宮沢りえ主演「紙の月」を観ました。

映画を観るのは実に2ヶ月ぶりです。

仕事が忙しくて、
映画館に行く時間が無かったことも有りますが、
映画を観ないと次に観たい映画が見つからない。

そんな悪いサイクルにハマってしまったようにも感じます。

正直なところ、
この2ヶ月間に観たいと思う映画が無かったのですが、
予告編を観て次に観たい映画が決まることが多い私にとって、
予告編を見なかったことで、
観たい映画を見つけられなかったためではないか?
・・と感じました。

「最近面白い映画が無い」という会話が
至ることころでありますが、

映画(の予告編)を観ないから面白い
映画を見つけられないのではないかと思った訳です。


さて「紙の月」ですが、
もともと、
原田知世さん主演のNHKドラマであることを
知っていました。

年下の男に貢ぐため、
横領を重ねた中年女性銀行員のドロドロたっぷりの
ドラマで、これが評判良かったので、
早速映画で焼き直しをしたのだと思いました。

また私は原田知世さんが大好きなので、
しかもベッドシーンがあるということですから、
本当は原田知世さんで映画化してほしかったようにも
思いました。


映画版の情報はといいますと、
これまたネットで記事を読みました。
とにかく、宮沢りえさんのベッドシーンが凄いというのです。

例えば、
宮沢りえ、41歳・奇跡のベッドシーンが「ヤバすぎる」
と話題に 快楽と人生破滅の美」
宮沢りえ、41歳・奇跡のベッドシーンが「ヤバすぎる」と話題に 快楽と人生破滅の美 | ビジネスジャーナル

と、このような感じで、

普段は映画の情報は事前には取らないのですが、
ビジネス系サイトで、
このような刺激的なタイトルと見てしまうと、
どうしても読んでしまうわけです。
(男ですから・・)

このネットの記事にもありますが、
私も三井のリハウスのCM時代から、
宮沢りえさんを、なんて可愛いんだ。
・・と思っている一人ですから、
彼女は間違い無く、国民的女優の一人と思う訳です。

そんな国民的女優、宮沢りえさん(のベッドシーン)が、
2ヶ月ぶりに私を映画館へと運ばせました。


映画のストーリーを少し紹介すると、

アルバイトから営業のフルタイムの嘱託(?)社員へと
昇格した宮沢りえさんが、気むずかしいお金持ち老人に、
金融商品の販売に成功したところから始まります。

この気むずかしい老人を、石橋蓮司さんが演じます。
実に上手く、嫌らしいエロじいさんを演じる訳ですが、
後の様々な伏線となってくることはこの時は気付きません。

そのあと宮沢りえさんは、
仕事が上手く行った記念なのでしょう。
数万円程度と思われる、
比較的安価なペアウオッチを買って、
旦那さんにプレゼントをします。

なにげないシーンですが、
映画「紙の月」ではこの後も時計を通じて
様々な伏線を表現していきます。

奥さんとペアの時計をもらった旦那さんは、
時計を観て喜ぶ様子がありません。
端的に言えば、時計が安いからです。

もしも旦那さんが、
奥さんのプレゼントの、安い時計を喜んで付ける人であれば、
この大事件には発展しなかったと思います。

旦那さんは田辺誠一さんが演じるのですが、
なんというか、ひょうひょうとしていて、
奥さんには愛情はあるものの、
感心は自分の事。といった様子です。

プレゼントをもらい、
奥さんと会話しようとせず、
中国語の勉強を始めてしまいます。


ところで、
男にとって時計は、
車と同じ位こだわりのあるアイテムです。
しかも40代の男ともなれば、
数万円の時計では、
なかなか喜ぶことが出来ないと思います。
の気持ちは私も理解できます。

後のシーンでは、
旦那さんが中国に出張のお土産として、
カルティエ(?)の高そうな時計を
奥さんにプレゼントします。

しかし奥さんにとって、
高級時計は嬉しくありません、
時計を付けたまま、トイレで手を洗ったりと、
雑に使っているのです。

値段やブランド名を重視する男と、
ブランドよりも、
二人でおそろいをすることに意味を感じる
女性の感覚の違いなのですが、
夫婦のすれ違いの様子として表現されます。

時計の伏線は続きます。
大島優子さん演じる同僚は、
職場の上司と不倫関係にあるのですが、
ロッカーからロレックスの金時計を出して、
不倫の彼氏からのプレゼントであるといいます。
そして、

「(高級時計は)男が女性を囲い込むための、
分かり易いプレゼント」

宮沢りえさんに語るのです。

ロレックスの時計は50万位はするわけで、
銀行員というのは、どれだけ給料をもらっているんだ。
・・と下世話な事を感じてしまいましたが、

大人の世界では、
時計というのはそんな意味を持つのかと感心しました。

大島優子さん演じる同僚は、
職場では金時計をせずに、
ロッカーにしまっているのですが、

横領などの不正をすると金回りが良くなり、
持ち物や衣服が変わるので、
変化が無いか、職場の中で常に監視されており、
目立たないように、高級時計もしていないというのです。

そして、
 「注意した方が良いですよ」
宮沢りえさんに言うのです。

しかし最初、普通の主婦だった宮沢りえさんは、
大島優子さんのセリフ通り、
高級化粧品やコートなどの衣類を身につけるようになります。
そして、「最近雰囲気が変わったね」
と言われるように変化していくのです。

