磯一明著「あなたの経験には意味がある」を読むと、そもそも人生には困難は無いことを感じます。

人生を生きていく中で、
確実に起こりうる事象の一つが、

 辛い経験

です。

私も40年以上生きていますが、

 人生には、
 辛くて、
 先が見えず、
 思い悩むことが
 沢山ある。

と云うことは確かです。

そしてもうひとつ確実に云える事は、

 本当に辛いときは、
 常識的にはあり得ないことを
 思ったりする。

ということです。

自殺や犯罪などを引き起こす
心理的な背景として、

多くのケースで、
人生の辛い時期、
すなわち、人生の谷間にいることが、
あるのではないかと思います。

そんな事を考えるのは、
私も、少なからず辛い経験を乗り切った経験が
あるからでして、
今こんな事を書けるのは、
それから少しだけ成長したのかも知れません。

人は、有る年代を過ぎると、
人生には辛い経験や辛い時期があるものだ。
ということと、

どんなに辛い時期も、
いつかは平穏な日々が戻ってくる
ということを覚えます。

ですから、辛い時期は、
どんな方法を使ってでも、
じっと耐えさえすれば良いのです。


たまたま矢沢永吉さんのテレビ番組を見ました。

信頼していたスタッフに騙され、
何十億もの借金を背負い、

そして返済をした。

そんな話をする矢沢永吉さんを
見入ってしまいました。

大きな借金を抱えてしまった時は、

矢沢永吉さんでさえも、

毎日酒を飲み、
オレはもう終わった。

・・と思ったそうです。


 矢沢永吉は終わり。

そんなマスコミ報道を見て、
悔しい気持ちが燃えてきて、

再び仕事を頑張り、そして今に至った。
そんな話でした。

・・・それから、
還暦をとっくに過ぎた矢沢永吉さんは、
一回りも二回りもビックになって
我々の目の前で活躍しています。


さて、前置きが長くなりました。

本日ご紹介する磯一明さん著の

「あなたの経験には意味がある
―出来事から人生の答えを見つける必然の法則」

は冒頭に書いた、

人生の辛い経験には、必ず意味がある。

ということが書かれた一冊です。

齋藤一人さんなども同じようなことを
述べていますが、

人生とは、自らが成長するためにあり、
困難とは、私たちが人間として成長を促すために、
神様がくれたプレゼントなのです。

・・と、そんな考え方をテーマにした本です。


神様は私たちに、

 乗り越えられない困難は与えない。

といいます。

困難の最中は、
友人知人や恋人までもが去っていき、
先が見えず、辛く厳しい日々です。

しかし、
そんな困難を一つ一つ乗り越えた後に気づくのは、
何時しか成長して、

一回り大きくなった自分の姿です。

そうして考えると、
困難には勇敢に立ち向かう姿勢は大事であり、
人によっては、寄り困難なほうを選択する。

などと言いますが、
嵐を呼ぶ位がちょうど良いのかもしれません。

・一流の人は苦しむことを恐れない。
・一流の人は失敗を通じて成長する。
・・・
と、先日紹介した、
ティーブ・シーボルド著
「一流のひとに学ぶ 自分の磨き方」
にもあります。

著者の磯一明さんは、
小さい頃から左肩の具合が悪く、

子供の頃から、
治療のため針を何本もさして電気を流されたり、
整体、マッサージ、東洋西洋を問わず、
治療という治療は全て行ってきました。

社会人になってからも週3日、
平日定時に帰り、整体に通っていたそうです。

現在ではだいぶ具合が良いとのことですが、
そういった莫大な時間やコストをかけて、
得た具体的な治療の知識で広がる、
コミュニケーションがあり、

病気によって、人生は様々な事が繋がっている。
ということを理解出来たと言います。

磯一明さんに言わせれば、
身体にまつわる病気や障害は、
人生でも特に大切なメッセージを含んでいる。
といいます。


このような困難は、
より自分らしい道を歩くために神様が与えた困難です。
つまり、出来事から人生の答えを見つけるヒントになります。

離婚や失恋は、もっと自分に合う人との
出会いを導くように神様が与えた困難です。

受験の失敗や、転職やリストラを経て、
全く新しい道を選び、大成功を収めた人は沢山います。

沢山の人達が、辛い出来事から、
より良い人生を見つけています。


本書の大きなメッセージは、

人生は最も苦手なことの、
スキルアップをするための場である。

という考え方です。

親子関係を学ぶ必要がある人ほど、
トンでもない親の元に生まれます。


恋愛や夫婦関係を学ぶ必要がある人は、
やはり、悪妻やダメ夫と結ばれます。

なお、恋愛や結婚では、
同じレベル同志の人間が結局うまくいく。
として、恋愛が上手くいかないケースは、

1.自分に無い(不足する)物を求める。
  ※補完関係。
2.自分以上のものを求める。
  ※損をしたくないという考え方。
3,肉体関係になって、心がコントロールできない。

の3つがあるということのことです。

恋愛の本にも似たような事が書かれていて驚いたのですが、
独身の皆様は、大いに心に刻んでください。


このようにして考えると、
世の中の悪い出来事は、
一つも存在しないという結論になります。

不幸な出来事やトラブルは、
全て自分の成長や幸せの為なのです。

そのように考えることで、
少なくとも、人生の不幸に起因する、
自殺や犯罪の無い世界が生まれるのだと思います。

本書の内容は比較的読みやすくて、
平和な人生を過ごしている方でも感じる部分が多いと思います。

ましては、今が辛い。と感じている方は、
本書を読んでみてください。
気持ちが明るく前向きになります。

成功本/自己啓発本にありがちな、
へんな勢いやインパクトのある方法論ではありませんので、
安心して読んで欲しい今日の一冊です。




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