佐藤健主演「るろうに剣心 伝説の最後編」を観てきました。シリーズも最後とは残念です。

つ・ついに、観てきました!

本当はもう少し粘り、
気分を盛り上げたあとで
映画を観るつもりだったのですが、
どうにも我慢できず・・・。

・・という訳で本日は佐藤健さん主演映画

 「るろうに剣心 伝説の最後編」

をご紹介します。


私は時代劇が好きなのですが、
いまどき、大ヒットする時代劇は少なく、
話題作でも短期間で上映が
終わってしまう事も多いわけです。

ちょうど今週封切りと成った時代劇も
気になるので、終わってしまう前に早めに
観るべきかどうか考えたのですが、
結局、るろうに剣心を先に観てしまいました。汗)


るろうに剣心は明治初期という時代設定ですが、
この時代、登場人物の多くが和服を着ています。

見た目は時代劇でチャンバラが中心ですが、
明治を時代劇に含めるかどうか、
ちょっと微妙なところです。

映画「るろうに剣心」が時代劇らしからぬ点は、
主人公、緋村剣心の髪が茶髪だからではなく、

ワイヤーアクションを利用した、
主役佐藤健さんの素晴らしアクションや、
ライバルとなる剣客達との素晴らしい殺陣、
それにどことなく違う、画面の雰囲気や質感など、
それだけでもないと思うのです。

監督は日本人ですが、
制作がワーナーブラザースであり、
製作総指揮もウィリアム・アイアトン氏と、
外人さんたちが仕切っているためかもしれません。


今回のストーリーは、
前作で戦いに敗れた主人公の緋村剣心が、

かつて自分を育てた、
福山雅治さん演じる剣の師匠であり、
名付けの親でもある比古清十郎に助けられる
ところから始まります。

剣心は藤原竜也さん演じる強敵、
志々雄真実(ししおまこと)を倒すため、

もういちど修行して、どうしても、
「飛天御剣流」の剣の奥義を得たいと、
師匠に願います。

「飛天御剣流」は戦国時代に端を発する
実践的な殺人剣であり、
その力を派閥や組織に利用しない決まりがあるのですが、
若き日の剣心は、その教えを理解できず、
「人斬り抜刀斎」として長州藩に与していく背景を、
師匠との激しい稽古で示されます。

原作をなにも知らない私は、
そうなんだ。・・と感心します。


命を捨ててでも、敵を倒したい。
そのためには、ここで命を捨ててでも、
剣の奥義を得たい。

という剣心に対し、

そんな愚かな考えなら、今ココで死ね。

師匠は火箸を、剣心の喉元に突きつけます。


翌日、師匠と剣心は真剣で稽古を行うのですが、
妙な緊張感が漂っています。
実は師匠を演じる福山雅治さんが悪者で、
ココで剣心が切られて死ぬのではないか、

もしくは、
剣心が奥義を得て、師匠を切るのではないか、
そんな感じです。


結局、剣の奥義とは、
命を大切にする。ということでした。
剣心の命は、お前だけの物では無い。

死なない。と誓うことが、
強くなる一番の秘訣だったのです。

結局、剣心も師匠も死ぬことは無かったのですが、
この緊張感のある流れの割りには、
少し軽い落としどころだなぁ。・・と思いました。
(ま、娯楽映画ですから、ここで難しい哲学を
語ってもダメでしょうし。)


藤原竜也さん演じる悪役は、
軍艦を操り、時の明治新政府に揺さぶりをかけます。
そして剣心を維新の大罪人として処刑せよというのです。

裏道を使いどうにか京都から東京に戻るも警察に捕まり、
市中引き回しの上、斬首。といった流れです。

街中から海岸に移送され、
海岸で斬首というのは、ちょっと違う気もしましたが、
さすがにココで首を切られることも無いだろう。

・・と安心して観ていると、
介錯といか、首切り役となった江口洋介さん演じる
警官(元新撰組斎藤一)は、剣心を縛っていた
ロープを切り、ここからチャンバラが始まります。