事件の最初のきっかけは、
デパートで化粧品を衝動買いするとき、
手持ちの金額が少し足りず、お客さんから預かった
預金袋から、1万円を借りるところから始まります。

「お客さんのお金なんて、どうせ使わないのだから、
 ちょっとぐらい借りたくなることありますよね。」

大島優子さんが云うセリフがあるのですが、


実際のところ、短期のこっそり借用というのは、
多かれ少なかれ有る(昔はあった?)
のではないかと思います。

ただ普通はモラルが働き、ガードが掛かるわけです。
映画の主人公も、最初はきちんとガードが掛かっていました。

このシーンは特に、
見ている私もゾクゾクと緊張感があって、
一緒に悪いことをしたような気分になりました。

そして私は金融機関では働けないなぁ〜。
・・と感じました。


ちなみに同僚を演じる大島優子さんは、
この映画「紙の月」で
「第38回日本アカデミー賞 優秀助演女優賞」、
報知映画賞助演女優賞
を取っています。

これまでのアイドルの可愛らしいイメージから変わって、
女性のさばさばした・少し嫌らしい女性を演じていたのが
印象でした。

Wikiによると、映画版では、同僚とのシーンや、
不正を行うシーンなど、銀行の中のシーン・様子を
多めに表現したということでした。
私も銀行の知らない世界を興味深く観ることができました。


・・このような出来事があって、
金持ち老人の孫(池松壮亮さん)と出会い、
そして、恋に落ちてしまいます。
(どうでも良い話しですが、
池松さんは、昔のジャニタレっぽく、
近藤真彦さんとかの若い頃にそっくりな気がしました。)

最初は若い彼が宮沢りえさんに一目惚れするのですが、
しかし、アプローチしたのは宮沢りえさんのほうでした。

電車のホームの反対側にいる彼に気付き、
彼の居るホームまで歩いて行きます。
そしてその後は、お待ちかねのベットシーンです。

そんな事ってあるの。!!??
あまりにもあっさりした恋の展開に若干腑に落ちませんが、
二人の交際が少しずつ深まる中で、

金持ち老人から、
孫が多額の借金を背負っていることを聞きます。

しかしそれは大学の学費でした。
サラ金のようなところから借りている。
もう限界なので、大学を中退すると言い出します。

最初60万ぐらいなら、と言うのですが、
結局、おじいさんから預かった200万を横領して、
孫に渡してしまうのです。

お金持ちのおじいさんが、
孫の学費を貸してくれないという怒りや、
どうせ肉親どうしだし良いだろう。
・・そんな気持ちが、
彼女の、心の引き金を引いてしまうのです。

そこからが奈落の人生の始まりで、
ついには大学生の彼に買ってあげたマンションで、
彼が大学生の彼女とHしていることに出くわし、
破局を迎えると同時期に、銀行から横領がばれます。

横領したのはどれ位の金額なのか。
映画ではでていなかったように思いますが、
ネットでテレビ版の情報をみたら、1億円とのことでした。

「横領した金額を返せば警察には言わない。
 頼れる親戚とか無いの?」

と職場の同僚である、小林聡美さんから言われます。
しかし彼女は、

「行くところまで行ってしまった。」
(警察に捕まって刑務所に入る。という意味だと感じました。)

というセリフの後、銀行の会議室のガラスを割って逃走します。

最後のシーンは、何処かの東南アジアで、
現地の警官の姿を見て、逃げていくシーンでした。
海外逃亡をして逃げ回っているようです。

警察に捕まる。というセリフがあった後なので、
ここは少し分かりにくいエンディングだと思いました。


途中省略したのですが、
横領を重ね、落ちて行く過程も見応えがあります。
高級ホテルで散財するシーンなど、
私などに縁がない世界が表現されており、
へぇーと・・と感心します。

また当時(1995年頃)の車(BMWの3シリーズと思う)や
パソコン(私の家にもあったなつかしMacのpafoma)を
登場させています。

とくにパソコンがマンションに届くシーンでは、
当時のMac箱で届きます。
若干色があせていた気もしますが、
よく当時の段ボール箱があったものだと思いました。

余談ですが、
マックの外箱は、いわゆる茶色の段ボール箱ではなく、
白い段ボール箱にパソコンの写真が印刷されている綺麗な箱です。
梱包の箱も美しくなくてはいけない。というのが、
ティーブジョブスの方針だったと聞いたことがあります。

余談でした。


最後に期待のベッドシーンですが、、

映画を観つつ、宮沢りえさんのヌードも期待してしまうぐらい、
エロいというか、そそるシーンだったと思います。
(もちろん宮沢りえさんが演じているから。
そのように感じてしまう部分は大ありですが。)

ただ個人的には、
宮沢りえさんの顔(のほうれい線)が老けて見える。
という印象がぬぐえませんでした。
(そりゃ十代の頃から見ているわけで、
 若い頃の姿が脳内に焼き付いている訳です。)

普通の主婦役ということで、
かなりすっぴんに近いメイクだったとのことですが、
(逆にすっぴんで映画のアップに耐えられるのも凄いですが、)
個人的には、特に映画の後半では、もうすこし化粧を載せても
良かったのでは無いかと思いました。

もうひとつ思ったのは、
宮沢りえさんの足が異常に綺麗なことです。

制服をきて、自転車を乗るシーンが多々あり、
カメラは後ろから全身を捕らえていたりするのですが、
宮沢りえさんの足の綺麗さには特に目を奪われます。
(自転車に乗る国民的女優というのも凄いと思いますが。)

足を観て感動するあたり、
私も宮沢りえさんと同様、歳をとってしまった訳です。

私の知らない世界を色々垣間見る、
そして宮沢りえさんのすばらしさを感じる。
そんな今日の1本でした。



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今日のアクセス:297519(2015/1/11)