ジェラルド・G・ジャンポルスキー著「愛とは、怖れを手ばなすこと」を読みました。

本日は、
ジェラルド・G・ジャンポルスキーさん著
本田健さん訳

「愛とは、怖れを手ばなすこと」

をご紹介します。

本書の帯には、

 何十回も読み、そのたびに深く癒されました。
                 ー本田健

とありまして、訳者前書きには、

 何十回読んだかわかりません。
 朝起きてたら最初に読み、
 昼間も苦しくなったら目を通す、
 そうしてボロボロになるまで読みました。

とあります。

私は本田健さんの本を、
数多く読んでいるのですが、

その本田健さんが、
ボロボロになるまで読み返した。
と云う話しを聴いて、
どのような内容の本か興味がわき、
アマゾンで即買いしました。

そして、
私も本書を数度読み返しました。

しかし、
まだまだ修行が足りないという
ことなのでしょう。

正直、本書からピンと響くところは
感じられませんでした。


本書の要点は、

人間の感情は、究極的には
「愛」と「怖れ」の2種類しかなく、
「怖れ」ではなく「愛」を選ぶことで
人生が劇的に幸せな物にかわっていく。

ということです。

例えば、
面倒な人がやってきて困った状態になったとき、
適当にその人をあしらうのではなく、

自分への贈り物として、
遙か彼方から訊ねてきたのだと考えて、
丁寧に接すれば、心(つまり人生)が豊かになる。

といった感じです。


本書では、筆者である
ジェラルド・G・ジャンポルスキーさんが、
実際に困った状態になった幾つかの事例を紹介し、
それをどのような考え方で乗り越えたかを、
書き記しています。

仕事が終わって帰ろうとしたときに、
逢いたいといって、汚い雰囲気の男が
やってきた。

治療費を払わずにいる患者さんに対して、
スタッフが怒ってしまった。

結核の患者さんの心臓が止まり、
人工呼吸をしなければならなくなった。

棒を振り回し暴れている精神病の
大男を説得しなければならなくなった。

・・・
このようなテーマの本を書くような
人物(著者は精神科医)であっても、

やはり面倒な状態、避けたい状態があるのです。

例えば、
棒を振り回す大男が暴れていた理由は「怖れ」でした。

著者が「自分は怖い」と彼に伝えたら、
大男が「私も怖いのだ」言い落ち着いたそうです。

この例のまとめは、

相手の「怖れ」にエネルギーを供給するのは、
自分自身の「怖れ」ということです。

本文では「怖れの綱引き」と表現されます。

問題を解決しようとするとき、
起こりうる状態といいます。

何かしらの交渉事で、
お互いの意見が相反するとき、
深層心理には、お互いの「怖れ」があると
いうことだと思います。


結局、著者は数々の「怖れ」を手放す
ことで問題を解決します。

例えば、
結核の患者さんに対して
人工呼吸をしてみたら、

自分が結核になってしまう怖れから
解放されたのです。


本書で印象に残ったのは、
筆者がマザー・テレサと会ったときのことです。

マザー・テレサアメリカからメキシコに移動
するというので、筆者も同行して少しでも
教えを聴きたいといったら、
マザー・テレサは次のように答えたそうです。

 「メキシコまで来て頂いても構いませんが、
 やすらぎを学びたいならもっと良い方法があります。
 メキシコまでの航空券代を寄付したらどうでしょうか?」

結局筆者は慈善団体に航空機代と同じ金額を
寄付しました。

筆者が得られた教訓は、

やるべき事を知るために、
自分以外の道案内(マザー・テレサの教え)は不要である。

ということでした。

・・と書かれています。

本書全体を通して、このようなトーンですが、
問題はこれ以上の説明がないことです。

マザー・テレサの言葉を端的に書き直すと、

学びにお金が必要なら、
そのお金と同等な金額を寄付すれば
学びが得られます。

とことです。

数々の成功本に寄付の話しが書かれており、
欧米のお金持ちは、寄付のために仕事を
しているようなところもあるようです。

マザー・テレサの話は、
成功本に書かれる寄付の話しと
同じなのか、違うのかよくわからず、

判断を読み手にゆだねられている部分があり、
読者の力量が問われる本と感じました。

いずれにせよ、
他人を許したり、与えたりする事が
心の安らぎの点において大切ということで、
今から実践してみたいと思います。



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