見終わってから冷静に考えてみると、
水戸黄門が印籠を出す前の暴れるシーンと同じ流れで、
このような構成はやはり時代劇の王道なのでしょう。(笑)

さらにボート(カッター船)に乗り込み、
軍艦に切り込みます。
何名かでこぐボートは、制服からして全員が警察官という
設定のようですが、何故か違和感があります。

特に最後尾に舵を取る人がいるのですが、
なんとも良い感じに猫背の、
おじいちゃんという雰囲気の人でした。

思うに、どこかのボートの組合の人達と思いますが、
このシーンを観ながら、
「大友啓史」監督ぅ〜う!!、気付かなかったのですか。?
と云いたかったです。(笑)


その後、軍艦の中でチャンバラが続きます。
前作では負けた、悪の軍団の一味である、
神木隆之介さんに勝ち、

 そんな剣では俺には勝てない、

とか言い、想定通りの良い感じです。

しかし最後の戦いがいけません。
そして藤原竜也さん演じる包帯のお化け、
志々雄真実 との決闘です。

彼は大やけどの後遺症のため、
汗で温度調節をすることができないのです。
もって15分。
という説明のシーンがチャンバラの前に入ります。

佐藤健さんと、藤原竜也さんが戦って、
なんだかんだ言って最後は佐藤健さんが、
勝つんだろう・・と思いながら映画を観るのですが、

しかし佐藤健さんが負けています。

江口洋介さんや青木崇高が加勢しするのですが勝てず、
突然、伊勢谷友介さんが現れる加勢します。
ちょっと登場が唐突過ぎるだろう。
・・・と軽く違和感を覚えるのですが、
それでも歯が立ちません。

突然佐藤健さんが復帰し(このシーンも唐突感ありあり)、
4人対藤原竜也さん1名の戦いとなります。
それでも藤原さん演じる、
志々雄真実さんが強いのです。

このシーンを観ながら、
正義の味方4人、悪人1名の構図は、
るろうに剣心的には、いかがなものかと感じました。

あくまでも剣心が強く、
1名で沢山の的をやっつけるのが
この映画の基本的な設定だからです。

結局のところ、志々雄真実は、4人ではなく、
温度調節ができないという自らのハンデのせいで、
戦いが出来なくなり倒れていきます。

もうやめて。
と叫ぶ、志々雄真実の愛人から、
剣心がとどめを刺すことを留められるのですが、

その瞬間、志々雄真実は愛人の後ろから、
剣心に剣を突き刺すのでした。

映画では、剣心にも刀が刺さったように思え、
ああ、最終回だから死んでしまうのか。
・・と最後のチャンバラを観ます。

切られた時には死にそうな演出なのですが、
最後のチャンバラは、結構強すぎでちぐはぐです。(笑)


・・とこんな感じです。


今回の映画は、特に最後のシーンが
少しやり過ぎというか、
るろうに剣心のコンセプトを外してしまった点も
あったように思え、ちょっとイマイチな印象があります。

ここらへんのおおざっぱさは、
というか武士の美しさの欠如というか、
やはり、最後の最後で外人さんの意見が入って、
ハリウッド的ドタバタ感の映画になってしまった
のではないか?。。・・などと、余計な事も思いました。


ちなみに最後のシーンは、
紅葉の落ち葉を選び、

 この紅葉が一番きれいでござる。

佐藤健さんが、武井咲さんに落ち葉を渡し、

 拙者もこのように生きるので、観ていて欲しい。

。。みたいなシーンのあと、
テーマ音楽が流れてきました。

音楽は前作と同じ、
ONE OK ROCKA-Sketch)ですが、
今回の歌は、最初は英語ではじまり、
ちょっと有ってないなぁ〜。という気がしました。
(前作は、たいへんマッチしていたのですが。)


・・とこんな訳で、期待が大きすぎたせいか、
特に後半、不満もやや大きかった印象があります。

とはいえ、
佐藤健さんも、この映画が終わって残念。とか、
何かのインタビュー記事で読みましたが、


私も終わってしまったかぁ〜。残念。
・・と本気で思ってしまった今日の一本です。
なんだかんだいって良い映画ですよ。


映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』公式サイト

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