良いよ!!

・・とある友人が「ゴースト」のビデオを
借りてきたのです。

その友人の彼女が、
まさに「ゴースト」のデミ・ムーアのような
ショートカットの似合う美人だったので、

そうか、そうか。
・・とみんなで彼を冷やかしつつ、

鍋を囲み、ビールを飲みつつ、
「ゴースト」を観たわけです。

ちなみに私は小さい頃から長髪の女性が
好きなので、当時はデミ・ムーアをみても、
あまりピンとは来ませんでした。

その後、一度ぐらいは真面目に、
「ゴースト」のビデオを観たと思いますが、
それから20年以上たって記憶に残っているのは、

デミ・ムーアが可愛かったことと、
二人羽織の格好で、デミ・ムーアと彼氏※
がろくろを回すシーンだけです。

つまり、記憶に残っていたのは、

美人の顔とラブシーン

だけだった訳です。(汗)


※彼氏役はパトリック・スウェイジさんです。
 今頃、Wikiで調べ、知ったのですが、
 「ゴースト」の主役はデミ・ムーアではなく、
 彼が主役だったのですね。
 今映画をみるとイケメンとは思いますが、
 デミ・ムーアの美貌にはちょと負けてます。


それでも、タイトルを観て映画の内容が
全く思い出せないことも多々あるので、
こんなに覚えていると言うことは、
個人的には凄いことです。(汗)

もうひとつ、
20年前から変わったことは、
あの頃は、たいして興味の無かった
ショートカットの女性も、

その後色々な人生経験を経て、・・・
(つまりショートカットの彼女ができたりして)
昔の友人の気持ちがわかるようになったことです。

ゴーストはその後、松嶋菜々子さんが
リメイクしましたが※、
個人的にデミ・ムーアがどうしても良く、
ゴースト=デミ・ムーアなのであえて観ていません。

※「ゴースト もういちど抱きしめたい」
 2010年日本映画、こちらは女性主役のようです。


・・と、前置きがだいぶ長くなりました。(大汗)


繰り返しになりますが、
「ゴースト」は是非とも映画館のスクリーンで、
観たいと思ったのです。

映画が始まり、
オープニングのテロップが流れます。
感じたのは、テロップの古さです。

この後の映像が、全部が全部古くさかったら、
後悔するかと思ったのですが、
見終わってみると、さほど気になることは
有りませんでした。


映画の画質に関しても、
今時デジタルっぽい粒子の粗い画質の映画が
多々ある中では、比較的綺麗に感じました。

唯一厳しいと感じたのは、
CGが入る特殊処理のところです。
基本的にゴースト即ち、お化け映画ですので、
どうしてもそういったシーンがあるのですが、

この技術に関しては、時代を感じてしまいます。

他にも、携帯電話も無く、パソコンも古かったり
するのですが、私も同じ世代を生きたせいか、
この点はあまり気にはなりません。

映画は主に、主役のカップルと、
霊媒師のウービー・ゴールドバーグ
主役を裏切るトニー・ゴールドウィンの4人で
構成されるのですが、

違和感(古さ)を感じさせない理由の一つは、
登場人物の服装や・髪型なのではないかと
思いました。

ウーピー・ゴールドバーグはさておき、
特にデミ・ムーアなど、ショートカットに、
薄い化粧・オーバーホールの作業着など、
部屋着のカジュアルな格好が多いのですが、
こうした服装は、時代に大きく左右されません。

20年位前のテレビや映画が良く放映
されますが、特に髪型などバブル全開のイケイケな
格好をしていて今見ると違和感があったりするのですが、

登場する俳優さんの髪型や服装の設定は、
現代劇が不朽の名作となる条件の一つかも知れない。
とそんな事を思いました。


さて、映画が始まってすぐに、
私の適当な記憶と違いがありました。

私の記憶では、
主人公(男)が死んでから、
陶芸家の彼女、が彼を感じながら、
ろくろを回すのですが、

実際の二人羽織でろくろをまわすシーンでは、
主人公が死ぬ前でした。(汗)

そのあと、ほんのわずかな
エッチなシーンが入ります。
裸もなにも無いのですが、
大人になってから観ると様々な妄想が
ふくらむ物です。

映画をみてもっとも記憶と違っていたのは、
映画の主役は男性のほうで、
彼を中心にストーリーが展開していることでした。

デートで演劇を観た帰り道に、
チンピラ襲われ拳銃に撃たれ亡くなった、
彼は幽霊となります。
どうにかして、彼女に話しかけたいと、
街で見かけた霊媒師に懇願し、
霊媒師を通じて彼女に語りかけるのです。

ゴーストですから当たり前なのですが、(汗)
この映画は、主人公つまりお化け目線の映画なのです。

突然殺されて訳がわからず、
未練や心配事が残り、
成仏できない霊の物語です。

他にも地下鉄に突き落とされて、
成仏できない男の霊が登場しますが、

そのような”成仏できない”という感覚は、
世界共通なのかと改めて感じます。


映画では最後に主人公が犯人をやっつけ、
彼女の安全を見取り、天国に旅立っていきます。

その他、どうでも良い話ですが、
映画の冒頭で銀行に勤める主人公は、
日本から”コバヤシ”という取引先がやってくる。
という会話があります。

日本人はどんな冗談が通じるかな。
と若干、日本の悪口です。

また、悪役がデミ・ムーアに、
日本の梨を買ってきた。

というシーンもあり、
梨をむいてたべているのですが、
映画をみて、当時の日本の世界における
地位のようなものが透けて感じられます。


最初に画質とくにCGが古くさい
ことを書きました。

そうでなくても、アメリカ映画のお化けは、
日本のお化けのような怖さが無いので、
観る側が意識しないと、お化けと分かりません。

そういえば、
お化け映画の名作である「シックセンス」の
トムハンクスも似たような雰囲気です。
日本のお化けの怖さが全くありません。

お化けの演出、特に怖さに関しては、
当時でも日本のテレビドラマのほうが
上手いのではないかと思いました。


このような訳で、私の期待に反して、
主人公の男性中心に話が進み、
デミ・ムーアが見られないので、
若干不満を感じたのですが、

しかし映画後半になると、
様子が変わってきます。
しかも、彼女の顔アップ満載です。

特に涙をためた、
アップの絵など最高なのですが、
映画が終わった後、
できれば一日中「デミ・ムーア」の映像を見たい。
思ったりもしました。

映画が終わって周りを見渡すと、
休日ということもあり、結構人が入っていました。
カップルの人もいれば、私のように一人で
見に来ている人もいました。

特に後半のシーンでは、
すすり泣く音も聞こえてくるわけですが、
私は全く泣けず、
若くて美しい「デミ・ムーア」を、
ひたすら堪能しました。

こんな美人の顔ばかり見ていたら、
一生結婚できないのではないかと思う、
今日の一本でした。


追伸1)
それにしても、この頃の「デミ・ムーア」は
どこに行ってしまったのでしょうか。
ナチュラルメイクとショートカットは、
女性の最大の魅力だと思いました。

追伸2)
 この映画はAFI(American Film Institute)が
 2002年に行った「情熱的な映画ベスト100」
 第19位です。
 このランキングはかなり凄いと思います。


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